議事録のとり方(議事録の書き方)


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1.議事録は何のためにあるか


仕事の中で議事録をとる事があるという方は

結構いらっしゃるのではないでしょうか。



私もこれまで議事録を作成する事がたくさんありました。



私なりにいろいろ試行錯誤しながら

作成してきた経験を踏まえ、

議事録作成のポイントをまとめてみたのでご紹介します。



まず最初に議事録自体は

何の為にあるのかを知る事が重要です。



なぜなら、その目的いかんによって

は議事録の書き方が変わってくるからです。



1)議事録活用の視点


 (1)育成に活用する(育成)

 (2)各人の捉え方の差異をなくす(共有)

 (3)忘れても補えるようにする(備忘)

 (4)過去となった時に振り返れるようにする(記録)

 (5)説明に活用する(説明)

 (6)活動の実施度合向上に寄与する(効果)

 (7)会合で議論した内容を整理し、次を考える(整理)


2.どのような人が参照するのか


議事録を参照する人がどんな方なのかも考慮する

必要があります。



1)参照者の分類

 (1)参加・不参加

   参照者の中には議事録をとった会議体に参加しているかどうか?


 (2)議題の内容把握度

   参照の議論した内容の把握度合はどうか?


 (3)参照者のクラス

   参照する方は社長や役員なのか、部長や課長なのか、

   それとも係長や担当者なのかによっても書き方を考慮します。


   例えば、管理側は効果がでるのかどうかが気になりますし、

   実務側は自分の業務がやり易くなるのかどうかの視点で見ています。



 (4)部 門

   企画、営業、生産、物流、資材、技術...


   一般的にいえば、

   営業からみれば販売に寄与する事に関心がありますが、

   生産側からみれば稼働率向上に関心があります。



 (5)経 験

   新入社員、未経験者、中堅社員、ベテラン、マンネリ



 (6)立 場(誰が誰に対して)

   上司に対して、部下に対して、同僚に対して



 (7)取り組み姿勢

   その議題に対して取り組み姿勢がある方なのか、

   抵抗勢力となっている方なのか、

   それとも無関心な人なのか。



 (8)性 格

   理論派、行動派...


3.議事録は誰が書く?


時と場合によって異なりますが、

私のこれまでの経験では圧倒的に若手の方が多かったです。



若手の方は、議論の内容にまだ精通していないので

なかなか議論に加わりにくく、

議事録作成を通して仕事を覚えている最中という

ことなのでしょうね。



「議事録作成の視点」にあてはめてみると

(1)の「育成に活用する」ということになります。



かくゆう私も議事録作成を通していろいろ学んできました。



自分が議事録担当者じゃない時でも、

自分用の議事メモは作成していました。


 
4.議事録に必要な項目


私の主観に基づいて

「絶対的記載項目」と「相対的記載項目」に分類してみました。



必ずしもこのように分けなければということではありませんので、

後はその時の内容に合わせアレンジしてみて下さい。



 1)絶対的項目

 (1)議事録タイトル
 (2)会議日時・場所
 (3)出席者
 (4)議 事
 (5)結 論 
  (決定事項・宿題・役割分担・期限 等)



 2)相対的項目

 (1)会議
 (2)作成日・作成担当者
 (3)これまでの経緯(以前の議論との関連)
 (4)検討の目的
 (5)プロセス(手順)
 (6)問題点や課題、質疑応答など各自の発言
 (8)次回会合日時、場所、会合議事
 (7)配布先


5.「議事録」記載の留意点


1)事実は曲げない、落とさない。


2)事実と主観は分ける。


3)発言者の名前を記述する時は、なぜ記述が必要か考える。


4)白板記載の内容も考慮する。


5)同じ事実でも書き方によってニュアンスが変わる。


6)アウトプットがある場合、具体的な姿がわかるか。


7)作業をしていく上での重要なポイントがわかる。


8)議事録が複数ページに跨る場合や、
  結論を先に求められている場合は、
  「要旨」と「内容」を分ける事を考慮する。


9)どのような人に、どんな読み方をしてもらいたいか、
  具体的に浮かべてみる。


10)重要点がわかるよう、太字・アンダーラインなども考慮する。


11)文節での記載、箇条書きでの記載、図での記載も考慮する。
   1文の目安は40字から50字が一つの目安。


12)議事録は話題がホットなうちに回す。(タイムリーに回す)


 
6.議事録作成スキルが向上するステップ


1)事実を漏れなく記載する事を心がけ継続する

  ・主観は入れない(自分のフィルターを通すと事実ではなくなる)
  ・主観は議事録とは別にメモをする→次のステップにつなげる



2)議論している内容の背景・目的・手順を理解していく


  ・議論している部分の背景・目的・手順を把握し重点ポイントを探る。

  ・その上で順次拡大していく。

  ・この時も事実からかけ離れない事を意識する



3)体系化を行う

  ・会合での議論は、話題がいったりきたり、

   会合議事には直接関係のない話題、話題の深さ・浅さの違い、

   各人が関心をもっている視点の違い、尻切れトンボで終わる場合、

   など漏れやダブリがある。


   漏れやダブリをなくす為に体系化を意識する。



   ○アイデアを出し易くするブレーンストーミング

   ○本質を見極める体系化手法


7.補 足


今回は、議事録の書き方という視点で書いてきましたが、

ここに書いた内容は、実はプレゼンテーションとも密接に

関連しています。



プレゼンテーションの技法を議事録にあてはめてみる

というのも有効な方法だと思います。



1)プレゼン技法の適用(文脈の構成)


 (1)SDS
  ・Subject(目的)・Detail(詳細)・Subject(目的)


 (2)PREP
  ・Purpose(目的)・Reason(理由)・Example(例示)・Purpose(目的)


 まったくもって余談ですが、私がダイビングインストラクター講習を

 受けた時に、学科講習の手法としてマイクロティーチングというものを

 教えてもらいました。その手法はまさに、このPREPと同様でした。

 (マイクロティーチングはPADIの手法)



2)「事実」に基づく事の重要性

 元マッキンゼー アンド カンパニーにいらした、イーサン・M・ラジエル氏が
 
 「マッキンゼー式世界最強の仕事術」の中で、事実に基づく重要性

 を以下のように指摘しています。



 ・事実に基づき
 ・厳密に構造化され
 ・仮説主導である



  マッキンゼーに入社したばかりのアソシエート

  (入社間もないコンサルタント)が、

  フォーチュン誌でトップ50社に掲げられているような

  企業の最高経営責任者(CEO)と対峙する時、

  CEOは入社したての若者の言うことなど信用できないだろう。


  信用できるのは、

  若者の言葉に圧倒的な事実の裏付けがあるからだ。



  ○事実に基づく事を阻害する要因 「認知バイアス」


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