UNIVERSE
自然科学と精神科学の両側面


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私たちの住む銀河系の外にある
アンドロメダ



秋の星座として知られるアンドロメダ銀河は、

肉眼でも確認することができ古くから親しまれてきたといいます。



地球からアンドロメダ銀河までの距離は約250万光年といわれ、

1光年は光が一年間かかって進む距離にあたり、およそ9.46 兆km。

250万光年は文字通り天文学的に遠いところにあるようです。



20世紀前半、アメリカの天文学者ハッブルによって、アンドロメダ銀河は

私たちの住む銀河系の外にあることが明らかにされました。それまでは

私たちの銀河系こそが宇宙の中心にして唯一の存在であると考えられて

いました。



※ISASコラム・宇宙の○人「第15回:宇宙の開拓者 〜アンドロメダ銀河〜」
 東京大学大学院 理学系研究科物理学専攻 高橋弘光 先生
 (ISASニュース 2006年02月 No.299掲載)、他より



○人類から遠く離れた孤独の中に住む 世界の本質


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「謙譲」ということを教える神話
アンドロメダ

「アンドロメダ」(1869) エドワード・ポインター テート・ブリテン
「Andromeda」 Edward Poynter Tate Britain


ペルセウスはなお飛び続けてエチオピアの国に着きました。

そこではケペウスが王となっていましたが、王妃カシオペイアが

自分の美しさを誇って、海のニンペ(ニンフ⇒精霊・妖精・女神)

たちと競争したために怒りを招いて、彼らから送られたある巨大な

海の怪物のために、海岸を荒らされてしまいました。



神々の怒りを鎮めるために、ケペウスは神託に従って娘の

アンドロメダを怪物に食べさせることになりました。

ペルセウスが高い空から見おろすと、ちょうどその処女(おとめ)は、

鎖で岩角につながれて、蛇の近づくのを待っているところでありました。



(中略)



カシオペイアはまた「星で飾られたエチオブの女王」と呼ばれています。

それは死んだあとに星の中に列せられて、カシオペイアという星座と

なったからであります。彼女はこんな名誉を得たけれども、昔の敵なる

海のニンペたちがずっと幅を利かせていたものですから、天の極に近い

ところに置かれて、毎晩夜半に頭をうつけむて謙譲(けんじょう⇒へりくだり

ゆずる)ということを教えられました。



※ギリシア・ローマ神話 ブルフィンチ 野上弥生子(訳) 岩波書店 1991
 海の怪物 p164-166



○プリマヴェーラ|悲劇によって道義を知る「虞美人草」

○英国500年の美術に触れる テート・ブリテン


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私たちが住む太陽系
その成り立ち



今から約46億年前、宇宙空間に存在するガスが集まって、太陽が誕生としたと

言われています。その太陽の周りには惑星の材料となるガスや塵(ちり)が円盤状

に分布していたと考えられています。この円盤を原始太陽系円盤と呼びます。



原始太陽系円盤に含まれる塵の大きさは、0.00001cm(0.1μm)程度と言われており、

この小さな粒たちが衝突・合体を繰り返して微惑星へと成長したと考えられています。

微惑星は大きさが10km程度の天体で、惑星になる前段階とも言えます。

この微惑星たちがさらに衝突・合体を繰り返して、直径1000〜3000km程度の

原始惑星へと成長していきます。原始惑星は、現在の火星軌道より内側に

数十個ほど形成されたと考えられています。



一方、太陽から遠いところでは、水が氷として存在することができるため、

岩石型惑星に比べて材料が多く、より大きく成長することができます。

天体が大きくなることで、周りのものを引きつける力(重力)が強くなり、

原始太陽系円盤に含まれるガスを取り込むことができるようになります。



このようにして木星や土星といった巨大ガス惑星は形成されたと考えられています。



※宇宙研の太陽系探査 2017.08
 講師 國中均 先生 JAXA宇宙科学研究所副所長
 会場 東京国立近代美術館フィルムセンター
※「太陽系の形成」 JAXA相模原キャンパス特別公開 2017 案内文より


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急速に離れゆく
銀河

南十字星 (The Southern Cross)


宇宙が「加速膨張」していることを発見されたオーストラリアの天体物理学者、

ブライアン・P・シュミット教授(2011年ノーベル物理学賞)によると、

今は宇宙を眺めれば見えている何十億もの銀河は、

いつかは何もない宇宙しか見えなくなり、

今見えている銀河はすべて、光が届かないほど遠くに離れてしまうそうです。



そして、わたしたちの銀河の星たちも徐々に衰えて死に、

われわれは無数の星くずつ暗黒宇宙に取り残されるといいます。



※南十字星の空に巨大望遠鏡を向けて
 −オーストラリア天文学者が語る宇宙のすがた−
 ・ブライアン・シュミット教授
  (オーストラリア国立大学 名誉教授、2011年ノーベル物理学賞受賞)
 ・ブライアン・ボイル教授
  オーストラリア・スクエア・キロメートル・アレイ(SKA)オフィスのディレクター
 日本科学未来館 みらいCANホール 2014年4月


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いつかは消えゆく
太陽



地球と比べて半径は109倍、質量は33万倍あるという太陽。

地球からの距離は1億5000万kmで、光の速さでは8分20秒にあたるそうです。



宇宙には酸素が存在しないため、太陽は燃えているのではなく、

太陽内部からエネルギーが放出されることで輝いています。

太陽の中心核では4個の水素原子が合わさってヘリウム原子1個となる

核融合反応が起きています。水素原子4個の持つエネルギーの合計よりも、

ヘリウム原始1個の持つエネルギーのほうが小さく、そのエネルギーの差が

宇宙空間へ放出され、これが太陽の光となっています。



太陽の寿命は、あと約50億年であると考えられています。

50億年後には、太陽をかがやかせる水素が少なくなり、核融合反応がだんだん

と弱まってきます。核融合反応が弱乃ると、エネルギーのバランスがくずれ、

太陽の表面温度は低くなり、体積は大きくなり、いまの100倍以上の巨大な

赤い星になります。その後、太陽はだんだんと小さくちぢみ、地球ほどの大きさ

になって一生を終えると考えられています。



※JAXA相模原キャンパス特別公開 2017 案内文より


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太陽はどのようにして
できたのか

 太陽の観察を行ってきた第一赤道儀室(だいいちせきどうぎしつ)
国立天文台 (東京都三鷹市)


今からおよそ50億年前、太陽系の星はひとつもありませんでした。

そのころは、ガス星雲と呼ばれるうすい水素があるだけでした。

そのような何もないところに、大きなガスのうずまきが現れました、

その中心にあるガスのあつまりが大昔の太陽のすがたで、

このときの太陽はまだ輝いてはいませんでした。



太陽が輝き始めるのは、いまから約50億年前に太陽の中心部分で、

水素がヘリウムにかわる「核融合反応」がおきてからです。

この核融合反応をきっかけから大昔の太陽はいまの太陽になりました。



※JAXA相模原キャンパス特別公開 2017 案内文より


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太陽を観察してきた
望遠鏡

 第一赤道儀室(だいいちせきどうぎしつ)の望遠鏡 国立天文台


1921年(大正10年)に完成した第一赤道儀室は、国立天文台三鷹の中で

現存最古の建物だそう。口径20cm屈折望遠鏡と太陽写真儀(カメラ望遠鏡)

が設置された観測室となっています。



1938年(昭和13年)から61年間、スケッチによる太陽黒点の観察や、

写真儀による太陽全体の写真撮影が行われてきたそうです。



○はてなき光景をもった絶類の美 武蔵野


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太陽の元気度合いを測る
黒点観察

スケッチによる太陽の黒点観察
第一赤道儀室 国立天文台


太陽活動の活発さを測るバロメータとなっている黒点(太陽の表面にできる黒いシミ)。

太陽が元気な極大期には黒点が多く、反対に弱々しい極小期には黒点が少なくなる

ことが経験的に知られているそうです。



最初に太陽研究の柱として黒点観測を据えたのはガリレオ・ガリレイ。

ガリレオの観測方法は、その後400年以上にわたって連綿と受け継がれ、

国立天文台では1998年に電子的な記録方法に切り替えるまでは、

ガリレオの方法を使っていたそうです。



400年以上にわたり同じ方法で観測し続けたことに、科学的な価値があるといいます。



※太陽活動の異常と文明と生命への影響 2017.08
 講師 常田佐久 先生 JAXA宇宙科学研究所 所長
 JAXA相模原キャンパス特別公開
※太陽に何が起きているか 常田佐久 文藝春秋 2013


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宇宙空間から太陽を観測し続ける
ひので

太陽観測衛星「ひので」 (SOLAR-B)


2006年に打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」には、

太陽を観測するための3つの望遠鏡が搭載されています。



衛星の丸い本体は、可視光を観測するための可視光・磁場望遠鏡。

本体にぶら下がる形の円筒形の筒がX線望遠鏡。

本体の上面には極端紫外線撮像分光装置がついています。



高度680kmの宇宙空間から太陽を観測し続ける「ひので」は、

地上からは見ることができない様々な太陽の姿を観察できるといいます。



※ひので科学プロジェクト 国立天文台 資料より


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太陽の謎を解く鍵
磁場

太陽観測衛星「ひので」 X線望遠鏡(XRT)が撮影した太陽


小学校の理科の授業などで、磁石のまわりに砂鉄をまいて、磁場の様子を見る実験

をしたことがある方も多いでしょう。磁力の方向を表す線のことを磁力線といいます。



上記写真は太陽観測衛星「ひので」のX線望遠鏡によって撮られた太陽。

磁力線のような筋模様がみえます。電荷をもった粒子は磁力線に沿って動く性質

があるので、コロナ中の磁力線の様子が明るい筋模様として見えているのです。

太陽は磁場だらけの星であり、磁場が太陽の謎を解く鍵を握っています。



※ひので科学プロジェクト 国立天文台 資料(2016.2)より


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私たちの社会に影響を及ぼす
太陽で起こる爆発現象



太陽はまだまだ明らかにされていないことが多く、その謎の一つは、

太陽で起こる爆発現象(フレア)のメカニズムです。フレアが起きると、

電気を帯びた粒子が地球まで飛んできて、人工衛星や変電所の故障

を引き起こし、私たちの社会に影響を及ぼす場合もあります。

フレア発生のメカニズムが解明できればフレア予測への道が開け、

影響を減らす対策をとることができるようになります。



太陽の大きな謎のもう一つは、コロナ加熱問題。

太陽表面の温度は6000度、その上空のコロナは100万度。

太陽のエネルギーの源はその中心部で起こっている核融合反応ですから、

中心から遠ざかるにつれて温度が低くなるのが普通です。

しかし、太陽上空のコロナは、なぜか表面よりも温度が高いのです。

これがコロナ加熱問題です。



※ひので科学プロジェクト 国立天文台 資料(2016.2)より


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太陽の影響によって発生する
オーロラ



地球上で人間が見ることのできる自然現象の中でも神秘的なオーロラは、

太陽から放出された太陽風(プラズマ粒子)が、地球の大気と衝突すること

によって発生するそうです。



※最速のオーロラを探る|サイエンスカフェ 2017.01
 講師 片岡龍峰 先生 国立極地研究所 研究教育系・宙空圏研究グループ 准教授
 昭和基地開設60周年記念 南極まつり

※南極と北極の光の世界 2017.09
 ・「地球の空を彩る光の芸術」 講師 武田康男 先生 (空の探検家)
 ・「オーロラ観光の楽しみ方」 講師 福西浩 先生 (東北大学名誉教授)
 ・南極&北極の魅力 講演会



○地球の未来を読み解く 南極観測


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未知の世界
水星

半径2,440 km、月と火星の中間程の大きさだという水星
メッセンジャー撮影


太陽系最内縁に位置する小さな惑星である水星は、太陽に近いため、

地上の望遠鏡では観測することができず、探査機の訪問は強烈な熱や

放射線によって阻まれてきたそうです。



磁場を持つ惑星は地球と水星だけだといわれ、水星の磁場・磁気圏の

詳細な観測は、初めて地球を相対化することを可能とし、

「惑星の磁場・磁気圏」 の研究に大きな飛躍をもたらすといわれます。


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地球と同時期に生まれた双子星
金星

同縮尺の金星(左)と地球(右)


金星は地球とほぼ同じ大きさ・密度をもち、同時期に類似の過程を経て

誕生した双子星だと考えられていますが、現在の惑星環境は似ても

似つかないものです。



大気の主成分は二酸化炭素であり、地表面は90気圧、460℃という高圧

灼熱地獄です。高度50〜70kmには濃硫酸の厚い雲が全球を覆っています。

雲の模様に着目すると、「スーパーローテーション」と呼ばれる強い西向きの

風が金星全体で吹いていることが分かります。これは、雲付近では金星の

地面に対して約600倍の速さで大気が移動していることを意味しており、その

メカニズムは未だに謎に包まれています。



※JAXA 金星大気の謎に挑む|金星探査機「あかつき」


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太陽、地球、私たちは
宇宙の原子からつくられた

地球


ビックバンからおよそ92億年後、いまからおよそ46億年前、宇宙でつくられた

原子が集まって、天の川銀河の中に新しい星がひとつ生まれました。

太陽です。



太陽のまわりにあった原子たちも集まって、少しずつ惑星ができてきました。

そのひとつが地球です。太陽と同じところに生まれました。

生まれたての地球は、生き物の暮らせるようなところではありませんでした。

しかし、およそ40億年前、私たちのずっとずっと祖先にあたる生き物が現れた

と考えられています。

生き物の歴史のいちばん新しいところにいるのが、人間です。

人間の体は、宇宙でつくられたさまざまな原子が組み合わさって、分子になり、

DNAになり、細胞になり、器官になり、そしてひとつの体になっています。

私たちの体は、宇宙でつくられた原子でできているのです。



※太陽、地球、私たちは宇宙の原子からつくられた
 わくわくサイエンスナビシリーズ1 私たちの体は宇宙からやってきた!
 とっても小さくて、とっても大きな「原子のお話」 公益財団法人日産財団 2016.02
 p22


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私たちも太陽も
いつか死んで原子に戻る

カエナ岬に沈みゆく夕日 ハレイワビーチ・パーク オアフ島


太陽は時が経つにつれて、膨らんできているといわれます。

これは地球にとっても大変なこと。太陽がどんどん近づいてくると、

地球の水は干上がってしまうでしょう。そうしたことが起きるのは

10億年後以降と考えられています。



太陽にもほかの星と同じように死があります。

でも、太陽はあまり重たくないため爆発して終わることはなさそうです。

その代わり、赤く膨らんでガスを出し続けます。エネルギーを使い切った

太陽は死を迎え、中心部分だけが残ります。そして白く輝く星になります。

そして残った熱も覚めていき、だんだん輝きを失っていきます。



私たちは、いつか死を迎えます。

死んでしまえば、ずっとそこに眠り続ける……。

いいえ、眠り続けてなんかいません。

私たちの体をつくっていた原子は、また別のところで別の物をつくる

材料として使われることになります。

それが、生き物なのか、木なのか、石ころなのか、土なのか、また、

地球でなのか、宇宙のほかの星でなのかはわかりません。

長い宇宙の時間の中では、原子はつねにめぐりめぐっているのです。



※私たちも太陽もいつか死んで原子に戻る
 わくわくサイエンスナビシリーズ1 私たちの体は宇宙からやってきた!
 とっても小さくて、とっても大きな「原子のお話」 公益財団法人日産財団 2016.02
 p24



○私たちの生涯|生と死の狭間にある「時」を歩む

○潮風が駆け抜ける楽園 ハワイ・オアフ島


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地球の生命の誕生
宇宙からやってきた可能性

「たんぽぽ計画」によって宇宙で暴露(ばくろ)された試料
JAXA相模原キャンパス特別公開 2017 アストロバイオロジー研究


現在、地球の生命の誕生に関しては、「地球上のどこかで、化学反応の積み重ね

によって誕生した」とする説が支持される一方、「生命は宇宙空間のどこかに存在し、

地球の生命の起源は地球ではなく、他の天体で発生した微生物の芽胞(がほう)が

到達したもの」とするパンスペルミア説が提唱されているそうです。



バイオロジー(生物学)を宇宙(アストロ)に適用した学術領域「アストロバイオロジー」は、

NASAの造語で直訳すると「宇宙生物学」となり、宇宙における生命の起源、進化、

伝播、および未来を研究する学問領域だとされます。



アストロバイオロジー日本初の宇宙実験は「たんぽぽ計画」と呼ばれ、

その目的は、風に舞うたんぽぽの種子のように、生命そのものやその原材料が、

地球と他天体を往来しているという仮説を確かめることにあるそうです。



2015年より国際宇宙ステーション「きぼう」において実験が行われ、2017年現在、

2年目の試料が地球に帰還し、3年目の資料が宇宙で暴露されている段階だそうです。



※アストロバイオロジー特別講演会 深海と深宇宙の生命探査 2017.08
 ・「深海熱水は電気の泉。そして生命の泉」 高井研 先生 JAMSTEC
 ・「たんぽぽ初年度試料の分析結果速報」 川口優子 先生 東京薬科大学
 ・「火星生命探査顕微鏡の開発」 山岸明彦 先生 東京薬科大学
 ・「エンケラドス内部海粒子の捕まえ方、調べ方」 矢野創 先生 JAXA宇宙科学研究所
 会場 相模原市立博物館、JAXA相模原キャンパス特別公開


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身近に存在する天体

地球からは見ることができない月の裏側


地球から見上げる月は、いつも同じ面を向いてるのだそう。

また、大潮や小潮といった海面の潮汐は、月の引力の影響を受けて発生する

ことが知られています。



地球からの月までの距離はおよそ38万km、月の重力は地球の約6分の1ほど。

大気がほとんどないため、昼夜の温度差が非常に大きくなります。

月の赤道付近の観測では、昼は110℃、夜は−170℃と、その差は200℃以上

にもなるといわれます。


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人間の幸福と不幸について認識を深める
かぐや姫

Taketori no Okina takes Kaguya-hime to his home,
Drawn by Tosa Hiromichi (土佐広通), c. 1600


9世紀から10世紀初頭にかけて成立した「竹取物語」は、

日本で最古の物語だと考えられています。



竹から生まれ美しく育ったかぐや姫が、5人の求婚者を退け、

地上の最高権力者である帝からの求愛にもなびかず、

月の世界に帰ってゆくという内容は広く知られます。



人間にとって幸福の源泉である「かぐや姫」は、まさに超越的な美質を帯びた存在。

宝物であるヒロインが、周囲の人間に対して富や命(長寿)などの具体的な宝物

を分かち与える一方、かぐや姫という宝物を獲得したいと願う求婚者たちは、

自分たちが玉や枝などの具体的な宝物を手に入れる能力の持ち主であることを

証明するよう求められます。



竹取物語の読者を含めた人間たちは、

「かぐや姫」と接しているうちに様々な宝物の獲得と喪失にかかわり、

徐々に人間の幸福と不幸についての認識を深めていくようです。



○人間の幸不幸を凝視する物語文学|源氏物語


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大きくひび割れた存在
傷ついた女神

かぐや姫が月に帰る場面が示唆される「月宮迎」
月岡芳年 「月百姿」の中の一枚


かぐや姫を迎えに来た月の王は、翁(おきな)に向かって次のように語ります。



  「かぐや姫は罪を作り給(たま)へりければ、かく賤(いや)しき己(おのれ)が許(もと)に、

  暫(しば)し御座(おは)しつるなり。罪の限り、果てぬれば、かく迎えふるを」



かぐや姫は、月の世界で罪を犯してしまったので、

賤(いや)しい自分が許されるよう、しばらく人間の世界に居ましたが、

その罪が果てたため、迎えにきたといいます。



かぐや姫は、実は完璧な存在ではなく、

瑕(きず)を負い、大きくひび割れた存在であったよう。

そして、本人が傷つき、救いを求めてきたからこそ、

周囲の人の「幸せになりたい」という願望に共感することができ、

周囲の人を幸福にしたいと熱望することができたように思えます。



そのあげく、他人を幸福にした宝物であるヒロインは、

他人の苦しみを引き受け、さらなる苦悩を抱え込むことになるようです。


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月をテーマにした歌
目にした情景を素直に捉え、感じたことを詩に託す



日本には「月」をテーマにした歌が少なくないようです。


  ○「朧月夜(おぼろづきよ)」 (作詞:高野辰之・作曲:岡野貞一・文部省唱歌)
  ○「四季の月」 (未詳)
  ○「月の砂漠」 (作詞:加藤まさを・作曲:佐々木すぐる)
  ○「ツキ」 (未詳、文部省唱歌)
  ○「おつきさま」 (作詞:石原和三郎・作曲:納所弁次郎)
  ○「荒城の月」 (作詞:土井晩翠・作曲:瀧廉太郎)
  ○「秋の月」 (作詞・作曲:滝廉太郎)
  ○「十五夜お月さん」 (作詞:野口雨情・作曲:本居長世)
  ○「証城寺(しょうじょうじ)の狸囃子(たぬきばやし)」
   (作詞:野口雨情・作曲:中山晋平)
  ○「お月さんと坊や」 (作詞:サトウハチロー・作曲:中田喜直)




詩の内容に着目してみると、文部省唱歌の「ツキ」では雲に見え隠れする月が、

原和三郎先生の「おつきさま」では月の満ち欠けとその偉大さが、

深尾須磨子先生の「お月さま」では月への憧れとその優しさが描写され、

目にした情景を素直に捉えて感じたことを詩に託しているように思えます。



また「荒城の月」「秋の月」「十五夜おつきさん」では、時の移り変わり、

過ぎ去った時へのなつかしさが表現され、自分自身の人生を思い起こさせます。



○美しい日本に生まれた私|天地自然に身をまかせ

○日本人の心を形成してきたもの|これからを生きる指針となるものを探る

○日本の権力を表象してきた建造物|日本人の自我主張


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月表面を模擬した屋内実験場
宇宙探査フィールド

宇宙探査実験棟|宇宙探査フィールド
JAXA相模原キャンパス


砂礫(されき:砂と小石)や岩などに起伏のある月惑星の表面地形を模擬した

宇宙探査フィールド。ここでは、実スケールの探査ロボットや着陸機を用いた

探査活動の一連の性能・機能確認や運用試験を行っているそうです。



※JAXA 宇宙探査実験棟の運用開始|宇宙探査イノベーションハブの活動 より


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月や火星で人類が活動する未来
宇宙探査ロボットの研究

月・惑星探査ローバー|JAXA相模原キャンパス


21世紀は、人類が月や惑星など太陽系にまったく新しい文化圏を創り出す

時代になると期待されています。近い将来、月や火星になどでの生活が実現

するかもしれません。そこで、月や惑星の表面探査を行うため、自由自在に

移動してミッションを行うロボットの開発を行っています。



月や惑星の過酷な環境で活躍するためには、熱や放射線に耐えるだけでなく、

効率よく確実に探査を行うための賢さが要求されます。また、宇宙にもっていく

ためには、小型軽量低消費電力の必要があります。そこで、高度な知能を持った

探査ロボットを開発しています。探査目標地点が与えられたら、自分で環境を

把握し、岩やクレータなどの障害物を認識し、安全な経路に沿って自動的に

移動します。目標地点に到達したら、興味深いサンプルを自動採取し観察します。



※JAXA「宇宙探査ロボットの研究」より



○持続可能なモビリティ社会を目指して|日産追浜グランドライブ体験試乗


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地上での生活をより豊かにする
国際宇宙ステーション



国際宇宙ステーション(International Space Station:ISS)は、米国、ロシア、

欧州各国、カナダ、日本の計15ヶ国が協力し、地上から約400km上空の

宇宙空間に、各国の技術力を集結して建設した有人宇宙施設です。



1998年に建設が始まり、NASAのスペースシャトルと、ロシアのプロトンロケット、

ソユーズロケットを使い、40数回のフライトで構成要素を運び、軌道上で組み

立てられています。



ISSはサッカー場程の大きさで、1周約90分というスピードで地球の周りを回っています。

無重力、高真空、放射線環境など宇宙ならではの特殊な環境下で、宇宙飛行士

が様々な実験や研究を長期間にわたって行い、科学・技術をより一層進歩させ、

地上での生活や産業に役立てています。



※国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟
 「きぼう」利用成果レポート2014−宇宙で得られた成果−、他より



○進化するテクノロジー|人間のフロンティア


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国際宇宙ステーション
「きぼう」日本実験棟

「きぼう」日本実験棟の実物大モデル
JAXA筑波宇宙センター 展示館「スペースドーム」


国際宇宙ステーションに取り付けられているモジュールの1つが、

「きぼう」日本実験棟です。「きぼう」は、宇宙でクルーが長期間に

わたって実験できる、日本初の有人施設です。



2008年3月に船内保管室、同年6月に船内実験室、2008年7月に

船外実験プラットフォームがそれぞれ取り付けられ、「きぼう」

日本実験棟は完成しました。この「きぼう」の運用・管制は、

現在、筑波宇宙センターにある運用管制室で24時間体制で行っています。



※JAXA 「きぼう」日本実験棟(パンフレット) より


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宇宙空間で活躍する
宙飛行士

金井宇宙飛行士壮行セレモニー|パシフィコ横浜 国立大ホール
SPACE MEETS YOKOHAMA〜きぼう、その先へ〜 2017.10


1992年(平成4年)9月、毛利衛宇宙飛行士が日本人として初めて

スペースシャトルで宇宙に飛び立ってから、すでに20年以上が経ち、

その間にも多くの日本人宇宙飛行士が数々の実績を残してきました。



2017年12月から国際宇宙ステーションに滞在する金井宇宙飛行士。

海上自衛隊の医師出身の金井宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション

の日本実験棟「きぼう」で、マウスを使って宇宙でのストレスの影響を

分析したり、乳酸菌が人間の免疫力にどう影響するかを調べたりする

実験に取り組むそうです。



※SPACE MEETS YOKOHAMA〜きぼう、その先へ〜 2017.10
 パシフィコ横浜 国立大ホール


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「きぼう」を地上から支える
運用管制室

「きぼう」日本実験棟 運用管制官の模擬体験(実際の運用管制室ではありません)
JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


運用管制室は、「きぼう」のリアルタイム運用が24時間体制で行われている、

「きぼう」の運用の中核となる部屋です。「きぼう」に搭載されている電源系、

熱制御系などの各機器や、日本の実験装置の状態監視、制御コマンドの

送信およびリアルタイム運用計画の進行管理が行われるほか、搭乗員との通話、

NASAをはじめとする他国管制センターとの連絡、不具合の初期段階での対処

もここで行われます。この管制室には、「きぼう」内の各機器を監視・制御する

ための端末や音声通信装置、運用状況を表示する大型スクリーンなどが整備

されています。



※JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017 案内文より


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宇宙ステーション補給機
こうのとり

宇宙ステーション補給機「こうのとり」の試験モデル
JAXA筑波宇宙センター 展示館「スペースドーム」


宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)「こうのとり」は、

国際宇宙ステーション(ISS)に補給物資を運ぶための輸送手段として、

日本が開発した無人の宇宙船です。



「こうのとり」は最大約6トンという世界最大の補給能力を有し、

大型標準ラックの搭載等「こうのとり」のみが備える機能でISS運用の根幹

を支えています。「こうのとり」は安定かつ着実な運用により、5号機まで

すべてのミッションの完璧な遂行による国際貢献を果たし、日本は今や

ISS運用に不可欠な存在となっています。



※JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017 案内文より


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閉鎖空間での精神的ストレスを評価する
閉鎖環境適応訓練設備

閉鎖環境適応訓練設備|宇宙飛行士養成棟
JAXA筑波宇宙センター


普段、私たちは部屋から自由に出入りすることができますが、閉ざされた空間

である国際宇宙ステーションからは、出たくなってもでることができません。



閉鎖環境適応訓練設備は、国際宇宙ステーションの閉鎖環境、異文化環境

などを模擬する設備であり、宇宙飛行士が受ける精神的、心理的なストレスを

事前に評価するため、またその対策法の研究・開発を行うために使用されて

いるそうです。



※JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017 案内文より


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低い圧力下での適応を訓練する
低圧環境適応訓練設備

低圧環境適応訓練設備|宇宙飛行士養成棟
JAXA筑波宇宙センター


1万フィート(約3千メートル、富士山ぐらいの高さ)以上の高度を飛行する

戦闘機やジェット機などのパイロット及び同乗者は、低圧設備を使った

低圧訓練と呼ばれる訓練を初めて搭乗する前とその後、定期的に受ける

ことが義務付けられています。



日本では航空自衛隊が戦闘機などのパイロットや同乗する隊員のために、

入間基地などにある低圧訓練設備で訓練を行っています。



戦闘機やJAXA宇宙飛行士が操縦するジェット機のパイロットは、

飛行中は酸素マスクを着けて操縦しますが、何らかの不具合で酸素供給が

十分でなかったり、供給が止まってしまうと、短時間で低酸素症に陥り、

その状態が続くと、航空機の操縦に必要な能力のほとんどが低下し、

最悪の場合は意識を失って墜落してしまいます。



そのため低圧環境適応訓練設備では、JAXA宇宙飛行士を低酸素環境

において、直ちに予備の酸素発生器に切り替えて酸素を確保し、

低酸素症から脱する訓練を行います。



※JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017 案内文より


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宇宙空間で活動できる
船外活動ユニット

JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


国際宇宙ステーション(ISS)やスペースシャトルの中では、空気がうまく

コントロールされていますが、宇宙空間は真空で空気も気圧もありません。

そのため、宇宙飛行士が宇宙空間で作業(船外活動、EVAといいます)を

するときは、船外活動ユニット(EMU)という宇宙服を着用します。

EMUは宇宙飛行士に酸素を供給し、放射線などから体を守る役割をします。

EMUは約7時間のEVAが可能なように作られています。



※JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017 案内文より


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ソユーズ宇宙船で着用する
与圧服

JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


ソコル与圧服は、ロシアのソユーズ宇宙船での打上げ・帰還時に着用する与圧服です。

飛行中に、船内の空気が抜けてしまった場合でも生命を維持できるように設計されて

います。しかし宇宙空間に出て使用することはできません。ソコル与圧府の重量は

10kg程度です。ソユーズ宇宙船に登場するクルーは、体型を測定してオーダーメード

で製造したソコル与圧服を着用します。また海に不時着した場合でも、内部に水が

浸透せず、水に浮くように設計されています。



※JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017 案内文より


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地球と宇宙をつなぐ
ソユーズ宇宙船

ソユーズ帰還カプセル(複製)
JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


ロシアの有人宇宙船ソユーズは、1967年、ソビエト連邦時代に初めて

打ち上げられて以来、ミール宇宙ステーションや国際宇宙ステーション

に宇宙飛行士を運ぶために使用されています。

ソユーズはロシア語で団結や同盟を意味する言葉だそうです。



ソユーズ宇宙船には、3人まで搭乗することができ、

カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられます。



打上げから国際宇宙ステーションにドッキングするまでは2日間かかります。

地上への帰還は3時間半にも満たない時間で帰還し、カザフスタン共和国に

着陸します。



※JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017 案内文より


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撮影にかける作業時間ゼロを目指す
きぼう船内ドローン「Int-Ball」

JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


地上からの遠隔操作によって、国際宇宙ステーション「きぼう」船内を

移動して撮影する「Int-Ball(イントボール)」。



これまで、宇宙飛行士の作業時間の約10%程度を撮影作業が占めていた

そうですが、「Int-Ball」の導入によって、宇宙飛行士による撮影時間

「ゼロ」を目指しているそうです。



※きぼう船内ドローン「Int-Ball」 開発者のご説明より
 JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


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Int-Ballの姿勢を制御する
超小型三軸姿勢制御モジュール

JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


きぼう船内ドローン「Int-Ball」に搭載されている超小型三軸姿勢制御モジュール。

ジャイロセンサやリアクションホイールといった姿勢を制御する装置を

小型化・パッケージ化したモジュールで、大きさは31mmだそうです。

装置の角(かど)の尖った部分のみを地面に設置させ、不安定な状態においても、

倒れることなく姿勢を維持しています。



※きぼう船内ドローン「Int-Ball」 開発者のご説明より
 JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


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電波を一点に集める装置
パラボラ・アンテナ

中華鍋を利用したパラボラ・アンテナ
JAXA相模原キャンパス特別公開 2017


屋根や鉄塔のような高いところに設置されているお椀の形をしたアンテナは、

パラボラアンテナと呼ばれています。



パラボラアンテナには主鏡面(しゅきょうめん)と副鏡面(ふくきょうめん)という

二つの鏡面があります。主鏡面は正面を向き、副鏡面は主鏡面に向き合って

ステイと呼ばれる脚で支えられています。上の写真では中華鍋が主鏡面、

中華鍋に向き合っている白い部分が副鏡面となります。



主鏡面は、放物線を一回転させた曲面でパラボロイド(放物面)と呼ばれます。

放物線は、例えば、ボールを投げた時にボールが描く軌跡のことで、

数学で習った二次関数 y=ax2 で表すことができます。



主鏡面(パラボロイド)は、やってきた電波を反射させ一点(焦点⇒副鏡面)に

効率よく集め、受信機まで届ける役割があります。



しかしながら、巨大なパラボラアンテナは傾けたり動かしたりするだけでも

変形します。また、風や温度差でもわずかに形が変わるため、電波の集まり

が悪くなります。それを解決する手段にホモロガ設計法があります。

パラボロイドはうまく設計すると、変形後の形状もハラボロイドとみなせる特徴

が生まれます。変形後も引き続き電波は焦点に集まり続けるので、副鏡位置

をその焦点位置へ合わして動かし続ければ、たとえ変形しても狙いに電波が

集まるのです。



○豊かな放送文化を創造する人とメディアの未来


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23cmのペンシルロケットで始まった
日本の宇宙開発

ロケット打ち上げ大作戦
JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


日本の宇宙開発の歴史は、糸川英夫博士によって手掛けられた

23cmのペンシルロケットに始まります。

第二次世界大戦の敗戦から10年を経た1955年、東京の国分寺で

「ペンシル」という名のロケットが水平発射され、ここに日本の宇宙

開発の幕がきって落とされました。



※この国とこの星と私たち 「はやぶさ」と日本人のこころ 2012.07
 講師 的川泰宣 先生 (宇宙工学者)
 会場 パシフィコ横浜
 横浜商工会議所「会員の集い」


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ロケットの歴史を築いてきた
M(ミュー)ロケット

「M-3SII型ロケット(左)」と「M-Vロケット(右)」
JAXA相模原キャンパス


JAXA相模原キャンパスに展示されるM(ミュー)シリーズのロケット。

Mロケットは、固体燃料を使ったロケットで、1971年に打ち上げたM-4S

から2006年をもって開発が中止されたM-V(ミュー・ファイブ)まで

25年にわたり活躍し、日本の科学衛星打ち上げ用ロケットの歴史を

築いてきたそうです。


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初の国産ロケット
H-II

H-IIロケット実機


H-IIケットは、H-Iロケットの後継として開発された世界水準の能力と

国産化を達成したロケット。2トン程の重量を打ち上げることができるそうです。



H-II ロケットは、1994年の初フライト(試験機1号機)成功以来、7機の打ち上げ

を実施しましたが、1998年の5号機の軌道投入失敗に続く、1999年の8号機打ち

上げ失敗により、以後に予定していた7号機の打ち上げを中止し、その使命を終了

しました。H-II ロケットの開発を通じて培われた技術は、その改良型であるH-IIA

ロケットの開発に活かされています。



筑波宇宙センターに展示されている機体は、地上試験用機体の一つで、

打上げなかった7号機の機体(種子島に保存)とともに残存する実物。

H-Iは1994年から99年まで試験用を含み9機製造されたそうです。



※H-IIロケットツアー ロケット博士による説明
 JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


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2017現在、主力の大型ロケット
H-IIA

H-IIAロケット


2017年現在、主力の大型ロケットとして用いられているH-IIAロケット。

2017年8月には、35号機の打上げに成功されています。



ロケットは発射から約15分で高度290km程に達し、搭載した衛星を切り離すそうです。

ロケットの軌道は、発射の時は垂直に近い形で上昇し、その後徐々に弧を描くといい、

平面地図でいうと、種子島(鹿児島県)の発射場からグアムを越え、パプアニューギニア

の北東辺りで衛星を切り離しているそうです(H-IIBロケット試験機の飛行経路)。



約15分という短い間に高度290kmもの宇宙に達し、

平面距離では種子島からパプアニューギニアの近くまで移動してしまう速さに驚きます。



※H-IIロケットツアー ロケット博士による説明
 JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


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日本の技術で宇宙輸送をリードする
次世代大型ロケット H3

巨大イプシロン 水ロケット リフトオフ!
JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017


柔軟性・高信頼度・低価格をコンセプトに、2020年度の初打ち上げを目指して

開発が進む次世代の大型ロケットH3。



これまで、ロケットの受注から打ち上げまで2年、打上げ間隔は2ヶ月、

組み立て作業に1ヶ月かかってたところを、H3ロケットでは半減を

目指しているそうです。



※日本の技術で、宇宙輸送をリードせよ。〜H3ロケットの挑戦〜
 講師 岡田匡史 先生 H3ロケット・プロジェクトマネージャ


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「社会への価値提供」に政策を転換する
JAXA

「SPACE INNOVATION −未来のその先へ−」 2017.09
有楽町朝日ホール (撮影が許可されていました)


宇宙空間はかつて「米ソ二極構造」であったのが、今日では新興国や民間企業

が宇宙活動を急速に活発化させ、「多極構造」へ変化しているといいます。



日本の宇宙開発や利用を定める宇宙基本法(平成20年)に基づいて策定された

宇宙基本計画(平成28年4月1日、閣議決定)では、 政策の目標を以下の3つと

しています。



  @宇宙安全保障の確保
  A民生分野における宇宙利用の推進
  B宇宙産業及び科学技術の基盤の維持・強化



このような環境変化を踏まえて、JAXAでは「政府全体の宇宙開発利用を技術で

支える中核的実施機関」としての位置づけを明確にし、幅広い分野での利用、

他分野との連携を加速する政策を掲げています。その実現のため、

JAXAの技術を積極的に民間へ移管、技術開発の役割分担にも応じていくそうです。



※「JAXA活動報告及び将来に向けた検討の概要」 2017.09
  JAXA理事長 奥村直樹 先生
  JAXAシンポジウム2017 「SPACE INNOVATION −未来のその先へ−」
  有楽町朝日ホール



○平和と独立を守る防衛省|すべての国々、すべての方々に感謝の気持ちを


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ルールがあって欲しいと願う日本人
無いものをつくる創造の心がけ

イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイ
「Portrait of Galileo Galilei」(1636) Justus Sustermans


個人が一様に多忙な、画一化された、余裕のない生活を強いられる時代。



これまで日本は、物事に取り組む際にルール遵守を求めてきたことから、

日本人はルールから逸脱することに苦手となり、

ルールを尊び、ルールがあって欲しいと願う傾向があるといいます。



イタリアの天文学者ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で星空を観測したのは17世紀前半。

地動説を唱えたガリレオは宗教裁判にかけられ、

「それでも地球は動いている」とつぶやいたとされる逸話は有名です。



ローマ教皇がガリレオの宗教裁判の誤りを認めたのは、それから数世紀を経た1983年。

地動説を公式に認めたのは、さらに25年後の2008年のことでした。



日本の裁判制度に目を向けてみると、最高裁判所の判事は司法試験を受けなくとも

務めることができ、それは、法律が社会科学による創造の上に成り立っていることに

由来するといいます。



地球環境に視野を広げてみると、122℃でも増殖可能な超好熱菌や、

pH(ペーハー)が高い火山酸性の水中で増殖する好酸菌も知られ、

かつての常識では考えられなかったことが明らかにされてきています。



どうやら人間の考え方をあらかじめ規定することは合理的ではないようです。

無いものをつくる創造の心がけ。

高い塔を建ててみなければ新たな水平線は見えてこなさそうです。



※太陽系大航海時代。社会と人間ドラマ 2017.08
 講師 川口淳一郎 先生 宇宙飛翔工学研究系教授
 会場 東京国立近代美術館フィルムセンター
 JAXA相模原キャンパス特別公開 2017



○最も進んでいないイノベーション|人間に関する知識

○イノベーションは内生的・自発的に生まれる|健全な経営を目指す会社


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創造性を育む
非凡な変人の育成

JAXA相模原キャンパス 研究管理棟
玄関脇にあるハレー彗星のレリーフ 


学習の頂点を目指すだけでなく、その対極にある創造性を育む非凡な変人の育成、

急がず弛まず未知へ挑戦できる「やれる文化」の醸成、加点法的な評価が大切。




※神奈川県産業人材育成フォーラム 「成功へ導く 個性と閃き 信頼と忍耐」
 「はやぶさ」が挑んだ人類はじめての往復の宇宙飛行 その7年間の飛行のあゆみ
 講師 JAXAシニアフェロー 川口 淳一郎 先生  2013.01
 会場 はまぎんホール



○個性化の過程|自分が自分になってゆく


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さらなるフロンティアの追求
統合的視点からの理解

有人潜水調査船「しんかい6500」 実機
JAMSTEC横須賀本部 


未知の領域が多いという海の世界。

海を理解することは、地球と私たちの将来を守ることにつながり、

海洋・地球・生命の統合的視点からの理解に挑戦してきたJAMSTECでは、

年間2,000にも上る論文を提出するといいます。



未知の領域を解明していくためには、物理や生物、化学、地学、地球史、

情報技術など多岐にわたる分野の知見や視点が求められるそうですが、

その教育の根底には、海に親しむことで海に興味をもち、海を利用して、

海を守る、海と人との共生にあるといいます。



その一方、日本は科学に対する関心が乏しいといわれ、その原因として、

初等教育における理科への興味喚起の不足や、

分野別教育が実態に合わなくなっていることが挙げられ、

新たな切り口からの教育が求められているようです。



これまで日本は、物事に取り組む際にルール遵守を求めてきたことから、

日本人はルールから逸脱することに苦手となり、今後、

ルール通りにやっていては、さらなるフロンティアの追及はおぼつかないようです。



その為には、教科書通りにできたことを評価するだけでなく、

教科書にないテーマを見出せることへの評価も大切なよう。



※さらなるフロンティアの追求 〜海洋科学技術の未来とそのビジョン〜
 パネルディスカッション
 ・川口淳一郎 先生 (JAXA シニアフェロー)
 ・成毛眞 先生 (元マイクロソフト日本法人社長)
 ・織田洋一 先生 (三井物産戦略研究所 シニアプロジェクトマネージャー)
 ・窪川かおる 先生 (東京大学 特任教授)
 ・竹内薫 先生 (サイエンス作家)
 ・堀田平 先生 (JAMSTEC 開発担当理事)
 平成27年度 海洋研究開発機構 研究報告会
 JAMSTEC2016 さらなるフロンティアを求めて 東京国際フォーラム 2016.03

※よこすか海洋シンポジウム2017
 ・第1部 横須賀のJAMSTEC
  ・JAMSTECと有人潜水調査船しんかい6500
   講師 田代省三 先生 (JAMSTEC広報部長・しんかい6500初代チーフパイロット)
  ・JAMSTEC古代史発掘
   講師 門馬大和 先生 (元JAMSTEC部長)
  ・会場 記念艦「三笠」講堂
 ・第2部 JAMSTEC横須賀本部の施設見学
  ・海洋科学技術館
  ・有人潜水調査船しんかい6500 実機見学
   解説 田代省三 先生 (JAMSTEC広報部長・しんかい6500初代チーフパイロット)
 ・主催 よこすか市民会議(YCC)
 ・協力 JAMSTEC、(公財)三笠保存会



○生命の跳躍|海洋を統合的に理解する

○潮風に導かれ開国ロマン溢れる浦賀へ|多様性と異質性を受け入れる


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与えられたものを無条件に受入れる世界
華氏451度



レイ・ブラッドベリによって1953年に書かれたSF小説「華氏451度」。

華氏451度は、摂氏になおすと233度にあたり、

本の素材である紙が自然発火する温度だそう。



舞台は、全ての情報はテレビやラジオから与えられる社会。

本は忌むべき禁制品とされ、ファイアマン(焚書官)ガイ・モンターグ

の仕事は、世界が禁じている“本”を見つけて焼き払うことだった。



本によって有害な情報が善良な市民にもたらされ、

社会の秩序と安寧が損なわれることを防ぐため、

密告が奨励され、市民が相互監視する社会が形成され、

表面上は穏やかな社会が築かれていた。



だがその結果、人々は思考力と記憶力を失い、

わずか数年前のできごとさえ曖昧な形でしか覚えることができない

愚民になっていた。



模範的な隊員であったモンターグは、

ある日クラリスという女性と知り合い、彼女との交友を通じて、

それまでの自分の所業に疑問を感じ始めた。



モンターグは仕事の現場で拾った数々の本を読み始め、

社会への疑問が高まっていく。

そして、モンターグは追われる身となっていく。



○破壊と再生|日本型うつ病社会に別れを告げて

○困難を伴う自我の開放|森鴎外「舞姫」にみる生の哲学

○絶望から美しさを見い出す|太宰治「人間失格」


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教えに従うことにより創造性が失われる
無難な善人

「ディオニュソス」 カラヴァッジョ 1595年頃 ウフィツィ美術館
植物の生長と豊穣を司る神であるとともに狂気を引き起こす神


19世紀ドイツの哲学者ニーチェが40歳の頃に書いたという

「ツァラトゥストラはこう言った」。



「ツァラトゥストラ」は、

ゾロアスター教の教祖「ザラスシュトラ」のドイツ語読みだといいます。



キリスト教の価値観に支配されていた当時のヨーロッパでは、

「慎ましいこと、貧しいこと」が良しとされ、

死んだ後は天国で幸せになることができ、

悪である権力者や裕福層は地獄に落ちると信じられていたといいます。



現実的にも支配層に抗うことができない市民層は、

強い他者(権力者や裕福層)を否定することで自己を認め、

思想を逆転することで「心理的な復讐」を果たすことができたよう。



そして、キリストの教えを守ることは善いことだと信じ、

聖書に従うことにより創造性が失われ「無難な善人」を生み出したようです。



ニーチェの有名な言葉「神は死んだ」は、そのような神への信仰を

「弱者のルサンチマン」として切り捨て、キリスト教的な価値観が

崩壊していることを人々に知らしめようとしたのだそう。




ルサンチマンは、フランス語で「ねたみ・うらみ・そねみ」を意味し、

どうすることもできない自分の苦しみを社会や他者などに向け

紛らせることだといいます。




「ねたみ」を繰り返すことで行き着く無気力状態を「ニヒリズム」と呼び、

ツァラトゥストラは最も軽蔑すべき人間を、憧れや創造性を持てず、

愛や夢もなく、安楽を第一とする人(The last man:末人)だと言っています。



○あるがままの生の肯定|フリードリヒ・ニーチェ


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自由を放棄することによって
自由になる

フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー (1821-1881年)


※「カラマーゾフの兄弟」 ドストエフスキー
 プロとコントラ(肯定と否定), 大審問官 (イワンの叙事詩)


  人間は良心の自由などという重荷に耐えられる存在ではない。

  彼らはたえず自分の自由とひきかえにパンを与えてくれる相手を探し求め、

  その前にひれ伏すことを望んでいるのだ。だからこそ、われわれは彼らを

  自由の重荷から解放し、パンを与えてやった。今や人々は自己の自由を

  放棄することによって自由になり、奇蹟(きせき)と神秘と権威という三つの力

  の上に地上の大国を築いたのだ。




※「作者の日記」 ドストエフスキー


  やがて人々は、土の中から信じられぬくらいの収穫をひきだし、化学に

  よって有機体を造りだし、わがロシアの社会主義者たちが夢みているように、

  牛肉が一人一キロずつ行きわたるようになるかもしれぬ。

  一口に言って、さあ飲め、食え、楽しめというわけだ。

  「さあ」すべての博愛主義者たちは絶叫するに違いない。



  今こそ人間は生活を保障された。今こそはじめて人間は本領を発揮することだろう!

  もはや物質的窮乏(きゅうぼう)はないし、すべての悪徳の原因だった、人間を

  蝕(むしば)む《環境》ももはやない、今こそ人間は美しい正しいものになるだろう!…



  …だが、はたしてそうした歓喜が、人間の一世代もつかどうか疑わしい!

  人々は突然、自分たちにはもはや生命はない、精神の自由はない、意志も個性もない。

  だれかが何もかも一遍に盗んでしまったのだ、ということに気づくことだろう…



○財政健全化への取組み|失われた25年から学んだこと

○春の訪れを告げるカーニバル|祭りに託した人間の願い


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ひ弱な存在でありながら、宇宙を包み込む尊さ
人間は考える葦



人間は一本の葦にすぎない。自然のうちで最もか弱いもの、しかしそれは考える葦だ。

人間を押しつぶすのに宇宙全体が武装する必要はない。

一吹きの蒸気、一滴の水だけで人間を殺すのには十分だ。

しかし宇宙に押しつぶされようとも、人間は自分を殺すものよりさらに貴い。

人間は自分が死ぬこと、宇宙が自分より優位にあることを知っているのだから。

宇宙はそんなことは何も知らない。

こうして私たちの尊厳の根拠はすべて考えることのうちにある。



※200 人間の認識から神への移行
 「パンセ(上)」 パスカル 塩川徹也(訳) 岩波文庫 2015 p257-258



○人間の弱さと限界、そこからの可能性|パスカル「パンセ」

○哲学からみた人間理解|自分自身の悟性を使用する勇気を持つ


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ただの風変りなサルの一種
ヒト

オラウータン (ヒト科オラウータン属)


「ヒト」と「動物」を分けて捉えることがありますが、

ヒトは「動物」の一種であって、そこには、

「ヒト」は他の「動物」に優越しているという思い込みがあるといいます。




ヒトは確かに奇妙な動物なのだそう。

他のすべての霊長類には被毛があるのに、ヒトに残されているのは頭部のほか、

匂いを蓄えて発散させるための腋下部(えきかぶ:わきのした)と陰部、および

男性のヒゲだけといいます。



他のすべての霊長類は、日常、四足歩行をしますが、ヒトだけは直立二足歩行をし、

やたら声を出してコミュニケーションし、近代では家やビルと呼ばれる巨大な巣を作り、

コンピュータなどの複雑な道具を作って宇宙にまで足を運びます。



ついには、ボタン1つで都市はおろか一国までを破壊する兵器を作り、

地球規模の破壊活動をするのもヒトの特徴だそうです。



しかし文明が発生し、産業革命が起こり、教育が充実した近代以降のヒトと

他の動物を比較するのはアンフェアであり、生物学的視点を失うことになるそう。



ヒトを考えるに当たっては、文明発生前のヒトを思い浮かべるべきで、

その視点にたったとき、「ヒトはただの風変りなサルの一種」のようです。



○創造的生命力を生み出す愛|夏目漱石「吾輩は猫である」

○循環型社会の基盤にあるもの|強さばかりでなく、弱さに目を向ける


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生物多様性
愛玩動物を好む日本人、そこに潜む人間のエゴ



人類は、地球生態系の一員として他の生物と共存しており、また、生物を食糧、

医療、科学等に幅広く利用しています。近年では野生生物の種の絶滅は年間

3万〜4万種にもおよび、過去にない速度で進行しているといわれます。



日本人は生き物をペットとして飼いたい想いが強いといわれます。

犬や猫に限らず、クワガタといった昆虫類、ヘビやカエル、イグアナといった

爬虫類、アロワナといった魚類など幅広く飼われています。



東京都と神奈川県の境を流れる多摩川では、年間200種以上の外来種が

確認され、ニシキヘビも見つかっています。その結果、日本固有種が絶滅

の危機に晒されているそうです。



今日、日本で飼われているクワガタ類の多くは外国産のものが少なくなく、

東南アジアといった産地では、外貨獲得のためクワガタの乱獲が進み、

クワガタを採るために木々を削ってまで採取が行われているといいます。

農林業より収益性が高いクワガタ採取は、農林業を放棄させ、森の衰退

につながっています。



そのような状況の背景には、人間のエゴが潜んでいるようです。



地球の生命、その中には、ヒトも含まれれば、犬やクワガタもおり、イネやコムギ、

大腸菌、さまざまなバクテリアまで、多様な姿の生物が含まれています。

これらの生きものはどれを取ってみても、自分一人、ただ一種だけで生きていく

ことはできません。多くの生命は他のたくさんの生物と直接かかわり、

初めて生きていくことができるのです。



※森が育む日本の生物多様性と私たちの生活 2017.10
 講師 五箇公一 先生 国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター室長
 会場 ヤクルトホール
 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
 平成29年度公開講演会「木を使って守る生物多様性」

※WWFジャパン 生物多様性って?|生物多様性〜地球上に息づく生命の世界



○大井埋立地にみる森里海のつながり|広い視野で捉え、できるところから

○水と共に暮らす|いつまでも美しく安全に


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偉大なる天体よ!
あなたははたして幸福といえるだろうか!

絵画に描かれる太陽
「印象・日の出」(1872) クロード・モネ マルモッタン美術館
「Impression, soleil levant」 Claude Monet Musee Marmottan Monet


※「ツァラトゥストラはこう言った」 ニーチェ 冒頭部分


  ツァラトゥストラは、三十歳になったとき、そのふるさとを去り、

  ふるさとの湖を捨てて、山奥にはいった。

  そこでみずからの知恵を愛し、孤独を楽しんで、

  十年ののちも倦(あぐ)む(⇒もてあます)ことを知らなかった。



  しかしついにかれの心の変わるときが来た。

  ある朝、ツァラトゥストラはあかつきとともに起き、

  太陽を迎えて立ち、つぎのように太陽に語りかけた。



  偉大なる天体よ! もしあなたの光を浴びる者たちがいなかったら、

  あなたははたして幸福といえるだろうか!

  この十年というもの、あなたはわたしの洞穴をさしてのぼって来てくれた。

  もしわたしと、わたしの鷲と蛇とがそこにいなかったら、

  あなたは自分の光にも、この道すじにも飽きてしまったことだろう。



※ツァラトゥストラはこう言った(上) ニーチェ 氷上英廣(訳) ワイド版岩波文庫 1995
  第一部 ツァラトゥストラの序説−超人と「おしまいの人間」たち− P9



○あるがままの生の肯定|フリードリヒ・ニーチェ


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自分の小さい影が映し出される
あざやかな天の河の大きさ

天の川


※雪国 川端康成 岩波文庫 緑81-3 p173


  ああ、天の河と、島村も振り仰いだとたんに、

  天の河のなかへ体がふうと浮き上がってゆくようだった。

  天の河の明るさが島村を掬(すく)い上げそうに近かった。

  旅の芭蕉が荒海の上に見たのは、このようにあざやかな天の河の大きさであったか。

  裸の天の河は夜の大地を素肌で巻こうとして、直ぐにそこに降りて来ている。

  恐ろしい艶(なま)めかしさだ。

  島村は自分の小さい影が地上から逆に天の川へ写っていそうに感じた。

  天の河にいっぱいの星が一つ一つ見えるばかりでなく、

  ところとごろ光雲の銀砂子(ぎんすなご)も一粒一粒見えるほど澄み渡り、

  しかも天の河の底なしの深さが視線を吸い込んで行った。



○美しい日本に生まれた私|天地自然に身をまかせ

○人間的なるものの別名|愛するあまり滅ぼし殺すような悪


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こぼれるばかりに散りばめられた空の円天上
魂全体が歓喜に震える



※カラマーゾフの兄弟(中) ドストエフスキー 原卓也(訳) 新潮文庫
 第3部 第7編 アリョーシャ 4.ガリラヤのカナ


  彼は表玄関にも立ち止まらず、急いで下におりた。歓喜に充ちた魂は自由を、

  場所を、広さを求めていた。頭上には、静かな星がこぼれるばかりにちりばめ

  た空の円天上が、見はるかすかなたまで広々と打ちひらけていた。



  天の頂から地平線にかけて、まだおぼろな銀河がふた筋に分かれて走っていた。

  動き一つないほど静かな、すがすがしい夜が大地を包み、教会の白い塔と金色の

  円屋根がサファイヤ色の空にきらめいていた。絢爛(けんらん)たる秋の花は建物

  のまわりの花壇で朝まで眠りに沈んだ。地上の静けさが空の静けさと融(と)け合い、

  地上の神秘が星の神秘と触れ合っているかのようだった…



  アリョーシャはたたずんで眺めていたが、ふいに足を払われたかのように地べた

  に倒れ伏した。何のために大地を抱きしめたのか、彼にはわからなかったし、

  なぜこんなに抑えきれぬほど大地に、大地全体に接吻(せっぷん)したくなったのか、

  自分でも理解できなかったが、彼は泣きながら、嗚咽(おえつ)しながら、涙をふり

  注ぎながら、大地に接吻し、大地を愛することを、永遠に愛することを狂ったように

  誓いつづけていた。



  「汝(なんじ)の喜びの涙を大地にふり注ぎ、何時のその涙を愛せよ…」



  心の中でこんな言葉がひびいた。何を思って、彼は泣いたのだろう?

  そう、彼は歓喜のあまり、無窮(むきゅう⇒果てしない・無限)の空から

  かがやくこれらの星を思って泣いたのであり、《その狂態を恥じなかった》のである。

  さながら、これらすべての数知れぬ神の世界から投じられた糸が、一度に彼の魂

  に集まったかのようであり、彼の魂全体が《ほかの世界に接触して》、ふるえていた

  のだった。彼はすべてに対してあらゆる人を赦したいと思い、みがからも赦しを乞い

  たかった。ああ、だがそれは自分のためでなく、あらゆる人、すべてのもの、

  いっさいのことに対して赦しを乞うのだ。


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歓喜に寄せて
星々の彼方にその人をたずねよ



※「An die Freude(歓喜に寄せて)」 ベートーヴェン「交響曲第9番」 第4楽章
  (原詩:フリードリッヒ・フォン・シラー)


  おお友よ、この調べではない!

  これでなく、もっと快い、喜びに満ちた調べに共に声をあわせよう。



  歓喜よ、美しい(神々の)火花よ、天上の楽園の乙女よ!

  私たちは情熱の中に酔いしれて、崇高なあなたの聖所に足を踏み入れる、

  何と神々しい!

  この世の習わしが厳しく分け隔てたものを、 

  あなたの聖なる偉力が再び結び合わせる…(そして)

  あなたの穏やかにたゆたう翼のもと、すべての人々は兄弟となる。



  ひとりの友の友となり、ひとりの気高い女性を得られるなど、

  大いなる幸福に恵まれた人は、歓喜の声をあわせよう!

  そう、この地上でただ一つの人の心でも 自分に大切なものと信じ得る人も!

  だが、それが出来なかった人は 涙ながらに ひそかに この集いより離れる

  がいい!



  この世のあらゆるものは歓喜を 自然の乳房より飲む…(そして)

  善人も悪人もすべての人が 薔薇色の小径を辿る。

  自然は私たちにくちづけとぶどうと、死をも分かち得る一人の友をもたらし

  虫けらには快楽が与えられ…(そして) 天使ケルビムは嬉々として神の

  御前に立つ。



  喜べ喜べ 自らが陽光に満ちた大空を駆けるように、天空の壮麗な広野を

  飛び交い、走れ兄弟よ、君たちの道を、晴々と勝利に進む勇者のように。



  抱き合うがいい、数百万の人々よ! このくちづけを全世界に!

  兄弟よ! 星々きらめく世界に いとしい父が必ずいらっしゃるはず。

  あなたがたはひざまずいているか、数百万の人々よ?

  創造主の存在を予感するか、世界よ? 星々のかなたにその人をたずねよ!

  星々のきらめく天蓋のうえに必ずやその人はいらっしゃる。



※日本語訳 「合唱・コーラス あれこれ|we love chorus」 より



○華麗なるコンチェルト|ベートーヴェン ピアノ協奏曲 全5曲

○彼は死に勝ち甦る、神への感謝・賛美|オラトリオ「メサイア」

○日本人の音楽的アイデンティティ|新たな響きが奏でる未来


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ベートーヴェン 第9 合唱 『歓喜の歌』訳詞付
Choral "Ode to Joy" Beethoven

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自然科学と精神科学の
両側面

考える人(「地獄の門」の部分) オーギュスト・ロダン
オルセー美術館


17世紀に、西欧に一大変動が起こります。今日歴史家が、単数形で科学革命

と呼ぶものです。近代を生んだのはネルネサンスではない。ルネサンスはある

意味で、中世期に繰り返された復古運動の再現に過ぎない。近代を生んだのは

宗教改革でもない。宗教改革もまた原始キリスト教への回帰運動の再現に過ぎ

ない。科学革命こそ近代最大の変動である。



以上は、よく知られた、バターフィールドという一般史家の見解ですが、しかし

17世紀に私たちが現在考える自然科学がただちに成立したのではない。

18世紀の啓蒙時代を経て、19世紀に科学がいよいよ制度化され、やがて体制化

されることで今日いう自然科学が出来上がったという見方がありえます。

その意味で、19世紀とは、端的に今日私たちが考える自然科学の時代です。



ですが、同時にしかし自然科学の時代は、その裏面としてドイツ語の文脈を引き

寄せて言えば、一方でまさに精神科学の時代であり、他方で文化科学の時代で

あったわけです。そのことを例えば、前世紀ドイツで、最大の哲学史家の一人で

あったヨアヒム・リッターが、もうすでに半世紀前に書いた論文の中で問題として

います。19世紀というのは、実は自然科学の時代であったのではない。精神科学

の時代だったのでもない。正確に言えば両科学、自然科学と精神科学、二つの

時代だったのだとリッターは認定します。



※基調講演「時空の近代、人文知の時空 あるいは、国家と資本と文化について」
 3.「近代」における人文知の意味と役割−近代における記憶の抹消と回復の装置−
 19世紀の科学論的意味−自然科学と精神(文化)科学
 講師 熊野純彦 先生 (東京大学文学部長)
 第14回東京大学ホームカミングデイ文学部企画「文学部がひらく新しい知」 2015.10

※自然科学(しぜんかがく)
 自然現象を対象とする諸科学の総称。物理学・化学・生物学・天文学・地質学など

※精神科学(せいしんかがく)
 精神に関する諸科学の総称。19世紀後半、ドイツの哲学者ヴィルヘルム・ディルタイ
 らによる概念。独語は「Geisteswissenschaften」、人文科学や文化科学とも。
 心理学・倫理学・言語学・法学・経済学・歴史学・社会学など。



○深く、恐ろしく真実を語るものであれ|近代彫刻の父 オーギュスト・ロダン


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UNIVERSE
銀河帝国からやってきた?

アリストロキア・サルバドレンシス (ウマノスズクサ科)
神代植物公園 大温室 (東京都調布市)


英語の「UNIVERSE(ユニバース)」には、「宇宙・銀河」といった意味のほか、

人間を中心に捉えた見方として、「世界」や「全人類」といった意味、

存在する全てのものを含む見方として、「万物・森羅万象」といった

意味があるそうです。






映画「スターウォーズ」に登場するダース・ベイダーに似た花、

アリストロキア・サルバドレンシス(ウマノスズクサ科)。



原産地はエルサルバドルで、名前の由来になっています。

目に見える二つの白い模様は、昆虫を引き寄せるための目印とも言われています。



○人類から遠く離れた孤独の中に住む 世界の本質

○歩く姿は百合の花|自然を愛するすべての人へ

○はてなき光景をもった絶類の美 武蔵野


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参  考  情  報


○JAXA|宇宙航空研究開発機構

○ファン!ファン!JAXA!

○DARTS|Data Archives and Transmission Sytem

○国立天文台(NAOJ)

○科学衛星「ひので」

○たんぽぽ計画 - 東京薬科大学 生命科学部

○国立極地研究所

○Aurora Forecast | Geophysical Institute|オーロラ予報 アラスカ大学

○南極・北極の旅|クルーズライフ

○自然科学研究機構(NINS)

○国立研究開発法人 森林研究・整備機構

○生物多様性センター(環境省自然環境局)

○WWFジャパン

○Museo Galileo|ガリレオ博物館公式サイト

○合唱・コーラス あれこれ|We love chorus

○無料の写真 - Pixabay

○パブリックドメインの写真 - フリー写真素材

○Imagebase: 100% Free Stock Photos

○フリー百科辞典Wikipedia

○JAXAシンポジウム2017
 「SPACE INNOVATION −未来のその先へ−」 2017.09
 ・来賓あいさつ
 毛利衛 先生(日本科学未来館 館長/宇宙飛行士)
 ・−JAXA活動報告及び将来に向けた検討の概要−
  奥村直樹 先生(JAXA理事長)
 ・基調講演
 −日本の有人活動について−(仮題)
  若田光一 先生
  (JAXA有人宇宙技術部門 国際宇宙ステーションプログラムマネージャ)
 ・パネルディスカッション「宇宙開発利用の将来展望」
  コーディネータ
   山崎直子 先生(内閣府宇宙政策委員会 委員/宇宙飛行士)
  パネリスト
   角南篤 先生
   (政策研究大学院大学 副学長/
    内閣府参与 科学技術・イノベーション政策担当)
   クリストファー・ブラッカビー 先生(株式会社アストロスケールCOO)
   小田健児 先生(株式会社電通宇宙ラボ代表)
   國中均 先生(JAXA宇宙探査イノベーションハブ長/
            宇宙科学研究所 副所長)
   松浦直人 先生(JAXA新事業促進部長)
 ・会場 有楽町朝日ホール

○JAXA筑波宇宙センター特別公開 2017.09

○SPACE MEETS YOKOHAMA〜きぼう、その先へ〜 2017.10
・主催挨拶 奥村直樹 先生 (JAXA理事長)
・来賓挨拶 新妻秀規 先生 (文部科学大臣政務官)
・第1部 トークショー「きぼうの今と未来 〜Before 2020〜」
 (登壇者)
  金井宣茂 先生、油井亀美也 先生、大西卓哉 先生(JAXA宇宙飛行士)
 (モデレータ)
  吉崎泉 先生 (JAXA有人宇宙技術部門きぼう利用センター)
・ 第2部 トークショー「きぼう、その先へ 〜From 2020 to 2030〜」
 (登壇者)
  金井宣茂 先生、油井亀美也 先生、大西卓哉 先生(JAXA宇宙飛行士)
  山崎直子 先生(内閣府宇宙政策委員会 委員/元JAXA宇宙飛行士)
  國中均 先生
  (JAXA 宇宙科学研究所副所長/宇宙探査イノベーションハブ ハブ長)
  佐藤直樹 先生 (JAXA 国際宇宙探査推進チーム)
 (モデレータ)
  内山崇 先生 (JAXA HTVフライトディレクタ)
・金井宇宙飛行士壮行セレモニー
・主催挨拶 古川聡 先生 (JAXA宇宙飛行士)
・会場 パシフィコ横浜 国立大ホール
・主催 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構

○「はやぶさ2」トークライブ VOL.10 2017.08
  「JAXA相模原キャンパス」特別公開スペシャル
 講師
  吉川真 先生 (はやぶさ2ミッションマネージャー)
  大西卓哉 (宇宙飛行士)
  津田雄一 先生 (はやぶさ2プロジェクトマネージャー)
 会場 相模原市立博物館
 JAXA相模原キャンパス特別公開

○宇宙研の太陽系探査 2017.08
 講師 國中均 先生 JAXA宇宙科学研究所副所長
 会場 東京国立近代美術館フィルムセンター
 JAXA相模原キャンパス特別公開

○銀河をわたるプラズマの嵐をみつめるX線天文台 2017.08
 講師 田代信 先生 宇宙物理学研究系特任教授・埼玉大学教授
 会場 東京国立近代美術館フィルムセンター
 JAXA相模原キャンパス特別公開

○アストロバイオロジー特別講演会 深海と深宇宙の生命探査 2017.08
 ・深海熱水は電気の泉。そして生命の泉
  高井研 先生 JAMSTEC
 ・たんぽぽ初年度試料の分析結果速報
  川口優子 先生 東京薬科大学
 ・火星生命探査顕微鏡の開発
  山岸明彦 先生 東京薬科大学
 ・エンケラドス内部海粒子の捕まえ方、調べ方
  矢野創 先生 JAXA宇宙科学研究所
 会場 相模原市立博物館
 JAXA相模原キャンパス特別公開

○太陽系大航海時代。社会と人間ドラマ 2017.08
 講師 川口淳一郎 先生 宇宙飛翔工学研究系教授
 会場 東京国立近代美術館フィルムセンター
 JAXA相模原キャンパス特別公開

○太陽活動の異常と文明と生命への影響 2017.08
 講師 常田佐久 先生 JAXA宇宙科学研究所 所長
 会場 東京国立近代美術館フィルムセンター
 JAXA相模原キャンパス特別公開

○東京大学大学院工学系研究科×JAXA 連携企画
 大西卓哉宇宙飛行士 長期滞在ミッション報告会 2017.06
・開会挨拶
 五神真 先生 東京大学 総長
 奥村直樹 先生 宇宙航空研究開発機構 理事長
 旗返還式 大西卓哉 宇宙飛行士
・第一部 大西宇宙飛行士ミッション報告
・第二部
 ・「きぼう」利用が拓く日本の未来
  石川毅彦 先生 JAXA宇宙科学研究所 学際科学研究系 教授
  中須賀真一 先生 東京大学大学院 工学系研究科 教授
  古川聡 先生 JAXA宇宙医学生物学研究科 教授
  菅裕明 先生 東京大学大学院理学系研究科 教授
           ペプチドリーム社取締役・共同創業者
  大西卓哉 先生 JAXA宇宙飛行士
  モデレータ 山崎直子 先生 東京大学大学院工学系研究科
・閉会挨拶
 大久保達也 先生 東京大学大学院工学系研究科長
・会場 東京大学安田講堂
・主催
 東京大学大学院 工学系研究科、
 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構

○「はやぶさ2」太陽系を駆ける−6年、50億kmを超える長旅へ− 2015.04
 講師 小笠原 雅弘 先生
     NEC航空宇宙システム株式会社 宇宙事業広報 採用担当
 主催 神奈川県立産業技術センター
 共催 神奈川県産業技術交流協会
 後援 海老名市

○未来に夢をのせて
 小惑星探査機「はやぶさ」のことを聞いてみよう! 2014.12
 講師 川口 淳一郎 先生 JAXAシニアフェロー
 挨拶 神奈川県 黒岩知事
 会場 神奈川県立青少年センター
 公益社団法人ガールスカウト神奈川県連盟 結成60周年記念式典

○産業人材育成フォーラム「成功へ導く 個性と閃き 信頼と忍耐」 2013.01
 「はやぶさ」が挑んだ人類はじめての往復の宇宙飛行
 その7年間の飛行のあゆみ
 講師 川口 淳一郎 先生 JAXAシニアフェロー
 会場 はまぎんホール
 神奈川県産業技術短期大学校人材育成支援センター

○この国とこの星と私たち 「はやぶさ」と日本人のこころ 2012.07
 講師 的川泰宣 先生 (宇宙工学者)
 会場 パシフィコ横浜
 横浜商工会議所「会員の集い」

○南極と北極の光の世界 2017.09
 ・地球の空を彩る光の芸術
  講師 武田康男 先生 空の探検家
 ・オーロラ観光の楽しみ方
  講師 福西浩 先生 (東北大学名誉教授)
・南極&北極の魅力 講演会
・会場 日本印刷会館
・主催 (公財)日本極地研究振興会
・後援 潟Nルーズライフ

○よこすか海洋シンポジウム2017
・第1部 横須賀のJAMSTEC
 ・JAMSTECと有人潜水調査船しんかい6500
  講師 田代省三 先生
     (JAMSTEC広報部長・しんかい6500初代チーフパイロット)
 ・JAMSTEC古代史発掘<br>
  講師 門馬大和 先生 (元JAMSTEC部長)
 ・会場 記念艦「三笠」講堂
・第2部 JAMSTEC横須賀本部の施設見学
 ・海洋科学技術館
 ・有人潜水調査船しんかい6500 実機見学
  解説 田代省三 先生
     (JAMSTEC広報部長・しんかい6500初代チーフパイロット)
 ・主催 よこすか市民会議(YCC)
 ・協力 JAMSTEC、(公財)三笠保存会

○第24回自然科学研究機構シンポジウム 2017.09
 極限環境における生命〜生命創成の探究に向けて〜
 ・開会挨拶 小森彰夫 先生 自然科学研究機構 機構長
 ・クマムシはどのようにして生と死のはざまを生きるか
  荒川和晴 先生 慶應義塾大学
 ・極限環境微生物が支えるバイオテクノロジー
  石野園子 先生 九州大学
 ・南極湖沼生態系の実態を探る
  工藤栄 先生 国立極地研究所
 ・地球生命(圏)の限界探査とその先にある野望
  高井研 先生 海洋研究開発機構
 ・○放射線に耐える奇妙な球菌が極限環境で生きる仕組み
  鳴海一成 先生 東洋大学
 ・閉会挨拶 竹入康彦 先生
  自然科学研究機構 副機構長(広報担当)/核融合科学研究所 所長
 ・会場 東京国際交流館 国際交流会議場

○国立研究開発法人 森林研究・整備機構
 森林総合研究所 平成29年度公開講演会
 木を使って守る生物多様性 2017.10
 ・司会 田中浩 先生 理事
 ・開会挨拶 沢田治雄 先生 理事長
 ・招待講演
  森が育む日本の生物多様性と私たちの生活
  五箇公一 先生 国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター室長
 ・基材を使うことと、生物多様性を守ることの両立をめざす森林管理
  尾崎研一 先生 研究ディレクター
 ・歴史資料から知る過去の林野利用
  岡本透 先生 関西支所 チーム長
 ・ポスター発表
 ・生物多様性の鍵となる渓畔林の役割と管理
  吉村真由美 先生 研究評価科 研究評価室長
 ・生物多様性に配慮した人工林施業を考える
  佐藤保 先生 森林植生研究領域 領域長
 ・生物多様性の保全に向けて−今後の展望−
  岡部貴美子 先生 生物多様性研究拠点 拠点長
 ・閉会挨拶 桂川裕樹 先生 理事
 ・会場 ヤクルトホール
 ・後援 土木学会・日本建築学会・日本森林学会・日本生態系学会・
      日本木材学会

○第14回東京大学ホームカミングデイ文学部企画
 「文学部がひらく新しい知」 2015.10
・基調講演
 「時空の近代、人文知の時空 あるいは、国家と資本と文化について」
 講師 熊野純彦 先生 (東京大学文学部長)
・ディスカッション
 司会 野崎歓 先生 (言語文化学科教授・フランス文学)
 橋場弦 先生 (歴史文化学科教授・西洋史学)
 齋藤希史 先生 (言語文化学科教授・中国文学)
 唐沢かおり 先生 (行動文化学科教授・社会心理学)
 熊野純彦 先生 (思想文化学科教授・倫理学)
・会場 東京大学法文2号館1番大教室

○京都の歴史を歩く 小林丈広, 高木博志, 三枝暁子 岩波新書 2016

○平安文学でわかる恋の法則 高木和子 ちくまプリマー新書 2011

○南十字星の空に巨大望遠鏡を向けて
 -オーストラリア天文学者が語る宇宙の姿-
 日本科学未来館 みらいCANホール
 ・ブライアン・シュミット教授(オーストラリア国立大学 名誉教授)
   アダム・リース、ソール・パールムッターとともに
   2011年ノーベル物理学賞受賞
 ・ブライアン・ボイル教授
  オーストラリア・スクエア・キロメートル・アレイ(SKA)オフィスのディレクター
  SKAは次世代の電波望遠鏡
 ・ブライアン・シュミット教授 未来館名誉館員 顕彰式
  顕彰状授与 毛利衛館長
 ・企画・ファシリテーター 早川知海範(日本科学未来館 科学コミュニケーター)

○太陽に何が起きているか 常田佐久 文藝春秋 2013

○アストロバイオロジー 宇宙に生命の起源を求めて 山岸明彦編 化学同人 2013

○最新・月の科学 残された謎を解く 渡部潤一 NHKブックス 2008

○第二の地球を探せ! 「太陽系外惑星天文学」入門 田村元秀 光文社新書 2014

○「きぼう」利用成果 レポート2014 −宇宙で得られた成果−

○きぼう利用戦略 「きぼう」利用成果最大化に向けて アジェンダ2020
 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門 2017年1月

○2020年までの物質・物理科学分野のISS/きぼう利用シナリオ
 国際宇宙ステーション・きぼう利用推進委員会
 物理科学分野研究シナリオWG 2012年2月 第2版

○環境試験技術ユニット 試験設備のご紹介 宇宙航空研究開発機構

○私たちの体は宇宙からやってきた!
 とっても小さくて、とっても大きな「原子のお話」
 わくわくサイエンスナビシリーズ1 公益財団法人日産財団 2016.02

○第67回 日本学士院 公開講演会 2017.10
 ・シェイクスピアのロンドン−過行ゆくもの、変わらざるもの−
  講師 玉泉八州男 先生 (東京工業大学名誉教授)
  司会 久保田淳 先生 (東京大学名誉教授)
 ・幼若ホルモンとフェロモンの話−化学で解き明かされる昆虫のくらし−
  講師 森健治 先生 (東京大学名誉教授)
  司会 常脇恒一郎 先生 (京都大学名誉教授)
 ・会場 日本学士院会館
 上野の山文化ゾーンフェスティバル 講演会シリーズ

○第九を楽しむ 2015.04
 ・講師 小宮正安 先生 横浜国立大学准教授
 ・内容
  啓蒙主義の理念とフランス革命の現実
  ナポレオンをめぐる光と影
  「保守反動」と「平和」の時代
  ベートーヴェンの夢見たユートピア
 ・放送大学神奈川学習センター


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