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1.バランス・スコアカードとは? |
●ビジョンと戦略を明確にし、
●上層部だけでなく従業員一人ひとりまでに落とし込み、
●部門や個人の目標とビジョン・戦略の整合性をとり、
●組織全員のチームワークと結束力を強化し、
●ビジョンの実現に向けて挑戦するマネジメントシステム。
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2.提唱した方は? |
ロバート.S.キャプラン (ハーバード・ビジネススクール教授)
デビット.P.ノートン (バランス・スコアカード・コラボレイティブ社長)
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3.4つの視点 |
1)4つの視点
(1)財務の視点(収益の視点)
(2)顧客の視点
(3)業務プロセスの視点
(4)人材と変革の視点(学習と成長の視点)
2)必要に応じて、上記4つの視点以外に活用できそうな視点
(1)環境の視点
(2)従業員の視点
(3)人的資源の視点
(4)サプライヤーの視点
(5)イノベーションと開発の視点
3)マッキンゼー 7つのS
マッキンゼーが開発した企業戦略における7つの重要ファクター。
(1)理念・価値基準
(2)戦略
(3)組織
(4)人材
(5)能力
(6)制度・システム
(7)企業文化
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4.戦略マップの具体的応用 |
1)戦略マップの具体的応用
当ページの一番上に掲載しているマップは、
バランス・スコアカードの考え方をベースにして、
実践でも活用できるよう応用したものです。
2)応用のポイント
(1)外部環境の変化から顧客が求める視点をスタートにしている
一般的に「財務の視点」「顧客の視点」「業務プロセスの視点」
「人材と変革の視点」の順に表記している場合が多いと思いますが、
この順番通りに表記したのではなく、外部環境の変化から
顧客か求める視点を機軸に表記しています。
(2)マーケットインの思想
自社の財務の視点からスタートするのではなく、
マーケットインの思想に基づき、顧客が求める視点を上段。
財務の視点は、その結果として表の下段部分にもってきています。
(3)表のスタートは左上
一般的な戦略マップでは、どこからスタートすれば良いかが、
いまいち解りづらいように感じたので、スタートは左上に定め、
左上から下側、右側に展開していくよう留意しました。
(4)にょろにょろ矢印は活用せず
視覚的な問題と好む・好まないの感性の問題かとも思いますが、
意外とにょろにょろ矢印での表記を好まない方も多いと思いましたので、
つながりを示す矢印は少しでもシンプルにする事を留意しています。
(5)ステップと期間の概念を取り入れています
戦略マップは4つの視点で表記しますが、
さらにこの表では、遂行する上でのステップ(段階)と期間の
概念を取り入れました。
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5.応用例の見方 |
1)マップの見方
マップには、大きく線で囲まれた枠が4つほどあります。
(上段に1つ・下段は並列に3つ)
2)上段の枠
(1)背景
上段の枠の左上部(背景)は、外部環境の変化を箇条書きに
列挙しています。
・原材料価格の高騰・下落
・低価格商品へのシフト など
(2)発生した事象
外部環境の変化により、どのような不具合が発生したかを表記。
・欠品の発生
・滞留在庫の発生
(3)顧客の視点
「背景」と「発生した事象」から顧客からみればどうかの視点で表記。
・顧客(市場)は早いスピードで変化
・その為には、顧客(市場)の変化・先行情報を柔軟にキャッチする必要が
3)下段左側の枠(「業務プロセスの視点」と「人材と変革の視点」)
顧客の視点を踏まえて、まず目先で手がつけられる第一段階の取組み
方向性を記載。記載は以下の順番としています。
@狙い
Aテーマ
B業務プロセスの視点
C人材と変革の視点
4)下段左枠の下は、財務の視点
業務プロセスと人材と変革について、手をうった結果
どのような効果(財務の視点)となるかを表記。
・売上数量の維持/拡大
・不良品発生の削減
5)以下、ステップ別に右に向かって展開
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6.因果関係(プロセス)には興味が薄い?? |
これまでいろいろな企業をお伺いして、
因果関係には興味が薄いのではないかと感じる事がありました。
上層部からみて欲しいのは、プロセスではなく結果であって、
プロセスを考えるのは、それは担当する人のミッションとなっている
ように思います。
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