生命の跳躍

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万物の起源は水である
専門領域に加えて全体を考える

ギンガメアジの群れ 2004.08
セレベス海峡 マレーシア・シパダン島


紀元前6世紀、当時のギリシアの人々は、自然を理解するにあたって

神話と結びつけるのが一般的であり、太陽はアポロンと結びつけ、

海原を眺めればポセイドンを想い出し、雷が鳴ればゼウスのお告げ

を読み取ったといいます。



そのような時代に活動した哲学者タレースは「万物の起源は水である」

と語ったとされます。このような発想は当時の人々からみれば、

驚くべき革新的なことだったのでしょうね。



水は今日においても生命の源であり、

氷などの「固体」・雨などの「液体」・雲などの「気体」といった

物質の三態を私たちに身近に示してくれるものであり、

タレースが自然の起源を水と捉えたことは、納得できる真理が含まれているよう。



タレースは、プラトンやソクラテスより以前の紀元前6世紀、

イオニアのミレトス(当時ギリシアの植民地、現トルコ・アナトリア)で

活動した人類最初の哲学者とされます。



紀元前5世紀(約100年後)の歴史家ヘロドトスによれば、タレースは日食を予言し、

また、ピラミッドの高さを実測によらず三角法を用いて示した人物とされ、

そこには、バビロニアの天文学やエジプトの測量術の影響が認められるそう。



タレースは、自然の個々の領域についての知識をもっているだけでなく、

自然が全体として何であるかを考えたことで、哲学者としてふさわしい存在とみなされ、

彼に続く哲学者は自然哲学者と呼ばれています。



○哲学からみた人間理解|自分自身の悟性を使用する勇気を持つ

○キンガメアジのトルネード|マレーシア・シパダン島


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自分の専門に閉じこもることを拒否する
オネットム(紳士・教養人)の普遍性

広域を回遊するザトウクジラ NOAA(アメリカ海洋大気庁)より


※195 すべてについて少し 人間の認識から神への移行
  「パンセ(上)」 パスカル 塩川徹也(訳) 岩波文庫 2015 p236-237


  すべてについて知りうることのすべてを知って、

  万能になるのはできない相談だから、

  すべてについて少しだけ知らなければならない。



  なぜならあることについてすべてを知るよりは、

  すべてについていくらか知るほうが見事だからだ。

  こちらの普遍性のほうがもっと美しい。



  両方をあわせもつことができれば、もっとよいだろう。

  しかし、選ばなければならないとしたら、こちらのほうを選ばなければならない。

  そして世間はそう感じ、そのように実行する。

  なぜなら世間は往々にしてよい判断を下すものだから。




パスカルの言う「すべてについて少し」は、自分の専門に閉じこもる

ことを拒否する「オネットム(紳士・教養人)」の普遍性を指摘します。



フランスを代表する哲学者、ミシェル・ド・モンテーニュ(1533-1592)もまた、

自らの教養をそのように捉えています。



※エセー モンテーニュ 第1巻 25章 子供たちの教育について


  ここにお見せするのは、子供時代にいろいろな学問のほんの上面(うわつら)を

  味わっただけで、その大体の漠然とした顔立ちしか覚えていない人間の夢想

  にすぎないことは、誰よりも私がよく承知しています。

  つまり、私は、フランス流に、何でも少しずつはかじっていますが、

  何一つ完全に知らないのです。





近代以降、学術と文化の専門化、細分化はとどまることを知らないが、

近代の出発点にはまだレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)や

ライプニッツ(1646-1716)のような万能の天才が輩出する精神風土があった。



パスカル(1623-1662)はその一人であり、

数学、物理学、文学、哲学、宗教のいずれの分野でも目覚ましい活動を展開し、

その刻印を歴史に残した。

しかもその多面的な活動は互いに分離しているのではなく、

緊張をはらみながら密接に関連している。

彼において科学的な合理性は、一方では人間の心と振る舞いへの繊細なまなざし、

他方では自然と人間を超える超越的な次元への憧憬(しょうけい)

そして信仰と一体になって働いている。

「パンセ(考える、断想・瞑想録)」はそのことを如実(にょじつ)に感じさせてくれる書物である。



※解説1 「パンセ」とはいかなる<書物>か 塩川徹也 先生 (東京大学名誉教授)
 「パンセ(上)」 パスカル 塩川徹也(訳) 岩波文庫 2015 p437



○人間の弱さと限界、そこからの可能性|パスカル「パンセ」

○人類から遠く離れた孤独の中に住む 世界の本質


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専門の弊害
閉鎖的専門家・開放的専門家

南極の海


※閉鎖的専門家、開放的専門家
 新版 石橋を叩けば渡れない。 西堀栄三郎 生産性出版 1999 p131-133
※西堀栄三郎 … 第一次南極観測隊副隊長・第一次越冬隊隊長



われわれはどうも物事を専門化するというか、あるいは何々屋とか何々家とかいう、

からに閉じこもりがちです。この専門という言葉がまた非常に害をなしています。



だんだんと専門が広がっていくということであれば、それは能力が増えていく

ということと同じなので結構なことですが、あれもこれもやれるというのは、

どうしても浅くなる、ということをいう人もいます。



しかし、それは容積一定と考えているからそうなるわけでまちがいです。

また、狭ければ深くなると考えている人もいます。それは観念として

考えているだけで、これも非常に悪いことなのです。

実際はちっとも深いということではないのです。むしろそれは狭く浅いということです。



だいたい、大学を出ているとか、あるいは義務教育だけしか受けていないとか、

そんなことは私にいわせれば全然関係ないのです。

そんなことはほんのわずかなことです。



ましてや、電気の学校を出た、あるいは機械の学校を出たというと、

それが一生つきまとって電気屋とか機械屋という看板があがる。

人さまもあいつは機械屋というし、自分もおれは機械屋だと思って、

そういう専門家になっている。ところがいけないことは、

「君は機械屋だろう、だから電気のことなんかわからないだろう」

「君は、機械屋だろう、化学のことはわからないだろう」と、

機械屋の名においてその人を機械の中だけに閉じ込めようとしていることです。



またその当人も、ウン、おれは機械の専門家だ、ほかのことは知らん、

電気には弱いんだといって弱いのを自慢している。

そのくせ、ほんとうに機械のことをよく知っているのかといったら、別にたいしたことはない。



もっと開放的な専門家でなければならない。なるほど中心は機械にあるかもしれないけど、

きちっと決められたものではなくて、横にいくらでも広げられるのだということです。

もちろん、他人もそう思わなければいけない。自分もそう思わなければいけないのです。



私のいう能力というのは、そういう意味の能力も含まれております。

深さはもちろんのこと、幅も全部そうです。

だから容積はいくらでも変えられるものと考えることが大事です。

そのかわり、そうするためには意欲が必要です。

しかも、これはほかからつけるものではなく、自分の本性として持っている。

そういう内発的な圧力、やむにやまれない意欲というものを燃やす、

またそそる必要があるわけです。

それさえすれば、能力というものは、いくらでも増えていくものです。



○「年功序列」と「能力」の関係|序列なしには暮らせない日本の日常

○地球の未来を読み解く 南極観測|私たちが存在している自然環境の解明


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多様な器官から成り立つ実体
人間

FIVBビーチバレーボール グランドスラム 横浜大会 2015.07
みなとみらい横浜・臨港パーク


※65 多様性 「パンセ(上)」 パスカル 塩川徹也(訳) 岩波文庫 p91


  神学は一つの学問だ。

  だがそれは同時に、どれほど多くの学問から成り立っていることか。



  人間は一つの実体だ。だが解剖すれば、それはどうなるのか。

  頭、心臓、胃の腑(ふ)、血管、それぞれの血管、血管のそれぞれの部分、

  血液、それぞれの血の滴(したた)りではないか。



  一つの町、一つの田園。遠くから見れば、それは町と田園だ。

  だが近づくにつれて、それは家々、木々、かわら、

  葉叢(はむら:生い茂った一群の葉)、草々、蟻、蟻の足、と無限に続いていく。

  それらがすべて田園という名に包み込まれているのだ。





※「エセー」 モンテーニュ 第1巻 46章


  いくらさまざまな野菜が入っていても、全体はサラダという名で包み込まれる。



○競技スポーツと生涯スポーツの融合を目指す|スポーツクラブ・マネジメント

○想いの先に道がある|バレーボールの未来へ向けて発展するVリーグ


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生物多様性の高い海域
日本の海

川平石崎マンタスクランブル 沖縄県石垣島


地球の表面積の71%を占めるという「海」。

日本の海は南北2,800kmに渡り、海岸線総延長は約3万kmで世界第6位の長さ。

北の海には流氷が流れ着き、南の海にはサンゴ礁が広がります。



黒潮・親潮の影響を受ける日本の海には様々な環境があり、

世界でも最も海の生物多様性が高い海域の一つで、

3万3千種が確認され、推定では15万種が存在しているといわれます。



※神奈川の海 -自然・環境・それを取り巻く社会- 2016.05
 講師 水井涼太 先生 横浜国立大学 統合的海洋教育・研究センター 特任教員
 神奈川の海を学ぶ 2016



○島人のおもてなし|自然を歩いて、おいしく旅する 沖縄県石垣島

○球美の島、久米島|中継貿易の寄港地として栄えた美しき島


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認識を変える
日本は小国という誤解

海上保安庁資料


日本の国土面積は37.8万Kuで世界第61位。

国連加盟の国は190以上あり、日本より面積の少ない国は130ヵ国以上あります。

(ドイツ:35.7万ku、イギリス:24.3万ku、ノルウェイ:32.4万ku、イタリア:30.1万ku)



日本の北東端から南西端までの距離は約3万kmあり、

ヨーロッパにあてはめてみると、イギリスからアルプスを越えてイタリアまで、

ノルウェイからアルプスを越えてスペインまでと、

ヨーロッパをタスキがけするほどの距離があるそうです。



そして、日本の領海及び排他的経済水域を合わせた面積は世界第6位で、

国土面積の約12倍になるといわれます。



※海の境界線を考える - 東京湾・日本・世界 - 2016.07
 講師 中原裕幸 先生 横浜国立大学 統合的海洋教育・研究センター 客員教授
 神奈川の海を学ぶ2016



○森と湖が広がる北欧の国 フィンランド|不屈の精神から新たな地平へ


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最も南に位置する凍る海
オホーツク海

北海道網走沖


例年1月〜3月頃にかけてオホーツク海に押し寄せる流氷。

流氷が誕生するのは北海道から約1,000km離れたアムール川の河口付近(ロシア)で、

オホーツク海は最も南に位置する凍る海なのだそう。



○釧路と網走をつなぐ釧網線の旅


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サンゴ礁に
生物が多いわけは?

デバスズメダイと枝サンゴの群生
沖縄・慶良間諸島 座間味島


動物であるサンゴ礁は、イソギンチャクやクラゲの仲間で、

プランクトンを捕まえて食べます。

体の中に褐虫藻(かっちゅうそう)という植物プランクトンが住んでいて、

褐虫藻が光合成でつくる栄養をもらっているため、光をたくさん浴びられるよう、

浅くて明るい海に住み、光を求めて木の枝のように伸びます。



褐虫藻は、自分で作り出す栄養のおよそ90%をサンゴに渡していますが、

サンゴが実際に利用するのは、そのうちの約半分です。

残りの半分は、体の外に粘液状の有機物として放出しています。

この有機物は、サンゴ礁で暮らす生物たちのエサとなります。

もともと栄養の少ない熱帯の海で、サンゴの出す粘液はとても貴重な栄養なのです。



※ずかん プランクトン プランクトン学会監修 技術評価社



○みんなで創る美ら島|大切にしてきた「うちなー」のアイデンティティ

○エメラルドブルーの海


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海を介して
世界とつながる日本

東京港 大井コンテナふ頭
東京都港湾局 視察船「新東京丸」より 2016.08


四面を海に囲まれた日本は、海で世界中とつながっています。

産業に欠くことのできない原油や天然ガスなどのエネルギー資源、

暮らしに欠くことのできない穀物や衣料品をはじめとする生活物資が、

今日もまた目に見えない「ライフライン」としての海上物流ルートで運ばれてきます。



また、原材料や部品の調達、生産や販売、さらには在庫保管やデリバリーまでの

企業ニーズに応えるため、日本の海運は陸運や空運とともに総合的な物流ネットワーク

を形成して、暮らしや産業の維持発展に寄与すべく、日々努力を続けているのです。



※日本の海運 SHIPPING NOW 2016-2017
 編集・発行 (公財)日本海事広報協会



○海運が支える日本の豊かな暮らし


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高度な海技ノウハウによって
安全・確実・安定を実現する海上輸送

大黒ふ頭に停泊する多目的コンテナ船「Pacific IslanderU」のブリッジより
正面の橋は横浜ベイブリッジ 2016.08


NYKバルク・プロジェクト貨物輸送鰍ェ運行する「Pacific IslanderU」は、

コンテナ・在来貨物・RO/RO貨物を同時に積載できる多目的船。

プサン・神戸・名古屋・横浜・ソロモン諸島・パヌアツ・ニューカレドニア・

フィジー・サモア・ ポリネシア・トンガを約2ヶ月かけてつなぐそうです。



RO/RO貨物は、Roll-on/Roll-offの略で、直訳すれば

転がって出し入れする貨物を指し、例えば.自動車がそれにあたります。



※多目的コンテナ船「Pacific IslanderU」見学 2016.08
  案内・解説 小谷佳秀 先生 NYKバルク・プロジェクト貨物輸送 執行役員
  主催 日本船主協会



○開放的で自由な街に、心地よい風が吹きぬける OPEN YOKOHAMA


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世界でも屈指の交通量を誇る
東京湾

横浜港を出港する自動車運搬船
対岸は房総半島(千葉県)


世界でも屈指の交通量を誇る東京湾。1日に700〜800隻もの船が航行するそう。



東京湾内の平均水深は17mで、東京湾の出入口にあたる辺りになると

水深500mを超える東京湾海底谷が広がり、

ミツクリザメなど深海生物が多く生息しているそうです。


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復興期・高度経済成長期を牽引した
京浜工業地帯

京浜工業地帯の夜景 川崎区水江町 2014.12


周知のように昭和30年代以降の高度成長政策は一貫して重化学工業中心主義であり、

京浜工業地帯もその一環としてきわめて重要な役割を担った。

重化学工業中心主義は、京浜、阪神、名古屋、北九州など既成4大工業地帯と

その周辺部への資本と人口の集積・集中となってあらわれた。

昭和44年10月刊の『工業統計表』<通産省>をみてもわかるように、

4大既成工業地帯とその周辺部への工業集中は製品出荷額にみられるように、

ますますその比重を高め、約8割近くにも達している。



4大工業地帯の工業集中は,さまざまな社会問題をつくりだした。

過密都市問題はその典型的な矛盾のあらわれであった。

工業地帯への資本と人口の集中が、同時に交通難、住宅難、公害問題、

物価問題などをよびおこしたことも、もはや周知の事実である。



4大工業地帯のなかでも、投資総額の4割近くを占める京浜工業地帯においても、

昭和30年代以降今日まで、工業化にもとづく都市化が急速に定着し、同時に、

先述のさまざまな都市問題をつくりだした。

今日ではすでに京浜工業地帯への資本と人口の集中は、

もはや限界に達したといわれている。



つまりこれまでの資本中心の経済開発が限界に達し、

京浜工業地帯は人間中心の経済開発に転換すべきときがきたのである。

それはこの地帯における産業公害、都市公害がもはや住民の生活環境を

日毎に悪化していることをみてもあきらかである。



※「特集 京浜工業地帯」 調査季報25号 1970.03 横浜市政策局
 4 京浜工業地帯の現状と問題点 清水嘉治 関東学院大学教授(当時)



○元気な日本を知ろう|京浜工業地帯をつなぐ鶴見線

○成長と成熟の調和による持続可能な最幸のまち かわさき

○財政健全化への取組み|失われた25年から学んだこと


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南シナ海において中国が領有権を主張する
九段線

九段線(9個ある赤の破線)
佐々木健「中国の南シナ海進出と国際社会の対応」 参議院事務局企画調整室


オランダ・ハーグの仲裁裁判所は2016年7月12日、

中国が南シナ海で主権が及ぶと主張している境界線「九段線」について、

中国には同海域内の資源に対する歴史的な権利を主張する法的な根拠

はないとの判断を下した。



また、中国当局の警戒行動はフィリピン漁船と衝突するリスクを生じさせたほか、

人工島などの建設活動によりサンゴ礁に回復不能な損傷を与えたと指摘した。



これに対し中国外務省は、中国人は同海域で2000年以上も活動してきた歴史があり、

排他的経済水域(EEZ)の設定は可能と主張し、仲裁裁判所の判断を受け入れない

考えをあらためて示した。



中国は南沙(スプラトリー)、西沙(パラセル)諸島を含む南シナ海の島々に対する

主権を有し、中国の立場は国際法と国際慣行にのっとっていると強調した。



※ハーグ仲裁裁判所、中国の「九段線」内の権利認めず
 ロイター  2016年07月12日



○中国最大の経済圏 上海

○混沌とした中に躍動感があふれるベトナム

○心を癒すマングローブ・カヤック マレーシア・ランカウイ


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日本の生命線
シーレーン

31万トンを積載できるという「ENEOS OCEAN」


多くの物資を輸入に頼る日本にとって、南シナ海は、

重要な海上交通路であるシーレーン(sea lines of communication)にあたるといいます。



○海運が支える日本の豊かな暮らし


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「海に守られた日本」から「海を守る日本」へ
船の科学館

クイーンエリザベスU(1969-2008)をモチーフにした建物
(東京都品川区)


四面を海にかこまれた日本は、古くより海を利用し、

海に資源を求めて海洋国として発展してきました。



今日、日本が世界の中で重要な役割を果たしているのも、

海運・造船をはじめとする様々な海事諸産業の発達が

基盤となっているといえるでしょう。



今後、日本が経済だけではなく文化的にもさらなる飛躍を遂げ、

世界に貢献するためには【海洋】が一層重要になります。

「海に守られた日本」から「海を守る日本」へ、

未来に向けた【海洋】への取り組みが始まっています。



※船の科学館より



○夢と希望を育む魅力ある街 臨海副都心


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自然即人間、人間即自然
征服よりも融和

初代南極観測船「宗谷」 船の科学館 2014.04


人間には、自然というものに対して、いつでも対立的理念があります。

たとえば、私たちが南極に行くときに、ある人が

「私は南極の自然を征服してまいります」なんて大げさなことをいっていたのです。

ところが、向こうへ行ってみたら、そうはいかんということが、だんだんわかってきて、

今度は自然をあなどるなといっていましたが、数か月もたつと、

もう何もいわないようになりました。



つまり、自然と融合してくる。対立から融和へ移行してくるわけです。

そうすると、自然即人間、人間即自然ということになって、

自然現象のひとつひとつが楽しくなってきます。

もしここで、新しいことが発見されれば、その喜びたるや、実に大きいものなんです。

私は、対立理念でいくか、融和理念でいくかというならば、

融和のほうが大事だと思っているんです。



たとえば、人間のために自然があるんだ、主人のために奴隷があるんだ、

という考えはみな対立なのです。

このような考え方で組立てていこうとしている哲理を、

われわれはいまここで考え直して、人間即自然、

融和の人を培っていかなければいけないと思っているのです。



※石橋を叩けば渡れない。 西堀栄三郎 生産性出版 1999
 自然即人間、人間即自然−征服よりも融和 p71-72



○日本人の心を形成してきたもの|これからを生きる指針となるものを探る

○日系カナダ移民の歴史と日本人の精神性


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自然海岸が広がっていた
かつての東京湾

海苔の養殖で栄えた大森海岸を再現した
大森ふるさとの浜辺公園 (東京都大田区)


東京湾は、昭和40年から50年代にかけての大規模な埋立により、

水面面積の約2割に相当する約 25,000haが埋立てられたといいます。



現在の海岸・浅海域の状況をみると、その多くは人工護岸であり

昭和30年以降に約123kmの自然海岸・浅海域が消失しています。

干潟面積は、昭和20年以前は約9,450haあったが、

昭和30年代末には埋立面積の増加に伴って半減しています。



「大森ふるさとの浜辺公園」は、

入江や干潟を持つ都内では初めての区立海浜公園。


かつて海苔の養殖で栄えた大森海岸を再現した浜辺だそうで、

磯遊びを楽しんだり、桜やツツジに彩られた園内を散策したり、

浜風の薫るふるさとを満喫することができます。



※東京湾を取り巻く環境(水際線の状況) 東京湾環境情報センター
※大森 海苔のふるさと館 案内文



○大田・品川ノスタルジア|東京湾・京浜運河シーカヤック・ツーリング


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市民が水と交わる憩いの場
海の公園・八景島

人工的に整備された「海の公園(手前のビーチ)」と八景島(奥の島)
(横浜市金沢区)


横浜市の南端に位置し、海を見渡す美しい景色が広がる金沢区。

江戸時代の浮世絵師・歌川広重は金沢八景(8枚の景色)を描き、

明治時代には海浜別荘地として注目されたといいます。



国際貿易港・工業都市として発展してきた横浜は、戦前・戦後を通して、

埋立により多くの海岸線を失い、その結果、臨海部における憩いの場として、

海水浴や潮干狩りができる「砂浜」が失われてしまったそう。



そこで、横浜市は、1971(昭和46)年に開始した金沢地区の埋立事業において、

従来の工業誘致型優先の埋立造成ではなく、新しい街づくりをテーマとした

「海の公園」の整備計画を推進。



この計画の中で、「市民が水と交わる」ための憩いの場所として、

砂浜を提供するための「浜部(⇒海の公園)」とは別に、

レクリエーションを提供するための施設用地「島部」の造成が決定され、

それが八景島になったそうです。



「海の公園」は横浜で唯一の海水浴場をもつ公園。

自然に見える砂浜ですが、千葉県から運んだ砂で人工的につくられたものだそう。



海の公園に近接する野島公園には、横浜で唯一の自然海岸が残されています。



○明治時代の別荘地 風光明媚な金沢八景


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海洋性レクリエーション拠点の創造
横浜ベイサイドマリーナ

マリーナ・ショッピング・レストランなどが揃う
海浜型総合施設 (横浜市金沢区)


横浜ベイサイドマリーナ地区は、各種レジャー施設等が整った「横浜・八景島」、

広々とした海浜を備えた「海の公園」などとの連携が可能な位置関係にある

金沢区の臨海部に着目し、マリーナの整備に有効な水面を有している

遊休化した金沢木材港を適地とし旧貯木水面の一部を埋め立て、

マリーナ施設やマリーナ関連施設等の用地として利用した場所だそうです。



マリーナに隣接する関連事業用地については、マリーナ利用者をはじめ、

一般市民なども含めた多くの人々が豊かで多様なマリンライフを楽しみ、

海辺の街に親しむことができる様にするため、

マリン関連施設や種々サービス施設などを配置するとともに、

マリーナ地区にふさわしい景観と魅力的な街並みづくりを目指し、

約7.7ヘクタールの用地を民間企業等により開発がされています。



※横浜ベイサイドマリーナ地区トップページ|横浜市港湾局



○横浜ベイサイドマリーナ フローティングボートショー 2003


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海を活かした地域づくり
三浦スポーツ&カルチャークラブ

三浦半島を代表するビーチ 三浦海岸 (東京湾)
(神奈川県三浦市)


「三浦スポーツ&カルチャークラブ 【MIULove】」は、

神奈川県三浦市の三浦海岸を中心に、ウインド・サーフィン、

SUP(スタンドアップ・バトル・サーフィン)、ビーチバレー、ヨガ、

サッカー教室などを開催する総合型地域スポーツクラブ。



経営に携わる方々は、三浦に住み、三浦を愛する人たちで、

クラブ経営が本業ではなく、各々、別に職業をお持ちだそうです。



三浦市は漁業、農業、観光を中心に自然豊な街として発展してきましたが、

昨今の少子高齢化に加えて、人口は減少に転じ、

現在は教育や医療の現場などでも様々な課題を抱えているといいます。



三浦スポーツ&カルチャークラブは、子供たちはもちろん地域の方々に

「活力のある街・三浦」をアピールするためのひとつの手段として、

子どもから高齢者まで、「誰もが、いつでも、どこでも、いつまでも」 気軽に

スポーツ活動・文化活動に参加できる環境提供を目指し、

地域内外の方々との繋がりも大切にする地域づくりや

経済活動への寄与を図り「心のよりどころ」 となるクラブを目指しているそうです。



※三浦スポーツ&カルチャークラブ視察 2016.08
 地域クラブ・アシスタントマネージャー養成講座
 (公財)横浜市体育協会



○競技スポーツと生涯スポーツの融合を目指す|スポーツクラブ・マネジメント

○いのち集まる流域 小網代の森|私たちが生きる地球の持続可能性

○三浦半島の海と自然に触れて


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クルーズ時代の
幕開け

イギリスのフラッグ・キャリア、キュナード・ラインが運航するクイーン・エリザベス
横浜港・大さん橋 2014.04


国土交通省では、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」に基づき、

クルーズ船による訪日旅行を通じて、地域を活性化させるため、

クルーズ船の受入環境整備を加速化させ、

2020年「クルーズ100万人時代」の実現を目指してきました。



このため、港湾局に設置したワンストップ窓口においてクルーズ船社等

からの問い合わせに一元的に対応するとともに、「全国クルーズ活性化会議」と連携し、

クルーズ船社、港湾管理者等が参加する商談会等を通じたプロモーションの実施、

港湾施設の諸元や寄港地周辺の観光情報を一元的に発信するウェブサイトの充実、

大型クルーズ船を受け入れる埠頭の整備や、クルーズ埠頭における臨時の

免税店届出制度の創設等、官民一体となった取組みを進めてきました。



こうした取組みの成果もあり、2015年にはクルーズ船の寄港回数が過去最高を更新し、

1,452回(速報値)となっています。

また、同年12月には訪日クルーズ旅客数が年間100万人を超え、

目標を5年前倒しで実現しました。



クルーズ船は我が国の津々浦々に寄港し、各地域に多くの観光消費や賑わいをもたらし、

地域の活性化に寄与しており、また、クルーズ船が寄港した際に、

地元の高校生が外国人観光客向けに観光案内を行うなど、

若い人材の地域の魅力の再発見、地域と外国の文化交流にもつながっています。



2016年3月30日の「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」で決定された

「2020年に訪日クルーズ旅客を500万人に」するという新たな目標が設定されたところです。

国土交通省としては、今後とも、クルーズ振興を通じた地域の活性化を図るため、

ソフト・ハード両面から積極的な取組みを推進します。



※国土交通白書2016
 コラム「クルーズ100万人時代」の実現について



○空と海の間で暮らすような旅

○周囲から影響を受け、周囲に影響を与えてきた イギリス


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都市臨海部における
自然再生

横浜駅東口からほど近い場所にある高島水際線公園(横浜市西区)


横浜駅東口から程近い場所にある高島水際線公園。

上の写真右側に流れる帷子川(かたびらがわ)の水を引き入れ、

潮の干満に合わせて水位が変化する「潮入の池」が整備されています。



高島水際線公園は、帷子川河口部汽水域の自然環境を活かして、

より多様な生物の生息空間を創出し、

都市の中の貴重な自然環境の保全・再生を図るとともに、

大都会の中において水辺の生き物を身近に感じることができ、

豊かな自然体験が得られる環境教育の場になっています。



※都市臨海部における自然再生 2016.06
 講師 古川恵太 先生
     横浜国立大学 統合的海洋教育・研究センター客員教授
     笹川財団海洋政策研究所 主任研究員
 神奈川の海を学ぶ2016



○表丹沢三ノ塔 自然再生の現場を訪ねて


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生活排水をきれいな水に再生して海に返す
水再生センター

神奈川水再生センター(横浜市神奈川区)


横浜港に隣接する神奈川水再生センターは、

2016年現在、11ある横浜市の水再生の中で最大の処理水量を持ち、

横浜市の人口の約1/7の下水を処理しているそうです。



施設には、りんや窒素を取り除く高度設備を有し、

汚れた生活排水をきれいな水に再生してから横浜港に返しているのだそう。



※下水道施設・横浜港海上見学会 2016.08
 ・見学先 神奈川水再生センター・横浜港海上見学(マリーンシャトル)
 ・主催 横浜市環境創造局
 ・協力 横浜市港湾局



○水と共に暮らす|いつまでも美しく安全に


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日本で初めて活魚用海水供給施設がつくられた
南部市場

店舗や食堂が並ぶ施設
横浜南部市場(横浜市金沢区)


横浜市民を中心に、三浦半島・湘南方面も含めた地域住民のための

食料品等の流通拠点として運営されてきた横浜市中央卸売市場 南部市場。



増え続けてきた横浜市の人口に対応する市民の台所として、

横浜スタジアム約6倍の広い敷地に、水産・青果に花きを加えた

総合市場として昭和48年に開場したそうです。



南部市場は、産地から受け入れた生鮮食品等を、公正な取り引きのもとに、

安定的に消費者にお届けする大切な役割を担ってきたそう。



しかし、時代の流れとともに再編成が行われ、平成27年3月末をもって

南部市場は中央卸売市場としては廃止・民営化し、

以降は「横浜南部市場」となっています。



再編後は、本場(神奈川区)を補完する加工・配送、流通の場として活用され、

跡地の一部を活用して、賑わいの創出を図っていく計画だといいます。



○世界最大級の市場 築地市場


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首都を守る要塞跡
品川台場

6号台場 (東京都港区台場)


四面環海の島国である日本は、有史以来外国からの脅威は

必ず海を経て(=経海:けいかい)行われる宿命をもっていました。

近世後期以降になると航海術・武器の発達にしたがい、

次第に経海脅威に備える必要性が高まり、幕末には台場が構築されるなど、

具体的な備えに関する検討がなされるようになりました。



※小原台堡塁(おはらだいほうるい)とその時代 2016.10
 講師 濱田秀 先生 元防衛大学准教授
 主催 (公財)かながわ考古学財団
 発掘調査された小原台堡塁−東京湾要塞とその時代−




ペリー率いる黒船の来航により、海防強化の必要性から砲台を築いたという品川台場。

12の台場が建設される予定だったそうですが、財政難により6つが建設されたといいます。



○古い街並みと新しい街並みが融合する 品川

○潮風に導かれ開国ロマン溢れる浦賀へ


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東京湾要塞の
建設

東京湾に浮かぶ人口島
国防のために建設された第二海堡(だいにかいほう)


日本の要塞は1880(明治13)年に起工した観音崎砲台(横須賀市)に始まり、

1945(昭和20)年の太平洋戦争終戦までに26の要塞が建設されました。



東京湾要塞は西洋築城技術に基づいて日本で初めて建設された要塞で、

同時に明治10年代に建設が開始された唯一の要塞です。

要塞建設期には20の砲台が建設され、大正年間まで竣工が遅延した

第二・第三海堡を除いて1986(明治29)年に腰越・大浦堡塁(ともに横須賀市)

の竣工を以てほぼ完成しました。



※東京湾要塞の建設と築城技術・建築資材の変化 2016.10
 ・講師 野内秀明 先生 横須賀市教育委員会
 ・主催 (公財)かながわ考古学財団
 ・発掘調査された小原台堡塁−東京湾要塞とその時代−



○首都を守るために作られた人工の要塞島 海堡


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潤いのある生活が成り立つ
「静寂」を取り戻した猿島

旧日本軍の要塞跡が残る猿島(横須賀市)
西洋築城技術が活用された煉瓦(レンガ)造りの出入口(右側)
フランス積や小口積(こぐちづみ)と呼ばれる技術が活用されているそう


東京湾に浮かぶ無人島、猿島の歴史は古く、

縄文・弥生時代の石器・土器が発見されているといいます。



しばらくは静かに時を過ごした猿島でしたが、

幕末に江戸湾防備のため台場としての役割を担い、

明治時代になると、洋式砲台として整備され、東京湾の守りについたそう。




第二次世界大戦が終わり、猿島は再び静寂を取り戻したようです。

潤いのある生活が成り立つ「静寂」が、いつまでも続くことを祈ります。


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日本の近代化遺産
日本最古のドライドック

第1号ドライドック 米海軍横須賀基地内 2015.05


米海軍横須賀基地内にある1号ドライドック。

幕末に着工し、明治4年に完成した日本最古のドライドックは、

貴重な近代化遺産なのだそうです。



2015年現在も活用され、

2,300tの船舶が入渠(にゅうきょ:ドックに入ること)できるといいます。



○よこすか はじめて物語|近代化の礎を築いた横須賀製鉄所

○「迷信」の中を彷徨う|三浦半島の自然 大楠山


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軍港として発展してきた
横須賀港

海上自衛隊 横横須賀地方総監部
手前より試験艦「あすか」・護衛艦「てるづき 116」
護衛艦「たかなみ 110」・護衛艦「おおなみ 111」


横須賀港は、慶応元年(1865年)に製鉄所が建設されたことに始まり、

その後、明治17年に鎮守府が設置された以降は、

横須賀海軍工廠が設置されるなど、軍港として発展してきたといいます。



現在、横須賀に立地する海上自衛隊横須賀地方隊は、昭和27年に編成され、

岩手県から三重県に至る1都15県における沿岸防備、災害派遣、

後方支援等を担当しているとの事。



隊員たちは、担当する警備区、そして広く国民の皆様の

負託に応えうるよう日々努力を続けているそうです。



○よこすかスプリングフェスタ & 護衛艦いずも特別公開

○平和と独立を守る防衛省|すべての国々、すべての方々に感謝の気持ちを


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南極観測越冬隊の
食事

第57次南極観測に出発前の「しらせ」 2015.11
海上自衛隊 横須賀地方総監部 逸見岸壁


第13次(1971-73年)と第21次(1980-81年)南極観測隊において

コックを務めた五味貞介 先生(2016年現在77歳)。

当時は「宗谷」につぐ二代目南極観測船「ふじ」の時代だったそう。



観測隊では、日本に住んでいる分には考えられないトラブルに遭遇したり、

食事は隊員たちの命をつなぐもので、南極生活に潤いをもたらす

大切な楽しみであるとの認識から様々な工夫をしたといいます。



食材を船に積み込み南極に向かった際には、

ポリタンクに詰めた醤油が赤道付近で破裂し、

冷凍庫にびっしり積み込んだ食材は、奥の方まで冷凍されておらず、

昭和基地に着いた時には使いものにならなかったそうです。



また、滞在中は駅弁に着想を得て人数分の弁当箱を自作して、

ご当地弁当シリーズをやったところ、隊員たちからは好評だったそう。



観測隊として過ごした頃を振り返ってみると、当時は、

テレビもなく、新聞もなく、とても素晴らしい環境だったといいます。



現在では、様々なインフラが整備され、家族の誕生日には

南極からプレゼントを注文することもできるそうです。



※南極観測越冬隊の食事60年 2016.09
 ・講師
  五味貞介 先生(13次冬、21次冬) ふじの時代
  篠原洋一 先生(33次冬、50次冬) しらせの時代
  竪谷博 先生(55次冬) 新しらせの時代
 ・会場 日本大学理工学部
 ・主催 南極OB会


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海洋・地球・生命の統合的理解への挑戦
JAMSTEC

国立研究開発法人 海洋研究開発機構 横須賀本部 2014.07


昭和47年に設置されたというJAMSTECの本拠地、横須賀本部。

岸壁を有し、JAMSTECの所有する研究船の母港になっているそうです。



横須賀本部には500人程の職員が働いているといい、

地球環境観測研究、地球内部ダイナミクス研究、

海洋・極限環境生物研究、海洋に関する基盤技術開発が行われているそうです。


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無人探査機「かいこう」の支援母船
深海調査研究船「かいれい」

横浜・大さん橋に停泊する深海調査研究船「かいれい」 2016.07
海洋都市横浜うみ博2016 〜海でつながる街・横浜〜


深海調査研究船「かいれい」は、最大潜航深度7000mまで潜航調査することができる

無人探査機「かいこう7000I」の支援母船だそう。


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世界トップクラスの無人探査機
かいこう

無人探査機「かいこう7000II」


無人探査機「かいこう7000II」は、2003年5月に四国沖で2次ケーブルの破断事故に

よって失った初代「かいこう」の代替機だといい、最大潜航深度7,000mまで潜航可能

な世界トップクラスの探査機だそうです。



1万m級無人探査機であった初代「かいこう」は

マリアナ海溝水深10,911mで底生生物の「カイコウオオソコエビ」の採取や、

インド洋で熱水活動と熱水噴出孔生物群の発見などを行ったそうです。


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海底に眠る
資源を調査する

無人探査機「かいこう7000II」


日本の広大な領海及び排他的経済水域(EEZ)に眠る海底資源を活かすことは、

日本の経済のみならず人類の持続可能な発展のためにも重要になってきています。

しかし、その形成メカニズムや正確な分布については未解明のままなのだそう。



JAMSTECでは、海底熱水鉱床、コバルトリッチクラスト、レアアース泥や

メタンハイドレートなどの成因解明に関する研究や、効率的な調査方法の構築など、

これまでに培ってきた経験と技術を活かしながら、

海底資源の利活用に貢献することを目指しているそうです。



※海底資源研究総論 2016.06
 木川栄一 先生 JAMSTECセンター長
 海底資源研究の新たな展開
 放送大学神奈川学習センター


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地球の定員って
何億人?

無人探査機「かいこう7000II」のマニュピレータ
(人間の手作業を代行をする装置)


2015年現在、世界の人口は約73億人で、

今後2050年までに97億人、2100年には112億人に増加すると予測されています。

一方、100万年前の人口は200万人〜300万人だったとされ、

ここ数百年の間に急激に人口は増加したのだそう。



そもそも、私たちが地球に生存できる理由を辿っていけば、

太陽から降り注ぐ光(太陽エネルギー)によって穀物など農林水産物が

どれだけ採れるかによって地球の定員は決まるといわれます。



地球上に到達する一日あたりの太陽エネルギーと

私たちが一日に消費するカロリーをもとに計算すると

地球の定員は8千億になるそうですが、

実際にはこの数が生存することは不可能だといい、

そこには「生態系の10%ルール」を考慮する必要があるそうです。



生存できる植物を100%としてみた場合、

シマウマなど植物を食べて生きている草食動物の生存率は10%(100%÷10%)。

ライオン・人間などの肉食動物の生存率は1%(10%÷10%)になるとされ、

これを基に計算し直すと地球の定員は80億(8千億の1%⇒肉食動物)となり、

人間の数はこれよりさらに少なくなります。



世界人口73億人は、現状のままでは地球の定員のMAXなのかもしれません。



※化石エネルギーの起源と歴史 2016.06
 大河内直彦 先生 JAMSTEC 資源成因研究グループ上席研究員
 海底資源研究の新たな展開
 放送大学神奈川学習センター



○食・農・里の新時代を迎えて|新たな潮流の本質


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地球環境の変化がもたらす
海底鉱物資源

深海調査研究船「かいれい」内にある
無人探査機「かいこう7000II」の操縦室


レアメタル(Rare Metal)は、直訳すれば、Rare…稀な・珍しい、Metal…金属ということになり、

存在量が少なかったり、豊富に存在してもまとまって産出しない元素を指すそうです。



たとえば、バナジウム(V)の地殻存在量は銅(Cu)より多いといいますが、

銅とは異なり、地中に広く薄く存在するため入手が困難であることから

レアメタルとされています。



また、アルミニウム(Al)はかつてはレアメタルだったそう。



※地球環境の変化がもたらす海底鉱物資源 2016.06
 鈴木勝彦 先生 JAMSTEC 資源成因研究グループリーダー
 海底資源の新たな展開
 放送大学神奈川学習センター


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石炭・天然ガスの形成プロセスを支える
海底下の森の発見

「ちきゅう」就航10周年記念イベント 地球深部探査船「ちきゅう」一般公開
横浜港 本牧ふ頭 D-1ターミナル 2015.11


地球上の海の底のうち、約95%(地球の表面積の67%)は太陽の光が届かない

暗黒の世界です。それは、光あふれる表層世界とは、別次元の世界。

その深海底の、さらにその下、我々の研究対象は、

泥・砂・岩石などからできている海底下の地質環境です。



古来、海底下の地質環境は、生命の存在しない化石の世界であると

考えられてきました。1950年代半ばに行われた調査では、

南太平洋で採取した堆積物のサンプルのうち、7mより深い場所での

試料からは微生物が培養されず、そこから約半世紀もの間、

海底下は生命が存在できない環境であると考えられてきました。



この概念は、地球深部探査船「ちきゅう」をはじめとする掘削プラットフォームを

用いた海洋掘削科学によって覆されます。

20世紀後半、世界各地の海洋底から堆積物のコアサンプル

(掘削された円柱状の地質試料)が採取され、

その中には膨大な数の微生物細胞が発見されました。



現在では、海底下1,000mを超えるような、深い地層からも微生物が見つかり、

地球全体では約3×10(の29乗)細胞もの微生物がいると言われています。

つまり、人間が入り込むことのできない海底下空間に、

地球最大規模の生命圏が広がっていたのです。



※「ちきゅう」による海底下生命圏の限界への挑戦 2016.03
 〜石炭・天然ガスの形成を支える「海底下の森」の発見〜
 諸野祐樹 先生 高知コア研究所 地球深部生命研究グループリーダー代理
 JAMSTEC2016



○人類の未来を切り開く地球深部探査船「ちきゅう」

○いのち集まる流域 小網代の森|私たちが生きる地球の持続可能性


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かつては海に覆われていた
地球

ケビン・コスナー主演の映画「ウォーターワールド」 1995年
ユニバーサル映画


地球は隣り合う地球型惑星の金星や火星と比較して際立つ違いを持っています。

それは太陽系で唯一といわれる海洋と陸の存在です。

地球の表面の7割は海洋であり、残りの3割は陸地です。

低いところが海、高いところが陸というだけではなく、

地形高度に明瞭な差(二分性)が見られます。



さらに、海洋と大陸では地殻を構成している岩石が異なります。

海洋地殻は、6〜8kmと薄く、密度の大きい岩石(玄武岩)でできているのに対し、

大陸地殻は30〜50kmと厚く、密度の小さい岩石(安山岩、花崗岩(かこうがん))

でできています。



地球は46億年前に誕生しました。生まれたばかりの地球には海も大陸もなく、

岩石が溶けたマグマオーシャンに被われていました。

その後、約39億年前の初期地球の表面は大部分が原始海洋でした。

ケビン・コスナーが主演したウォーターワールドを想像させる、大陸のない水惑星です。

生物の進化の仕方もずいぶん違い、ヒトも誕生していなかったでしょう。



※「たいりくプロジェクト」が明らかにしたもの 2016.03
 田村芳彦 先生 海洋掘削科学研究開発センター
 マントル・島弧掘削研究グループリーダー
 JAMSTEC2016


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地球の寿命を支配する
海底熱水活動

海底熱水鉱床 文部科学省より (提供:海洋研究開発機構)


,海底熱水活動は、地殻内に沁み込んだ海水が温められ

300度以上の高温となって海底から噴出する現象です。

1997年に米国の有人潜水調査船「Alvin」によってガラパゴス沖の海底で

発見されて以来、世界中の海底プレート境界で500箇所以上の熱水域が

確認されています。



海底熱水活動には、

1)熱を地球内部から海洋へ放出させるため惑星地球の寿命を支配する

2)元素を地球内部と海洋の間で往来させるため海水の科学組成を支配する

3)生命圏の構築を可能にする熱・酸化還元勾配を作りあげる

といった特徴があり、海洋・地球・生命の有り様と密接に関わる極めて

根源的な現象として、精力的に研究が行われています。



日本列島は沈み込む型のプレート境界域にあり、1989年に東シナ海で最初の

高温熱水活動を有人潜水船「しんかい2000」が発見して以来、

本邦EEZ内の20箇所以上で熱水活動が発見・調査されています。



※「しんかい6500」が見た海底熱水活動と次世代有人潜水調査船 2016.03
 川口慎介 先生 JAMSTEC 深海・地殻内生物圏研究分野 研究員
 JAMSTEC2016

※地底熱水鉱床の科学 地球表層物質循環としての見方 2016.06
 熊谷英憲 先生 JAMSTEC海底資源研究開発センター
 資源成因研究グループリーダー
 放送大学神奈川学習センター


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さらなるフロンティアの追求
統合的視点からの理解

海洋科学技術館 JAMSTEC横須賀本部 2016.10


未知の領域が多いという海の世界。

海を理解することは、地球と私たちの将来を守ることにつながり、

海洋・地球・生命の統合的視点からの理解に挑戦してきたJAMSTECでは、

年間2,000にも上る論文を提出するといいます。



未知の領域を解明していくためには、物理や生物、化学、地学、地球史、

情報技術など多岐にわたる分野の知見や視点が求められるそうですが、

その教育の根底には、海に親しみことで海に興味をもち、海を利用して、

海を守る、海と人との共生にあるといいます。



その一方、日本は科学に対する関心が乏しいといわれ、その原因として、

初等教育における理科への興味喚起の不足や、

分野別教育が実態に合わなくなっていることが挙げられ、

新たな切り口からの教育が求められているようです。



これまで日本は、物事に取り組む際にルール遵守を求めてきたことから、

日本人はルールから逸脱することに苦手となり、今後、

ルール通りにやっていては、さらなるフロンティアの追及はおぼつかないようです。



その為には、教科書通りにできたことを評価するだけでなく、

教科書にないテーマを見出せることへの評価も大切なよう。



※さらなるフロンティアの追求 〜海洋科学技術の未来とそのビジョン〜
 パネルディスカッション
 ・川口淳一郎 先生 (JAXA シニアフェロー)
 ・成毛眞 先生 (元マイクロソフト日本法人社長)
 ・織田洋一 先生 (三井物産戦略研究所 シニアプロジェクトマネージャー)
 ・窪川かおる 先生 (東京大学 特任教授)
 ・竹内薫 先生 (サイエンス作家)
 ・堀田平 先生 (JAMSTEC 開発担当理事)
 平成27年度 海洋研究開発機構 研究報告会
 JAMSTEC2016 さらなるフロンティアを求めて 東京国際フォーラム 2016.03



○進化するテクノロジー|人間のフロンティア

○持続可能なモビリティ社会を目指して|日産追浜グランドライブ体験試乗


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日本の未来を切り開く
期待を背負う

海底広域研究船「かいめい」 2016.10
JAMSTEC横須賀本部


2016年に就航したという海底広域研究船「かいめい」は、

海底資源の分布等海底の広域調査を効果的に行うとともに、

鉱物・鉱床の生成環境を捉える総合的科学調査を可能とする研究船だそう。



JAMSTECには、「かいめい」のほか多くの船舶、探査機などの研究設備を持ち、

建設・運用・保守には多大な手間がかかると想像しますが、裏返してみれば、

海洋研究に対して、日本の未来を切り開く大きな期待がかけられているという

事なのでしょうね。



※JAMSTEC個人見学ツアー 2016.10
 ・海底広域研究船「かいめい」
 ・洋上中継器(ASV)「まいなみ」
 ・無人探査機「ハイパードルフィン」
 ・無人探査機「かいこう」
 ・無人探査機「ABISMO」
 ・深海探査機「ゆめいるか」
 ・高圧実験水槽
 ・海洋科学技術館


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日本で最も一般市民の利用が多い海
相模湾

富士山と江の島 相模湾


※相模湾の特徴

 @急峻で複雑な地形
 A暖流と寒流が入り交じる複雑な環境
 B狭い範囲に浅海と深海が同居
 C高い生物多様性
 D首都圏から近い身近な場所
 E盛んな漁業



相模湾は、深海から浅海、砂浜や磯など多様な環境があり、

開放的な湾形となっていることから、海流の流入や回遊性生物が豊富だといわれます。



漁業が盛んに行われる海であるとともに、

日本で最も一般市民の利用が多い海といわれます。



○江ノ電に乗って古都鎌倉・湘南へ

○潮風が駆け抜ける海辺を楽しむ湘南スタイル

○いにしえの相模の国へ|飛鳥時代に成立したといわれる国


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海洋研究学者として知られた
昭和天皇

天皇陛下も散策されるという「小磯の鼻」からみた葉山御用邸


海洋生物学者としても知られた昭和天皇は、

変形菌類やヒドロ虫類などの研究に造詣が深かったことで知られます。



葉山御用邸のある一色海岸の潮間帯から深海など葉山の海での採集にも熱心で、

新種の海藻類の発見など多くの研究成果をおさめたそうです。



○絶好な眺望が楽しめる葉山

○象徴天皇制と平和主義|国事に関する行為が行われる宮殿

○日本の権力を表象してきた建造物|日本人の自我主張


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自然に帰る
海洋散骨

散骨式 2009.04 葉山沖 葉山鐙摺港から出港したヨット
NADIEN(ナディーン)より撮影


最近では、死者を墓地に埋葬せず散骨するケースが増えてきているといいます。

埋葬等に関する法律には「墓地・埋葬に関する法律(墓埋法)」がありますが、

その中で「散骨」はどのように扱われているのでしょうか。



※墓地、埋葬等に関する法律 (昭和二十三年五月三十一日法律第四十八号)
 最終改正:平成二三年一二月一四日法律第一二二号


○第一条

 この法律は、墓地、納骨堂又は火葬場の管理及び埋葬等が、

 国民の宗教的感情に適合し、且つ公衆衛生その他公共の福祉の見地から、

 支障なく行われることを目的とする。


○第四条

 埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。

2火葬は、火葬場以外の施設でこれを行つてはならない。





「墓地・埋葬に関する法律(墓埋法)」の中に「散骨」についての言及はありません。

このことについて墓埋法を所管する厚生労働省生活衛生局は、

「墓埋法は散骨のような葬送の方法については想定しておらず、

法の対象外で禁じているわけではない」との見解を示したとされます。



墓埋法に散骨についての言及がない以上、

散骨する量(一部・全部)や、骨を粉状にする砕骨についての言及はありません。

NPO法人「葬送の自由をすすめる会」では、細かく砕骨することを勧めているそう。

(条例で散骨を制限している自治体はある)



法律の主旨・条文を理解した上で、地方自治体の条例を遵守し、

節度をもって行うのが良さそうです。



○私たちの生涯|生と死の狭間にある「時」を歩む

○ひらり舞う蝶を追いかけ 白い帆を揚げて


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日本最初の臨海実験所が設置された
江の島

江ノ島東浜ビーチ 2014.08


アメリカの動物学者、エドワード・シルヴェスター・モース(1838-1925年)。

長年研究対象としていた海産動物の腕足類が日本の沿岸で多産すると聞き、

その採集のため1877年(明治10年)に日本を訪れます。



そこで、当時開学したばかりの東京大学理学部の教授に招聘されて

動物学を講じ、ダーウィンの進化論を最初に紹介したともいわれます。



モースは江の島を訪れ、海産動物の採集のために島の東側にあった

漁師小屋を借り上げて『臨海実験所』を開設したところから、

江の島は日本近代動物学発祥の地とされています。



○湘南の景勝地 江の島

○夏、真っ盛り、湘南の海

○川とともに育まれてきた人々の暮らし|相模湾 江の島に注ぐ境川


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日米を初めてつないだ海底ケーブルの陸揚局
二宮海底中継所

 海底ケーブル敷設の様子


今日では、日本に居ながらにして外国のニュースやスポーツを生放送で見ることができ、

インターネットを介して世界中の情報を瞬時に把握できるようになっています。



国際間の通信は衛星を介して行っていると想像しがちですが、

実際には海底ケーブルを介して行われているそうです。



世界発の海底ケーブルは、

1851年に英国人ブレッド兄弟によってドーバー海峡に敷設され、

日本初の海底ケーブルは、

1871年の長崎−上海、長崎−ウラジオストクだったそう。



その後、1964年には日米間を初めて繋ぐ

「第一太平洋横断ケーブル(TCP-1)」が敷設され、

日本側の陸揚局は相模湾に接する神奈川県二宮町に設けられました。



最初の通話は米国のリンドン・ジョンソン大統領と日本の池田首相の

電話会談だったといい、「まるで国内電話」(朝日新聞夕刊)など、

当時の新聞の一面を飾ったそうです。



※世界を結ぶ海底ケーブルの敷設技術 2016.10
  講師 小森強 先生 NTTワールドエンジニアリングマリン渇c業部長
  よこすか海洋シンポジウム2016
  よこすか市民会議(YCC)
※国際電信電話株式会社(KDD:現KDDI)二宮海底中継所 神奈川県二宮町
※2014年、もう一つの「50周年」〜第一太平洋横断海底ケーブル「TPC-1」開通を振り返る



○海と山と やさしさと 湘南にのみや

○いにしえの相模の国へ|飛鳥時代に成立したといわれる国


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海の動物がどんな工夫をして生活しているか
海の動物観察

相模湾 神奈川県真鶴町 2016.06


海にはほとんどすべての動物門(どうぶつもん:分類階層の一つ)がいて、

多様な生活をおくっています。その生活のしかたから

@プランクトン、Aネクトン、Bベントスに分けられますが、

これらはあくまで生活のしかたに基づいたもので、

子どもの時と成体でちがっている場合が多いのです。



動物にとって、@餌を十分手に入れること、A捕食者に食べられないこと、

B子孫を残すことの三つが重要で、動物の色や形や行動などは

このどれかの役に立っていると考えられます。

海岸動物、プランクトンの観察と数種類の動物の解剖を行い、

海の動物がどんな工夫をして生活しているかを学びます。



※海の動物の観察 2016.06
 会場 横浜国大附属臨海環境センター
 主催 放送大学神奈川学習センター


○真鶴岬の先端に見える三ツ石


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生活の違いによる分類
プランクトン・ネクトン・ベントス

採集した海岸動物


海の動物は、生活の仕方の違いで3つに分けることができるそう。



プランクトン(浮遊生物)は、

泳ぐ力が無く、水の中を漂いながら生活している生物で、例えばクラゲなどが該当。

ネクトン(遊泳生物)は、

泳ぐ力があり、海の流れに逆らうことができる生物で、魚はここに該当。

そしてベントス(底生生物)は、

海の底で生活している生物で、ヒトデやウニなどが該当するそうです。



※海岸動物の生態・行動観察 2016.06
 講師 水井涼太 先生 横浜国立大学特任教員(講師)


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触るのは大丈夫だけど、食べるのは危険
スベスベマンジュウガニ

5cmほどの大きさ


見た目も名前も可愛いカニ。

触っても大丈夫ですが、毒を体内にもっている為、食べると危険。

一匹で十分な致死量があるとされます。


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メスに吸収されてゆくオス
チョウチンアンコウ

チョウチンアンコウ類 オニアンコウ


深海生物であるチョウチンアンコウのメスは頭の先に獲物を捕るための

疑似餌であるルアーや発光器官が備わっている。

メスはこのルアーを巧みに動かし、近寄ってきたエビや小魚を食べる。

胃袋も大きくなるので多くの餌を呑み込んで30センチと大きく育ち

オスを寄せるフェロモンを放出している。



一方オスはルアーも発光器官も備わっていない。

メスより鋭い目と発達した感覚器官、咬む力の強い口で餌を捕えるのだ。

オスは優れた視覚で餌を見つけて襲い、咬みつくと鋭い歯で相手を逃がさない。

胃袋など消化器系はあまり発達していないので身体は大きくなれない、

せいぜい数センチどまりである。



オスは大人になると、狭い行動範囲の中からするどい嗅覚でフェロモンをかぎ分け、

目で大きなメスを見つけて近寄る。

しばらく一緒に泳いで同種のメスと判断すると大きな身体に咬みつくのだ。



咬みついたオスの口から酵素がメスの皮膚に入ると、

メスの身体から皮膚が伸びて来てオスの口は皮膚に取りこまれて

オスはメスの身体と一体化してしまう。



一体化したオスにはメスの血管から栄養が届けられるので

ガリガリに痩せたオスはしだいに精巣も発達し、太ってくる。

一方使わなくなった胃腸や目はやがて退化してしまう。

こうしている間にも他のオスがメスの身体に咬みついてくるので

数匹のオスが一匹のメスに附着していることがある。



メスが成熟して産卵時期が近付くとオスの身体にもホルモンが伝わり、

精巣の準備が整うのだ。

こうして深海の闇の中で複数のオスを身体の一部としたメスが孤独?の中でも産卵し、

オスの精子と受精して子孫繁栄が続いているのだ。



このチョウチンアンコウなどの子孫繁栄の戦略は、厳しい深海の環境の中で、

メスの身体を大きくして産卵数を増やす、

オスとメスの遭遇の機会が少ないからオスはメスの身体に寄生させる、

オスは嗅覚でメスのフェロモンを嗅ぎつける能力とメスを見つける目を

発達させることに重点を置いている。



※海人の深深たる海底に向いてー深海の不思議ー 山田海人
 チョウチンアンコウのオス 2012年09月08日より引用(部分)

※深海生物の箱庭「相模湾」 2016.06
 講師 藤原義弘 先生 JAMSTEC 海洋生物多様性研究分野 分野長代理
 神奈川の海を学ぶ2016
 横浜国立大学 統合的海洋教育・研究センター



○人間の心のあり方を理解する|日本人の精神性を探る旅

○私たちの生涯|生と死の狭間にある「時」を歩む


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海洋プランクトンの
採集

特別な網(プランクトンネット)でプランクトンを採集しています
神奈川県真鶴町 岩海岸


プランクトンは0.1mm(1cmの100分の1)ほどのとても小さな生物たちのこと。

植物プランクトンと動物プランクトンに分けられ、

植物プランクトンは珪藻(けいそう)など光合成をするものを指し、

動物プランクトンは、植物プランクトンを食べるカイアシ類などが挙げられるそうです。



※海洋プランクトンの採集・観察 2016.06
 講師 菊池知彦 先生 横浜国立大学教授



○ニシキフウライウオに出会った 初島 2003

○古くからの温泉地|熱海の海岸散歩する


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覗いてみよう
プランクトンの世界



海中に漂って生活をしている動物の総称であるプランクトン。

その中にはミクロン単位の原生動物から数mの大型のクラゲ類まで

様々な動物群が包含されるそうですが、その主体は、

体長数mm程のかいあし類やオキアミ類・端脚類などの甲殻類。



肉眼では見ることのできないプランクトンを観察するには、

やはり顕微鏡が必要で、最近では手頃な価格の顕微鏡が多くあるそうです。



顕微鏡を通して、プランクトンを拡大してみると、

そこには多様で美しい姿をした生物の存在に触れることができ驚きます。


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人間を間接的に支える海のお米
カイアシ類

カイアシ類


カイアシ類は世界中の海に大量に生息しています。

生物の全体量のことをバイオマスといいますが、

カイアシ類は全動物プランクトンのバイオマスの80%をしめているといわれています。



大量のカイアシ類は、海の植物プランクトンを大量に食べ、

そして自らは魚やほかの大型プランクトンのエサとして大量に捕食されています。

海の有機物の循環の中で、

植物プランクトンと魚のあいだをつなぐのがカイアシ類なのです。



人間の食料である魚類を、エサとして支えているのがカイアシ類で、

その意味でわたしたちも間接的にカイアシ類に支えられているといえるでしょう。



※ずかん プランクトン プランクトン学会監修 技術評論社


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魚の比較解剖
特徴を知る



サンマのお腹を開けてみると胃や腸の区別が無く、一本の長い消化官があるだけです。

その為、サンマはずっと食べ続けているのだそう。胃袋がない分、消化が早く、

排泄物が残っていないので内臓も一緒に食べられるそうです。



おいしいサンマの見分け方は、口先・尾びれのつけ根が黄色いものが良いそうです。



※魚の比較解剖・エビの体のつくりと複眼の観察 2016.06
 講師 種田保穂 先生 放送大学客員教授/横浜国立大学名誉教授



○東京湾 横須賀・久里浜沖キス釣り大会 2003

○湘南・江ノ島 タイ五目釣り 2005


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海を取り巻く社会
海洋リテラシー向上の必要性

アジの煮つけとアジのタタキ
解剖後は、おいしく頂きました


小学校などの学習指導要領には、ほとんど「海」は扱われておらず、

「海」のことを学べる場は限られているといわれます。



水族館には行く機会があっても、その次のレベルの教育普及施設が乏しく、

海と親しめる場が少ないのが現状だそうです。



また、「海」は公共物であるという認識が薄く、

海は漁師さん(自分たちのものではなく他者)のものといった誤解もあり、

海洋リテラシー(海の人への影響と、人の海への影響についての理解)

の向上が求められています。


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新しき海へ
未知の経験から新しい洞察を手に入れる

伊豆半島の先端 石廊崎(いろうざき)沖を航行中、相模湾から駿河湾に入ります
NADIEN(ナディーン) 葉山鐙摺ヨットクラブ 2016夏のヨット・クルージング


近代ドイツ哲学を代表するフリードリヒ・ニーチェは、

1882年3月、37歳の時にふと思いついて旅に出ます。

当時、避寒のため滞在していた北イタリアのジェノヴァを離れ、

ニーチェが目指したのはシチリア島のメッシーナ。



ジェノヴァから帆船でシチリアに旅立ったニーチェは、

しばらくして、一篇の詩を作りノートに書き留めています。

のちに「新しき海へ」という表題で発表されるこの詩は、

当初、「新しきコロンブス」と名づけられていました。



アメリカ大陸を発見したコロンブスはジェノヴァ生まれ。

ニーチェは、ジェノヴァという地名が惹き起こす連想に誘われて、

ジェノヴァで冬を過ごした自らを哲学におけるコロンブスになぞらえ、

誰も踏み込んだことのない未知の経験へと足を踏み入れ、

新しい洞察を手にいれることへの期待を書き記したようです。



ニーチェ自身、自分の思想が新しさゆえにアクチュアリティ(現実性)を

獲得するまでには、少なくとも200年の歳月が必要であると語っています。



しかし、ニーチェが去った1900年からわずか百年余りしか経っていない今日、

ニーチェの思想は、アクチュアリティを早くも手に入れ、

現代思想によって受容され、消化されて、

歴史的文脈の内部に位置を与えられているように思えます。



※知の教科書 ニーチェ 清水真木 講談社選書メチエ 2003
 プロローグ−新しき海へ 哲学史のコロンブス P5〜6



○あるがままの生の肯定|フリードリヒ・ニーチェ

○夏のヨットクルージング 葉山⇔伊勢湾


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生命の跳躍
エラン・ヴィタール

タカベの群れ 神子元 (静岡県下田市)


19世紀末から20世紀にかけてのフランスにおいて、

「生の哲学」を展開したアンリ・ベルクソン(1859-1941)。



ベルクソンによると、

知性は、流動するものを嫌い、対象をことごとく固定させてしまう傾向を持ち、

あらかじめ描かれたプログラムが実現される過程のように描くものである限り

生命にふさわしくないとします。



生命は、知性の手から漏れ出るものであり、私たち自身も、

他のすべての事物も、純粋な持続のなかで進化しているものであるとし、

これを「生命の跳躍(エラン・ヴィタール)」という概念で提示します。



「生命の跳躍(エラン・ヴィタール)」は、一個の生命個体の枠に留まるものではなく、

個々の有機体個体を介しながら世代を通じて貫かれ、進化系統に分かれながら

存続していく。進化過程における諸変化は、生に備わる根源的衝動、根源的跳躍

に帰するとし、狭義の知性は無力であるとします。



「生命の跳躍(エラン・ヴィタール)」は、

予測不可能ではあるが単なる偶然ではないものであって、

自由という言葉によって置き換えられるにふさわしいものである。



意識は、この「生命の跳躍(エラン・ヴィタール)」の先端に位置するものである。

この生命の創造力と一致するために、意識は「さらに大きく開花し」、

「自らを深める」努力をしなければならない。



※ベルクソンの近代科学批判と生命概念
 近代哲学の人間像、15.生命概念のもとでの哲学の主張
 佐藤康邦 先生 放送大学教授・東京大学名誉教授



○困難を伴う自我の開放|森鴎外「舞姫」にみる生の哲学

○破壊と再生|日本型うつ病社会に別れを告げて

○伊豆で出会えるハンマーヘッドシャークの群れ


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根源的な
生命欲求の解放



何ひとつ書く事はない

私の肉体は陽(ひ)にさらされている

私の妻は美しい

私の子供たちは健康だ



本当のことを云おうか

詩人のふりはしているが

私は詩人ではない



私は造られそしてここに放置されている

岩の間にほら太陽があんなに落ちて

海はかえって昏(くら)い



この白昼の静寂のほから

君に告げたい事はない

たとえ君がその国で血を流していようと

ああこの不変の眩しさ!



※魂のみなもとへ 詩と哲学のデュオ 谷川俊太郎 長谷川宏 近代出版 2001
 「鳥羽1」 p122-127


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参  考  情  報


○海上保安庁

○北海道立オホーツク流氷科学センター

○国立極地研究所

○南極OB会

○船の科学館 公式ホームページ │Museum of Maritime Science

○大森 海苔のふるさと館

○協同組合横浜南部市場共栄会公式サイト

○神奈川水再生センター|横浜市環境創造局

○東京湾環境情報センター

○横浜国立大学統合的海洋教育・研究センター

○横浜国立大学 臨海環境センター

○公益財団法人 かながわ考古学財団

○調査季報 横浜市政策局政策課

○国土交通白書 - 国土交通省

○プランクトンと微化石|国立科学博物館

○ナショナルジオグラフィック日本版サイト

○三浦市観光案内 観光情報スクエア

○三浦スポーツ&カルチャークラブ 【MIULove】

○Discover Blue 〜ディスカバーブルー〜

○横浜のキニナル情報が見つかる![はまれぽ.com]

○海人のビューポート(覗き窓)

○Flickr: NOAA Photo Library

○フリー百科辞典Wikipedia

○未来につなごう 深海の恵み」〜SIP次世代海洋資源調査技術
 (海のジパング計画)における環境保全に向けた取り組み〜
【プログラム】
・開会の挨拶
 ・横浜国立大学学長 長谷部 勇一 教授
 ・横浜市立大学学長 窪田 吉信 教授
・第1部 基調講演
 ワンダーランド「深海」へのいざない 長沼 毅 教授(広島大学)
・第2部 研究紹介
2-1 海のジパングを探せ!
  〜SIP次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)について〜
  田中 亜紀 先生 (海洋研究開発機構)
2-2 キーワードは"ダイバーシティー(Diversity)"
  〜海のジパングの生物多様性や環境の保全に向けた多様な研究の紹介〜
 ・YNU-DEEPSとは何? 中村 由行 教授(横浜国立大学)
 ・海洋の自由から海洋の管理へ 瀬田 真 准教授(横浜市立大学)
 ・海洋の管理とその手法 加々美 康彦 客員准教授(横浜国立大学)
 ・海底資源探査と生態リスク 松田 裕之 教授(横浜国立大学)
 ・海洋表層への影響と洋上汚染監視 河地 正伸 室長(国立環境研究所)
 ・遠く離れた場所をモニタリングするには?
   三輪 哲也 グループリーダー(海洋研究開発機構)
 ・海底資源探査と水中文化遺産 中田 達也 准教授(東京海洋大学)
 ・海洋の適正利用と秩序の維持 下山 憲二 准教授(海上保安大学校)
 ・国際ルール形成におけるガナバンス 椛島 洋美 教授(横浜国立大学)
・第3部 体験ツアー「海底資源を探そう」&専門家向けのポスターセッション
・第4部 パネルディスカッション「未来につなごう、深海の恵み」
    コーディネーター:長沼 毅 教授
    パネリスト:第2部2−2の講演者及び
    横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校の生徒さん
・閉会の挨拶
  海洋研究開発機構 次世代海洋資源調査技術研究開発プロジェクトチーム
  生態系観測手法開発ユニット 山本 啓之 ユニットリーダー
・司会:柴田 由紀枝 先生(横浜国立大学)
・主催:横浜国立大学、横浜市立大学、海上保安大学校
・協賛:海洋研究開発機構、国立環境研究所、東京海洋大学、いであ株式会社
・後援:神奈川県、横浜市、海洋都市横浜うみ協議会
・協力:海洋利用研究会、横浜観光コンベンション・ビューロー、
    横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
・日時:2016年11月23日(水・祝)13時〜17時
・会場:横浜市立大学金沢八景キャンパス カメリアホール

○統合的海洋教育・研究センターシンポジウムシリーズ
 「横浜から海洋文化を育む」第14回「東京湾の水環境の未来像を考える」
【プログラム】
・開会挨拶
 ・横浜国立大学 学長 長谷部 勇一 先生
 ・(公財)日本財団ソーシャルイノベーション本部海洋チーム
  上席チームリーダー 荻上 健太郎 先生
・講 演
 ・閉鎖性海域における最近の環境政策について
  根木桂三 先生(環境省 水・大気環境局水環境課 閉鎖性海域対策室)
 ・東京湾の水環境〜長期的変遷
  風間真理 先生(東京都 環境局 水環境課)
 ・山下公園前海域の水質浄化に向けた公民連携の取組
  田邉孝二 先生(横浜市 環境科学研究所)
 ・鉄鋼スラグ製品を用いた海域環境改善の取り組み
  宮田康人 先生(JFEスチール株式会社 スチール研究所)
 ・お台場環境教育推進協議会の活動 ーお台場をふるさとの海にー
  森田健二 先生(お台場環境教育推進協議会 事務局)
 ・第二期東京湾再生行動計画の指標設定から見えてきた今後の課題
  岡田知也 先生(国土交通省 国土技術政策総合研究所)
 ・東京湾の水環境に関する共同研究プロジェクト
  中村由行 先生(横浜国立大学 統合的海洋教育・研究センター)
【パネルディスカッション】
 コーディネーター:中村 由行 先生
 パネラー:講演者
・主催:横浜国立大学 統合的海洋教育・研究センター
・後援:横浜市
・助成:公益財団法人日本財団
・日時:平成28年12月5日(月)13:30〜17:30
・会場:横浜市開港記念会館

○国家管轄圏海域外の海洋生物多様性(BBNJ)に関する国際シンポジウム
 海の恵みを国際管理するための科学と政策 2016.12
・プログラム
 ・開会挨拶およびBBNJに関する自然科学分野の研究成果概要
  古谷研 先生 (東京大学)
 ・人々が海洋保全に貢献しようとする動機は何か?
  脇田和美 先生 (東海大学)
 ・BBNJに関する交渉プロセスを形作る要因は何か?
  Robert Blasiak 先生 (東京大学)
 ・BBNJ新協定:交渉における主要論点
  長沼善太郎 先生 (外務省)
 ・地域漁業管理機関(RFMOs):漁業管理と生物多様性
  Stefan Asmundsson 先生 (NEAFC:北東大西洋漁業委員会)
 ・BBNJ交渉プロセスと国際合意の重要性
  Rishy Bukoree 先生 (モーリシャス政府国連代表部)
 ・BBNJ交渉における地域漁業管理機関(RFMOs)の役割
  Peter Flewwelling 先生 (NPFC:北太平洋漁業委員会)
 ・BBNJに関する法的拘束力ある国際文書:今後の展望
  西本健太郎 先生 (東北大学)
 ・総合討論
  八木信行 先生 (東京大学)
・会場 東京大学農学部 中島董一郎記念ホール
・主催 科学研究費補助金新学術領域「新海洋像:その機能と持続的利用」
     東京大学海洋アライアンス
・協賛 日本水産学会水産政策委員会
・助成 日本財団

○海の動物の観察 2016.06
 ・テーマ
  海岸動物の生態・行動観察
  海洋プランクトンの採集・観察
  魚の比較解剖
  エビの体のつくりと複眼の観察
 ・講師
  種田保穂 先生 放送大学客員教授/横浜国立大学名誉教授
  菊池知彦 先生 横浜国立大学教授
  水井涼太 先生 横浜国立大学特任教員(講師)
 ・会場 横浜国大附属臨海環境センター(神奈川県真鶴町)
 ・主催 放送大学神奈川学習センター

○相模湾産ヒドロ虫類U 皇居内生物学研究所

○海辺の生物観察図鑑―海辺をまるごと楽しもう! 阿部正之 誠文堂新光社 2008

○ずかんプランクトン プランクトン学会監修 技術評論社

○お魚おもしろ雑学事典―魚屋さんも舌をまく 大洋漁業広報室 講談社文庫 1987

○科学でわかる魚の目利き 回遊魚から養殖魚まで、魚をよりおいしく食べる!
 成瀬宇平 サイエンス・アイ新書 2010

○公開講座 神奈川の海を学ぶ 2016.05-07
 ・テーマ
  ・神奈川の海 -自然・環境・それを取り巻く社会-
   水井涼太 先生 横浜国立大学特任教員(講師)
  ・深海生物の箱庭「相模湾」
   藤原義弘 先生 海洋研究開発機構 海洋生物多様性研究分野 分野長代理
  ・地元の海に潜る -横浜港の海域環境改善の取り組み-
   石井彰 先生 国際トライアスロンシリーズ横浜大会組織委員会環境部会長、
            横浜市立大学 共同研究員
  ・都市臨海部における自然再生
   古川恵太 先生 横浜国立大学客員教授、
             笹川平和財団 海洋政策研究所 主任研究員
  ・海の境界線を考える− 東京湾・日本・世界 −
   中原裕幸 先生 横浜国立大学客員教授、海洋産業研究会常務理事
 ・会場 クイーンズスクエア横浜
 ・主催 横浜国立大学統合的海洋教育・研究センター
 ・共催 海洋都市横浜うみ協議会
 ・助成 日本財団
 ・後援 横浜市

○海洋都市横浜うみ博2016 〜海でつながる街・横浜〜 2016.07
 ・海洋に関する講演会
  ・海洋立国日本とJAMSTEC 海洋研究開発機構理事長 平朝彦 先生
  ・横浜国立大学における海洋教育と研究の展望
   統合的海洋教育・研究センター長 中村由行 先生
  ・千代田化工建設の海洋資源開発/サブシー分野への取り組み
   代表取締役副社長執行役員 中垣 啓一 先生
  ・IHIグループにおける海洋分野への最近の取り組み
   理事 技術開発本部副本部長 伊東章雄 先生
 ・ステージプログラム
  ・シーパラからペンギンがやってきた!
   横浜・八景島シーパラダイス ペンギン
  ・JAMSTEC『深海の謎』と『かいれい』
  ・手旗信号教室 帆船日本丸・横浜みなと博物館
  ・かながわの海 横浜国立大学
  ・海の女子会 関東運輸局
  ・みんな大好き!さかなクン! 「みんなで学ぼう、さかなの?」
  ・海と人と研究と山下公園前の海底体験で、横浜の海の課題と夢を話し合う
   横浜市立大学
 ・「かいれい」「かいこう」一般公開
 ・主催 海洋都市横浜うみ協議会

○海底資源研究の新たな展開 2016.06
 ・テーマ
  海底資源研究概論 木川栄一 先生
  化石エネルギーの起源と歴史 大河内直彦 先生
  海底熱水鉱床の科学:地球表層物質循環としての見方 熊谷英憲 先生
  地球環境の変化がもたらす海底鉱物資源 鈴木勝彦 先生
  海の価値を知るための生態学 山本啓之 先生
  深海性浮遊生物とその調査方法 Dhugal Lindsay 先生
  海中ロボットで海底資源を科学する! テクノロジーとオペレーション
   吉田弘 先生
  海底鉱物資源の開発と環境影響評価の現状と今後の展望
 ・講師 (独)海洋研究開発機構(JAMSTEC)
 ・主催 放送大学神奈川学習センター

○深海のトップ・プレデターのはなし 2016.07
 講師 河戸勝 先生 JAMSTEC海洋生物多様性研究分野
 会場 海洋研究開発機構 横浜研究所

○平成26年度 海洋研究開発機構 研究報告会
 JAMSTEC2016 さらなるフロンティアを求めて 2016.03
 【第1部】平成27年度成果報告
  ・〔特別報告〕「しんかい6500」が見た海底熱水活動と次世代有人潜水調査船
  ・「ちきゅう」による海底下生命圏の限界への挑戦
   〜石炭・天然ガスの形成プロセスを支える「海底下の森」の発見〜
  ・「たいりくプロジェクト」が明らかにしたもの
  ・温暖化緩和目標・経路設定のための気候モデルと経済モデルの連携
  ・土星の衛星エンセラダスの地下海に海底熱水活動があった
 【第2部】キーノート(基調講演)
  ・私の考える海洋科学技術の未来
 【第3部】パネルディスカッション
  ・さらなるフロンティアの追求〜海洋科学技術の未来とそのビジョン〜
 ・会場 東京国際フォーラム
 ・主催 国立研究開発法人 海洋研究開発機構

○地球深部探査船「ちきゅう」就航10周年 一般公開 2015.11
 ・会場 横浜港本牧ふ頭

○JAMSTEC個人見学ツアー 海洋研究開発機構 2016.10
 ・内容
 ・海底広域研究船「かいめい」
 ・洋上中継器(ASV)「まいなみ」
  無人探査機「ハイパードルフィン」
  無人探査機「かいこう」
  無人探査機「ABISMO」
  深海探査機「ゆめいるか」
  高圧実験水槽
  展示鑑賞
 ・独立行政法人海洋研究開発機構

○JAMSTEC個人見学ツアー 海洋研究開発機構 2014.07
 ・内容
  深海巡航探査機「うらしま」
  高圧実験水槽・圧力実験
  展示鑑賞
 ・主催 独立行政法人海洋研究開発機構

○「かいこう」ビークル漂流事故調査 最終報告書 - jamstec

○第20回海洋教育フォーラム 私たちの海「海をまもる」 2016.03
 ・開会挨拶
  海洋教育推進委員会委員長 小林正典 先生
 ・海の海賊に気をつけろ! 杉原耕二 先生
  元海上自衛隊、インド洋派遣部隊指揮官
 ・海の生き物たちをまもれ! 保科正樹 先生 水産庁増殖推進部長
 ・海の中をのぞいてみよう 浦環 先生 東京大学名誉教授
 ・講師との交流トーク
 ・閉会挨拶
  海洋教育推進委員会東京支部主査 北澤大輔 先生
 ・司会 木原一 先生 防衛大学教授
 ・ビデオ上映「語り継ぐ想い」
 ・会場 記念艦「三笠」講堂
 ・主催 (交社)日本船舶海洋工学会 海洋教育推進委員会
 ・協力 (交財)三笠保存会、よこすか市民会議(YCC)
 ・後援 横須賀市教育委員会、教育新聞社

○小網代の森 アカテガニ放仔観察会 2016.07
 ・会場 小網代の森アカテガニ広場
 ・主催 (公財)かながわトラストみどり財団
 ・ガイド (特非)小網代野外活動調整会議

○よこすか海洋シンポジウム2016
 スマホで結ぶ世界、そして私たちの暮らし 2016.10
 ・スマホで結ぶ世界、通信技術の歴史とYRPの先端技術開発
  講師 太田現一郎 先生
     早稲田大学大学院国際情報通信研究センター
     工学博士・渇。須賀テレコムリサーチパーク無線歴史展示室長
 ・世界を結ぶ海底ケーブルの敷設技術
  講師 小森強 先生 NTTワールドエンジニアリングマリン渇c業部長
 ・講師との交流トーク・質疑応答
  デモレータ 木原一 先生 防衛大学校機械システム工学科教授
 ・会場 ヴェルクよこすか
 ・主催 よこすか市民会議(YCC)

○よこすか海洋シンポジウム2015
 三浦の海を守り育む、そして私たちの暮らし 2015.10
 ・小網代の森と干潟、海を守って育む30年
  講師 岸由二 先生 NPO法人小網代野外調整会議 代表理事
               慶応義塾大学名誉教授
 ・東京大学三崎臨海実験所130年の歴史と海洋生物学の研究
  講師 赤坂甲治 先生 東京大学大学院理学系研究科教授
                附属臨海実験所所長
 ・講師との交流トーク・質疑応答
  デモレータ 牧野光琢 先生
  水産総合研究センター中央水産研究所
  経営経済研究センター漁業管理グループ長
  横浜国立大学客員准教授
 ・会場 ヴェルクよこすか
 ・主催 よこすか市民会議(YCC)

○横須賀製鉄所(造船所)創設150周年記念事業
 日米親善ベース歴史ツアー 米海軍横須賀基地
 近代化の礎を築いた横須賀製鉄所遺産を巡る 2015.05
 ・正面ゲート・セレモニー
 ・関東大震災の碑
 ・横須賀製鉄所・工廠庁沿岸の碑、下士官クラブ
 ・泊船庵の碑
 ・第1号〜第5号ドライドック
 ・港湾管制ビル
 ・フードコート
 ・コサノパーク
 ・終戦時米軍上陸地点
 ・将校クラブ
 ・海軍病院
 ・皇后陛下工行啓の碑
 ・旧海軍病院門柱
 ・横須賀鎮守府跡
 ・基地内労働者感謝の碑
 (一社)横須賀市観光協会

○日米親善よこすかスプリングフェスタ 2015.03
 主催 横須賀市観光協会
 共催 横須賀市
 後援 横須賀商工会議所
 協力 米海軍横須賀基地

○護衛艦「いずも」特別公開 2015.04
 海上自衛隊 横須賀地方総監部

○これまで知られていなかった海辺の恵みブルーカーボン 2015.02
 講師 桑江朝比呂 先生
     独立行政法人 港湾空港技術研究所 沿岸環境研究チームリーダー
 主催 横浜市中央図書館

○南極観測越冬隊の食事60年 2016.09
 ・講師
  五味貞介 先生(13次冬、21次冬) ふじの時代
  篠原洋一 先生(33次冬、50次冬) しらせの時代
  竪谷博 先生(55次冬) 新しらせの時代
 ・会場 日本大学理工学部
 ・主催 南極OB会

○海から見る東京港 東京港探検クルーズ 2016.08
 視察船 新東京丸(竹芝小型船ターミナル)
 日本船主協会・東京都港湾局

○NYKバルク・プロジェクト貨物輸送
 多目的コンテナ船「Pacific IslanderU」見学 2016.08
 ・会場 大黒ふ頭
 ・主催 日本船主協会

○東京ガス(株)扇島LNG基地見学・交流会 2016.05
 ・見学先 叶島パワー 扇島パワーステーション・東京ガス 扇島LNG基地
 ・交流会 キリンビール渇。浜工場 レストランピアポート
 ・主催 横浜商工会議所 工業部会

○JX日鉱日石エネルギー根岸製油所 見学会 2015.08
 主催 日本船主協会

○下水道施設・横浜港海上見学会 2016.08
 ・見学先 神奈川水再生センター・横浜港海上見学(マリーンシャトル)
 ・主催 横浜市環境創造局
 ・協力 横浜市港湾局

○港湾活動と社会発展 横浜 2015.10
 ・講師 池田龍彦 先生
   放送大学神奈川学習センター所長・横浜国立大学名誉教授
 ・内容
  ・横浜港発展の歴史
  ・港湾背後圏の発展と港湾活動
  ・世界の海運の現状と貨物流動
  ・開発途上国における港湾開発と経済成長
  ・横浜港内見学(横浜市からの便宜供与を受ける)
  ・横浜港コンテナターミナル見学(南本牧埠頭地区)
  ・横浜港物流センター見学(大黒埠頭地区)
  ・横浜港見学を踏まえた補足授業
 ・放送大学神奈川学習センター

○放送大学学生の横浜港クルージング交流会 2016.11
 ・横浜港を船で一周
 ・主催 放送大学神奈川学習センター
 ・協力 横浜市港湾局・横浜港振興協会

○地球温暖化とマングローブの森 2016.10
 ・講師 持田幸良 先生 放送大学客員教授・横浜国立大学名誉教授
 ・主催 放送大学神奈川学習センター

○三浦スポーツ&カルチャークラブ視察 2016.08
 ・神奈川県三浦市の三浦海岸を中心に、ウインド・サーフィン、SUP、
  ヨガ・ビーチバレー教室などを開催する総合型地域スポーツクラブ。
 ・地域クラブ・アシスタントマネージャー養成講座
 ・(公財)横浜市体育協会

○第33回水源環境保全・再生 かながわ県民フォーラム 2016.11
 ともに築く水源環境 〜かながわ910万人の挑戦〜
 (1)基調講演 柳生 博 先生
 (2)水源環境保全・再生施策の紹介
 (3)パネルディスカッション
  杉本貴広 先生 (有限会社杉本林業取締役)
  鈴木 雅一 先生 (東京大学名誉教授)
  豊田直之 先生 (NPO法人海の森・山の森事務局理事長)
  山村宜之 先生 (キリン株式会社CSV本部CSV推進部主査)
  コーディネーター 淺枝 隆 先生 (埼玉大学大学院理工学研究科教授)
 ・会場 はまぎんホール ヴィアマーレ
 ・主催 神奈川県、水源環境保全・再生かながわ県民会議

○発掘調査された小原台堡塁 ―東京湾要塞とその時代― 2016.10
 ・基調報告1
  小原台堡塁跡の発掘調査 三瓶祐司 先生 かながわ考古学財団
 ・基調報告2
  東京湾要塞の建設と築城技術・建築資材の変化
  野内秀明 先生 横須賀市教育委員会
 ・基調報告3
  小原台堡塁跡の発掘調査-大正期の軍事演習痕跡
  齋藤真一 先生 相模原市教育委員会
 ・講演
  小原台堡塁とその時代 濱田秀 先生 前防衛大学校准教授
 ・事例報告1
  大阪湾要塞群の特徴 -由良要塞の地理的特徴について-
  山岡邦章 先生 由良要塞研究者
 ・事例報告2
  東京における煉瓦生産の概略 斉藤進 先生 東京都埋蔵文化財センター
 ・事例報告3
  東京湾要塞に使用された石材の調達について
  -石材起業家土屋大次郎の活動を中心に-
  丹治雄一 先生 神奈川県立歴史博物館
 ・会場 横浜市南公会堂
 ・主催 (公財)かながわ考古学財団
 ・後援 横須賀市教育委員会

○多角的リスクのマネジメント 2016.11
 ・1931年イギリスの政治経済危機:
  マクドナルド労働党内閣の倒壊と挙国一致内閣の成立
  松永友有 先生 大学院国際社会科学研究院 教授
 ・戦争とは何か?その歴史的・科学的考察
  鎌原勇太 先生 大学院都市イノベーション研究院 専任講師
 ・株価バブルのメカニズム:バブルの早期発見と対応策を考える
  鈴木雅貴 先生 大学院国際社会科学研究院 准教授
 ・バブルと金融危機
  高橋正彦 先生 大学院国際社会科学研究院 教授
 ・阪神淡路・東日本大震災から学ぶべきこと−再発防止から未然防止へ−
  野口和彦 先生 大学院環境情報研究院 教授
 ・高齢社会は危機かチャンスか
  関ふ佐子 先生 大学院国際社会科学研究院 教授
 主催:横浜国立大学 公開講座委員会
 共催:読売新聞横浜支局

○第124回(平成28年秋季)東京大学公開講座「仮想と現実」2016.10-11
・仮想現実と私
 ・開講の挨拶 新井洋由 先生 薬学系研究科 企画委員長/薬学系研究科長
 ・バーチャル化する身体 稲見昌彦 先生 先端科学技術研究センター 教授
 ・フィクションとシミュレーション 三浦俊彦 先生 人文社会系研究科 教授
 ・新感覚の世界を生きる 池谷裕二 先生 薬学系研究科 教授
 ・総括討議 田中久美子 先生 先端科学技術研究センター 教授
・仮想現実と身体
 ・ロボット手術の歩む道 野澤宏彰 先生 医学系研究科 特任講師
 ・教育におけるリアルとヴァーチャル 小玉重夫 先生 教育学研究科 教授
 ・Human Augmentation:人間拡張とその未来 暦本純一 先生 情報学環 教授
 ・総括討議 石井和之 先生 生産技術研究所 教授
・仮想現実と社会
 ・『現実を編集する』インタフェース 鳴海拓志 先生 情報理工学系研究科 講師
 ・政治における現実と仮想 加藤淳子 先生 法学政治学研究科 教授
 ・『現実』になった仮想通貨 宮尾龍蔵 先生 経済学研究科 教授
 ・総括討議 船津高志 先生 薬学系研究科 教授
 ・閉講の挨拶 古谷研 先生 理事・副学長

○パンセ(上) パスカル 塩川徹也 岩波文庫 2015

○パスカル バンセ抄 ブレーズ・パスカル 鹿島茂(編訳) 飛鳥新社 2012

○ベルクソン=時間と空間の哲学 中村昇 講談社選書メチエ 2014

○魂のみなもとへ 詩と哲学のデュオ 谷川俊太郎 長谷川宏 近代出版 2001


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