光は闇の中で輝く

光と闇を知り、
世代とジェンダーを越えて発展する


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光は闇の中で輝く

グリーンペペ(ヤコウタケ)


  見張りの者よ、夜の何どきか

  見張りの者よ、夜の何どきか

  見張りの者は答える

  朝は来る、だがまだ夜だ

  もし尋ねたければまた来て尋ねるがよい


※イザヤ書 21章 11・12節



いつ来るか分からない夜明け。

しかし、「尋ねた者」は朝が来ることを知っているようです。



見えない明日。

見えないどころか、ますます暗闇は周りを覆い深めていくよう。



夜明け前は、暗闇が一番深まる時といいます。

闇がますます深くなっていく時、それは夜明けが近づいている時。

その暗闇の先には、やがて夜明けがやって来るようです。



○いにしえから今を生きる私たちへの伝言

○混迷の中から新たな絆を紡ぐ

○明日への架け橋|新しい芸術 アール・ヌーヴォーの時代


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Endless Night - Lion King

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カオスから生まれた夜の女神
ニュクス

Night&Sleep 1878 Evelyn De Morgan
夜と眠り イーヴリン・ド・モーガン


カオスから生まれたという夜の女神ニュクス(Nyx)は、

多くの子どもを生んだといいます。


  モロス(忌まわしい定業)
  ケール(死の運命)
  ピロテス(愛欲)
  アパテ(欺瞞)
  ネメシス(憤り)
  オイジュス(痛ましい苦悩)
  モモス(非難)
  エリス(争い)
  ヘスペリス(黄昏の娘たち)
  ゲラス(老い)
  ヒュプノス(眠り)
  タナトス(死)
  ネオイロス(夢)



○自分の中にその存在を認める|オペラ「ドン・カルロ」にみる人間観


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わたしがあなたを選びました
生命の誕生

Fraternal Love (1851) William Adolphe Bouguereau


おとうさん、おかあさん、あなたたちのことを、こう、呼ばせてください。

あなたたちが仲睦まじく結び合っている姿を見て、

わたしは地上におりる決心をしました。



きっと、わたしの人生を豊かなものにしてくれると感じたからです。

汚れない世界から地上におりるのは、勇気がいります。

地上での生活に不安をおぼえ、途中で引き返した友もいます。

夫婦の契りに不安をおぼえ、引き返した友もいます。

拒絶され、泣く泣く帰ってきた友もいます。

あなたのあたたかいふところに抱かれ、今、わたしは幸せを感じています。



※「わたしがあなたを選びました」 鮫島浩二 主婦の友社より引用



○困難の上に誕生する新たな生命


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自分の未来はどうなっていくのか
思春期の不安

Puberty 1894-5 Edvard Munch
思春期 エドヴァルド・ムンク オスロ国立美術館


ノルウェー出身の画家、エドヴァルド・ムンク(Edvard Munch,)

の代表作の一つ「思春期(puberty)」。



こわばったぎこちない様子、そして硬く前で交差された手、

不安そうに大きく見開かれた目。



少女の右側の影は、黒い大きな塊が描かれています。

変化する自分の体、自分の未来はいったいどうなってゆく

のだろうという思春期の不安が表現されているようです。


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みずみずしく、愛らしい姿
娘深雪

娘深雪 1914 上村松園 足立美術館


浄瑠璃や歌舞伎の演目になっている「朝顔日記」。



秋月家の娘深雪(みゆき)が恋人の宮城阿曽次郎を慕って家出し、

盲目の門付芸人朝顔となり、恋人の残した歌をうたいながら

流浪する哀話が再現されています。



出会い、ときめき、悲しい別れ、いったん惚れた人を決して見失うまい、

離すまいとする女心が魅力といいます。



  宇治の蛍狩りの折、深雪は、

  自分の婚約者だとは知らずにある青年と知り合います。



  その青年に朝顔の和歌を書き記した扇をもらった深雪は、

  それを手文庫にしまい、琴の稽古の合間にそっと取り出して

  その人を偲んでいました。



上村松園(うえむらしょうえん)の絵画「娘深雪」は、ちょうどその時、

近づく人の気配に急いで袖下に扇を隠して振り返る

深雪の姿がとてもみずみずしく、愛らしく表現されています。



○日本の伝統演劇|舞台芸術の根源的な魅力


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初恋 - 村下孝蔵

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大人になることの
難しさ

Yosemite National Park CA USA
ヨセミテ国立公園 世界遺産


昔、子どもから大人への変容は、

「元服」などの通過儀礼によって一気になされていたといいます。



その後、近代市民社会の成立、高度産業社会となり、

大人になるまでの準備期間(モラトリアム)は延長してきたそうです。



近代社会では、青年が各自で通過儀礼を行わなければならない上に、

長期間にわたって繰り返し通過儀礼を行わなければならず、

大人になることが難しいといわれます。



○河合隼雄先生

  日本人はその自我をつくりあげてゆくときに、西洋人とは異なり、

  はっきりと自分と他に対して屹立(きつりつ)しうる形でつくりあげるのではなく、

  むしろ、自分を他の存在のなかに隠し、他を受け入れつつ、

  なおかつ、自分の存在をなくしてしまわない、

  という複雑な過程を経てこなければならない。



○日本人の自我と人間関係
 心理学者 鑪幹八郎(たたらみき はちろう)先生

  日本人は、自他の区別が曖昧で、人との関係の意識なしでは語れないこと、

  事実そのものを表現するというより、事実がこの関係を通して、

  この関係に色づけられて表現されることになる。

  自分を表現する場合でも、相手を抜きにして自分というものを

  表現することができない。



○人と自然の共生|野外活動に触れ、生きる力を研ぎ澄ます


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手紙〜拝啓 十五の君へ〜 アンジェラ・アキ



子供の頃を忘れたかのように振る舞う
大人

子供の遊戯 ピーテル・ブリューゲル 1560 ウィーン美術史美術館


※某大学教授のお話


  誰にも子供の頃があったのに、大人に成ると子供の頃を

  忘れたかのように振る舞う人が居ます。



  教授にも学生の頃は有ったのに、

  教授になると学生の頃を忘れたかのように振る舞う人が居ます。



  また、一方、子供や学生には長い未来があることに対して、

  大人や教授には未来が短いことで、

  子供や学生に嫉妬する大人や教授も居ます。



  私自身、自分が研修医時代を忘れないために、

  研修医の頃の名札を時折見るようにしています。


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雪に閉ざされた

Surrein Swizerland
スルライン グラウビュンデン地方 スイス


日本社会の人間関係は、

個人主義・契約精神の根ついた欧米とは大きく異なっていたそう。



日本社会では「場」を強調し、

「ウチ」と「ソト」を強く意識する社会構造であったといいます。



「場」は生活共同体としての家や出身校、会社、派閥、地域などを指し、

日本人は外に対して(他人に対して)自分を社会的に位置づける場合、

「○○校出身の○○です」、「○○社の○○です」のように、

「場」を優先してきたそうです。



※タテ社会の人間関係 単一世界の理論 中根千枝 講談社現代新書


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内と外
個人と集団

2つの見方がある絵 二重像
All Is Vanity 1892 Charles Allan Gilbert


「甘えの構造」の著者である土居健郎先生は、

「内」と「外」の違いには「遠慮の有無」があるといい、

身内にベタベタ甘える者に限って、他人に対しては傍若無人、

冷酷無比な態度にでることが多いよう観察されていることを述べています。



日頃甘えに慣れている人は、甘えられないと「人を食った態度」や

「呑んだ構え」をするといいますが、逆にいえば相手を威嚇しているのだそう。



また、日本では「場」を重視してきたことから、

集団から独立して個人のプライベートな領域は認められず、

個人の人格統合に対する価値は認められてこなかったといいます。



日本には集団から独立した個人の自由が確立されていないばかりでなく、

個人や個々の集団を超越するパブリックの精神が乏しく、

そのような精神が育つ訳はなかったのだそう。



○善と悪の二面性を備える阿修羅像


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甘えのイデオロギー
依存の上に成り立つ力

矛盾をはらんだ絵
滝 エッシャー 1961 アル・セッケル 2008


イデオロギー(Ideology)という言葉は元々はドイツ語だそうで、

社会集団や社会的立場においての思想・行動や生活の

仕方を律する観念・信条を指すといいます。



日本の社会で上に立つ者は、周囲から盛り立てられなければ

成り立たないという事実があり、言い換えれば、幼児的依存を純粋に

体現できる者こそ、日本の社会で上に立つ資格があるのだそうです。


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成人に達した後も持ち続けている
子ども心

The Scream 1893 Edvard Munch
叫び エドヴァルド・ムンク オスロ国立美術館


日本で非常に発達したという「敬語」は、

小さな子どもに対して使う言葉づかいと非常に似ているところがあるといいます。



敬語は、自分より目上の人物を敬って使われる言葉だそうですが、

使われる側の立場からすれば、敬ったふりして遠ざけられたというよりも、

むしろ気持ちよく感じるものだそう。



目上に敬語を使わないと機嫌を損じ、結局は自分が不利になるといいますが、

子どもに対するのと同じように目上の機嫌をとらなければならないこと自体、

日本人において子ども心が成人に達した後も持続していることを示唆する

ものだそう。



日本文化の解明を試しみた、アメリカ合衆国の文化人類学者

ルース・ベネディクトは、「日本の社会では幼児と老人に最大の

自由と気ままが許されている」ことを報告しています。



○日本文化の解明を試しみたルース・ベネディクト


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相手に取り入り
相手を取り込む

小泉八雲 パトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)


日本人は、見知らぬ他人に対しては一般的に無視の態度をとるといいますが、

それは見知らぬ他人がなんら脅威を与えない時のことであって、

いったん脅威となると態度は俄然変わってくるのだそう。



傍若無人、冷酷無比という場合も、潜在的には脅威を感じているといい、

人を食った態度、呑んだ構え、なめた振る舞いは、

逆に相手を威嚇しているともいえるそうです。



しかし、無視や威嚇が成功しなくとなると、

相手にとりいり、また、相手をとりこむ行動に至るといいます。

これは精神分析で「同一化」「摂取」と呼ばれている

心理機制に相当するそうで、精神的に相手を食い呑むことのよう。



これについて書かれた著書として、日本の伝統的精神や

文化に関心を寄せたギリシャ出身のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)

の「趨勢一瞥(すうせいいちべつ)」があげられるそう。



明治の初年外国人居留地に具現された西洋文化に対して、

日本人は巧みにとりいり、最後にはそれを貪欲に食ってしまった

過程が生々しく描かれているといいます。



日本人は外の世界を無視できると限りにおいて無視するのであって、

一見無関心と見える場合でも実際にはただならぬ注意を向けているといわれます。

そしていったん無視できないとわかると、

しきりと周囲と同一化し、摂取する努力を始めるのだそう。



○日本の伝統的精神や文化に関心を寄せた「小泉八雲」


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父なるものへの
憧れ



新しい世代が古い世代を攻撃するのは、古い世代に本音を言わせ、

それによって自分たちが生きることができる価値観が欲しいのだといいます。



本音が古い世代から提供されないことに苛立っていること自体、

一種の「甘え」なのだそう。



日本では明治以降、急速に西洋文化が入ってきたことや、

太平洋戦争の敗戦、高齢化・少子化による男女共同参画などを経て、

旧来の秩序や権威、価値観が覆され、

「父なるもの」を確立することが難しくなっているようです。


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Jellicle Songs For Jellicle Cats - Dubbed with Broadway

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Part of Your World
新たな世界への参加

The Little Mermaid


集団と一体になることによって個人としては持ち得ない力を

発揮してきたことは、日本の優れた面であったといいます。



欧米の象徴的な自由主義に対して、

日本で個人が集団の圧力を跳ね返せなかった背景には、

出身校や会社など集団としての「内」と「外」を分けた構造、

集団は並列するだけで相互の交流がなかったことが挙げられるそう。



個人の自由といっても個人が個人のまま自由なのではなく、

所属する集団と本来関係のない別の集団に参加することによって

はじめて自由を獲得することができるのだそうです。



○新たな絆から夢が膨らむグローバル人材

○開放的で自由な街に、心地よい風が吹きぬける OPEN YOKOHAMA

○リトルマーメイドの原作「人魚姫」を描いたアンデルセン


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育み慈しむ
母なるもの

The Immaculate Conception Giovanni Battista Tiepolo 1767-69
無原罪の御宿り ティエポロ プラド美術館


全てを育み、慈しみ、どこにいてもどんな時も見落とさず、

全てを救う母なるもの「グレートマザー」。



見方を変えると、どこにいても、どんな時もすべてを監視し、拘束し、

決して離さず、飲み込み、離れてゆくことを許さない姿でもあるそう。



○母なるもののイメージ 大地の象徴ガイア

○全ての衆生をのがすことなく救う 不空羂索観音


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美しくも残酷な処女神
アルテミス

The Diana of Versailles
アルテミスと雄鹿 ルーヴル美術館


全知全能の神ゼウスとレトの間に、

アポロン(太陽神・音楽の神)と双子として生まれたというアルテミス。

ローマ神話では、ディアナと同一視されているそう。



アルテミスは、月の神、あるいは狩猟と純潔を司る美しい処女神とされる反面、

厳しく残酷な側面を持っているといわれます。



  カモドス王の息子、若きアクタイオンは、山々で牡鹿を狩していたところ、

  アルテミスが泉で水浴している姿を見てしまいます。


  怒ったアルテミスは、「さあ、話せるなら行って、

  アルテミスの裸になっているところを見たと話すがよい」といい、

  アクタイオンを牡鹿に変えてしまいます。



  牡鹿になったアクタイオンは、自分の連れていた犬に噛みつかれ、

  引き裂かれてしまいます。



  アルテミスの怒りは、

  アクタイオンが死ぬまで引き裂かれなければ飽きたらなかったのでした。



※ギリシア・ローマ神話 ブルフィンチ 野上弥生子(訳) 岩波書店 
  P57-60より引用・要約


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清楚でエレガントな
アルテミス

Diana de Gabie 通称「ギャビーのディアナ」 ルーヴル美術館


清楚でエレガントな雰囲気漂うアルテミス。



通称「ギャビーのディアナ」と呼ばれるアルテミス像は、

ローマ近郊のギャビーで発掘したことから、こう呼ばれているそうです。


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日本の母神
伊耶那美の命

生者の国と死者の国の境 黄泉比良坂(よもつひらさか)
島根県松江市東出雲町


伊耶那美の命(イザナミのミコト)が国産み・神産みの最中に、

火の神・火の迦具土(ほのかぐつち)の神を生んだために、

火傷を負い、病気となり、遂には黄泉の国へとお隠れになってしまった。



黄泉(よみ)の国に去ってしまった妻・イザナミを追いかけて、

夫・伊耶那岐の命(イザナギのミコト)は黄泉の国を訪れる。



イザナミを見つけたイザナギは、まだ国産みの途中であるからと言って、

妻に戻ってきて欲しいと訴える。イザナミは黄泉の国の神に相談するので、

その間、イザナギには外で待っててほしい、「決して私のことを覗かないよう」

に言い置いて、宮殿に入ってゆく。



しばらく待ってはいたものの、しびれを切らしたイザナギは部屋の中を覗いてしまう。



そこで見たものは、これまで国土・神々を次々と産んできた

母神・妻なるイザナミがもう一方で持つ暗い「死」の姿であった。



身体中にはウジが湧き、雷が現われているのであった。



驚いて逃げ出したイザナギを、イザナミは「我に恥見せつつ」と、

黄泉醜女(よもつしこめ)や雷神やらをもって、そして最後には自ら追いかける。



ようやく黄泉比良坂(よもつひらさか)まで逃げのびたイザナギは、

「千引(ちびき)の大岩」をもって道を塞ぎ、ここに死者の国たる「黄泉の国」と

生者の国たる「葦原中国(あしはらのなかつくに)」の境ができたといいます。



※古事記上巻 伊耶那岐の命・伊耶那美の命


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成長しようとする
自我の無意識への旅

山姥 百怪図巻
佐脇嵩之(さわきすうし) 1707-1772 江戸時代中期の画家


若い小僧さんは和尚様から

「仏様にあげる花をとっきてくれ」と言われ、裏山に取りに行きました。



初めはなかなか見つけることができませんでしたが、

山の奥に入っていくとたくさんの花がありました。

摘んで歩いているうちに、日も暮れて帰る道が分からなくなり、

途方に暮れる小僧さん。



そんな時、遠くにぽつりんと明かりが見えました。

家に近づいて戸を開けると、そこには白髪のやさしげなお婆さんが。



快く小僧さんを受け入れてくれたお婆さんは、夜露に濡れた着物を脱がし、

膝の上に座らせると、冷たい手をさすりなが、

「この小さい手はうまそうだなぁ」と言いました。



驚いた小僧さんはお婆さんを見ると、

お婆さんはにこにこしながら甘酒を振舞ってくれました。



甘酒を頂き、体も温まった小僧さんは、コックリコックリし始めました。

お婆さんは、小僧さんを抱いたまま布団に入り、

小僧さんの頭をぺろりと舐め、「剃った頭はうまいだろうなぁ」と言います。



びっくりして見ると、白髪の優しげなお婆さんは、

「心配するな、心配するな」とトントンと小僧さんをたたきます。



小僧さんは、またうとうとし始めると、

お婆さんは「なにもかも、うまそうだなあ」と言うので、

布団から飛び出して、お婆さんを見ると、

口は耳まで裂け、目はギガギガと光り、白髪逆立てた山姥がいました。



ブルブル震える小僧さん。



ふと思い立ちこう言いました。

「お婆さん、私は食べられてしまうのはしかたないけど、

冥土に行くには土産を持っていかないとならないそうなので、

死ぬ前にお婆さんの化ける術を見せて欲しい」と頼みます。



「それもそうだな。して何に化けてもらいたい?」

納得したお婆さんは、小僧さんに尋ねます。



「お饅頭に化けてくれたらうれしいな。」

お婆さんは、そんなの簡単だと言い、お饅頭に化けました。



お饅頭になったお婆さん。

小僧さんはぺろりと食べてしまいました。


○競争に勝てなければ死 アタランテとヒッポメネス

○お菓子のおうちに捕われたヘンゼルとグレーテル


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おとぎ話で語り継がれてきた
母性の否定的側面

インド神話の女神 カーリー 血と殺戮を好む黒い母


母親の優しさと肯定的側面が強調され、

母親を大切にすることが倫理として強い社会においては、

母性の否定的側面は公の場で語られることなく、

認識されないこととなり、昔話や御伽噺の世界でそっと生き続け、

語り継がれてきたといいます。



日本ではもともと西欧文明に比べて、母性的な風土文化があるといわれ、

制度上では家父長制という父性原理をとってバランスをとり、また、

家制度の下、女性には嫁ぎ先の母である姑がいて、

否定的な母性の経験も縁遠いものではなかったそう。



昨今、日本の家族は激しく変化し、

家父制度や古い家制度の弊害から核家族制度へ、

両性の合意にのみ基づく民主的家族へと変わってきています。



それは、過去に比べて母性の否定的側面を意識し、

認識しなければならなくなってきたともいえるそうです。



○死を迎え、不安と悔しさにさいなまれて自分を見失う母

○画家ゴヤが見つめてきた人間の光と影


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人生最大の危機といわれる
人生の正午

相模湾の上空


人生の折り返し地点である40歳前後。

人生最大の危機になるというこの転換期は、「人生の正午」と呼ばれているそうです。


※Carl Gustav Jung



○大空高く舞い上がる|日本の空の歴史 JAL SKY MUSEUM


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大都会/クリスタルキング(Crystal King)

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ただならぬ切迫感
自死直前の表現

黒い鳥のいる麦畑 ゴッホ 1890年 ファン・ゴッホ美術館


37年の生涯を閉じたゴッホ。



色い麦畑の上を暗い空が覆い、たくさんの黒い鳥が飛んでいる

「黒い鳥のいる麦畑」は、自死を遂げる直前に描いた最後の作品だそう。



○西洋文明に絶望したゴーギャンが渡ったタヒチ


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苦悩の人生から生まれた
傑出的な創造

夏目漱石


明治元年の1年前に生まれ、大正5年に胃潰瘍の大出血で亡くなったという

夏目漱石は、49年の生涯の中で何度か幻聴や妄想をする精神状態に

陥ったといいます。



20代後半には、自分が下宿していたお寺の尼たちが

自分のことを探偵していると思い込み、妄想から逃れるかのように松山に戻ったそう。



30代にも神経衰弱を患った後、40代となり、

三たび幻聴や妄想を中心とする精神状態に襲われた漱石。

武者小路実篤に宛てた手紙では以下のように述べているそうです。



  気に入らない事、癪に障る事、憤慨すべき事は塵芥の如く沢山あります。

  それを清める事は人間の力では出来ません。

  それと戦うよりもそれをゆるす事が人間として立派なものならば、

  できるだけそちらの方の修行をお互いとしてしたいと思いますがどうでしょう。



病や障がいによって苦悩の人生を歩んだという夏目漱石。

しかし、その一方で病があるがゆえに

傑出した創造的活動を行えた面があったといいます。



いかに努力しても避けられないこともある病や障害。

人生においてその役割を考えることは無意味ではないようです。



○夏目漱石 私の個人主義

○死の選択から芸術に生きる決心をする ベートーヴェン


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朝はくる



○「朝はくる」


  一人で生きていくと 決めた時から 強い女性になったの

  でも 大勢の人が 手をさしのべてくれた

  素直に甘えることも 勇気だと わかったわ

  (私は不幸せ……)

  溜息をついている貴方 朝はかならず やってくる

  朝陽も 射してくる筈よ




○「秘密」


  私ね 死にたいって 思ったことが 何度もあったの

  でも 詩を作り始めて 多くの人に励まされ

  今はもう 泣きごとは言わない

  九十八でも 恋はするのよ 夢だってみるの 雲にだって乗りたいわ



※「くじけないで」 柴田トヨ 飛鳥新社



○人と人・人と自然との共存から未来を紡ぐ|Life is a Journey

○来る年の幸運を祈る「のし餅&正月飾り作り」

○秋を聴く。移ろいゆくコントラスト


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最後のレッスン 〜キューブラー・ロス かく死せり〜

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新と旧・過去と未来・異種が融合する
明日への架け橋

カタクリ ユリ科 背丈は10cmほど


  見張りの者よ、夜の何どきか

  見張りの者よ、夜の何どきか

  見張りの者は答える

  朝は来る、だがまだ夜だ

  もし尋ねたければまた来て尋ねるがよい



※イザヤ書 21章 11・12節



○新と旧・過去と未来が融合し発展する横浜

○千年も万年も生きる|石段街の温泉地 伊香保

○光る海に霞む船の汽笛を遠くに聞きながら


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参  考  情  報


○光を放つ生き物たち - 国立科学博物館

○八丈島観光協会

○The De Morgan Foundation|イーヴリン・ド・モーガン

○さめじまボンディングクリニック

○Munchmuseet | The Munch Museum|ムンク美術館

○足立美術館:ADACHI MUSEUM OF ART

○Akiko Endo's Web Site

○人形浄瑠璃文楽

○人形浄瑠璃・阿波人形浄瑠璃の世界

○ヨセミテ国立公園の見どころ・楽しみ方

○ヨセミテ国立公園大好き!/Yosemite.jp

○スイス政府観光局公式ホームページ | スイス政府観光局

○一点豪華・足で歩くスイス

○旅行(INTOP)|ドイツ南部とスイス名峰の旅9日間

○M.C. Escher - The Official Website

○小泉八雲 - 青空文庫

○福島県三春町 - 今、花ひらく 小さな城下町 三春

○三春滝桜 takizakura.com

○能・演目事典:山姥:あらすじ・みどころ - the-Noh.com

○三枚のお札|遊び心をいつまでも お話歳時記

○国際日本文化研究センター|日本文化に関する国際的・学際的な総合研究所

○国際日本文化研究センター | 怪異・妖怪伝承データベース

○いのちを考える

○夏目漱石 こころ - 青空文庫

○夏目 漱石 - 青空文庫

○寺島文庫−TerashimaBunko

○Logos Ministries | ロゴス・ミニストリー

○Web Gallery of Art

○WikiPaintings.org - the encyclopedia of painting

○Imagebase: Free Stock Photography

○フリー百科辞典「Wikipedia」

○神統記 ヘシオドス 廣川洋一(訳) 岩波文庫

○わたしがあなたを選びました 鮫島浩二 植野ゆかり(絵) 主婦の友社

○青い鳥 メーテルリンク 堀口大學 新潮文庫

○「甘え」の構造 土居健郎 弘文堂

○タテ社会の人間関係 中根千枝 講談社現代新書

○菊と刀 ルース・ベネディクト 長谷川松治(訳) 講談社学術文庫

○アイデンティティの心理学 鑪幹八郎 講談社現代新書

○日本の心 小泉八雲 講談社学術文庫

○停車場で ラフカディオ・ハーン

○趨勢一瞥 ラフカディオ・ハーン

○ラフカディオ・ハーン 日本のこころを描く 河島弘美 岩波ジュニア新書

○ギリシア・ローマ神話 ブルフィンチ 野上弥生子(訳) 岩波書店

○美しくて怖い 処女神ディアナ
 高階秀爾氏講演「ギリシャ・ローマの神話と美術」 日本経済新聞社

○日本昔話大成6 関敬吾 角川書店

○昔話に学ぶ「生きる知恵」C 女の底力 藤田浩子 一声社

○成功する男はみな非情である。 角川いつか 大和書房

○祇園の教訓 昇る人、昇りきらずに終わる人 岩崎峰子 幻冬社

○くじけないで 柴田トヨ 飛鳥新社

○死にゆく者からの言葉 鈴木秀子 文春文庫

○心理臨床の基礎 小野けい子 放送大学

○心理臨床とイメージ 小野けい子 佐藤仁美 放送大学

○家庭教育論 住田正樹 放送大学

○発達心理学概論 氏家達夫 陳省仁 放送大学

○思春期・青年期の心理臨床 佐藤仁美 西村喜文 放送大学

○中高年の心理臨床 斎藤高雄 高橋正雄 放送大学

○精神分析とユング心理学 大場登 森ちさ子 放送大学

○NADIEN 葉山鐙摺ヨットクラブ

○臨済宗大本山 円覚寺 夏期講座

○客員教授自身の学位取得経験と留学経験
 放送大学 東京文京同窓会主催 講演会 2014年5月

○ルーヴル美術館展-地中海 四千年のものがたり-

 東京都美術館 2013年7月20-9月23日 ギャビーのディアナ

○エル・グレコ展 東京都美術館 2013年1月13日-4月7日
 無原罪の御宿り

○第41回 日本交流分析学会 中央研修会 2014 春 2014年3月16日
 主催:日本交流分析学会・教育研修委員会
 会場:日本大学 文理学部 百周年記念館

○地域スポーツ研修 2014年1月
 主催:公益財団法人横浜市体育協会
 会場:横浜市スポーツ医科学センター
 講演:
 障がい者スポーツ現状
  障害者スポーツ文化センター 横浜ラポール 小山良隆 講師
 今、なぜ地域スポーツなのか その魅力と効用
  市民スポーツ&文化研究所・日本体育大学名誉教授 森川貞夫講師

○日本自律訓練学会 第36回大会 ナラティブとエビデンス
 会場:神奈川大学横浜キャンパス
 2013年10月

○高齢社会を美しく生きる、介護を通じて美しい生き方を考える
 一般社団法人ビューティフルエイジング協会シンポジウム 2013年9月
 法政大学市ヶ谷キャンパス
 基調講演 小山明子氏(女優)
 パネル討論
  ・中村寿美子氏 有料老人ホーム・介護情報館館長
  ・内田善生氏 介護老人保健施設グリーンビレッジ安行 施設長
  ・山田穣氏 潟潟nビリデザイン研究所 代表
  ・宮城まり子氏(コーディネーター) 法政大学キャリアデザイン学部教授

○人を活かすリーダーシップのヒント〜組織を強化し、成功に導くためには〜
 スポーツコーディネーター 三屋裕子講師
 横浜商工会議所「会員の集い」講演会
 パシフィコ横浜メインホール 2013年7月9日

○体罰問題を考える―脱・管理型への挑戦―
 日本教育カウンセリング学会 公開シンポジウム 早稲田大学
 2013年5月19日

○神奈川県産業技術短期大学校 人材育成支援センター
  ・若手社員研修 2014年3月
  ・メンター養成講座 2013年7月10日
  ・かながわの未来を担う産業人材育成フォーラム 2013年7月2日
   神奈川県立西部総合職業技術校(かなテクカレッジ西部)
  ・「グローバル人材としての必要な能力の育成」プログラム
  ・「職場のメンタルヘルスマネジメント」プログラム
  ・「社員の創造性を育むダイバシティ・マネジメント」プログラム

○すねる・ひがむ・ひねくれる・うらむ・ふてくされる・やけくそになる
  たのむ・とりいる・こだわる・気がね・わだかまり・てれる・すまない

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