コンサルティング業界の特徴



1.コンサルタントは無資格ビジネス

コンサルティング業界の最大の特徴は、弁護士さんやお医者さん
のように資格がないとできない仕事(業務独占資格)ではなく、
無資格ビジネスだということです。

コンサルティングに関わる資格としては、「MBA(学位)」や
「中小企業診断士(国家資格)」があり、保持していれば有利
なのは間違いないと思いますが、保持していなくてもできるのです。
逆に言えば、保持しているからといって、必ずしも良い結果に
つながるとも言い切れません。

その為、コンサルタントといっても、定義や基準ははっきりしていなく、
公的統計は存在していません。

要するに自分でコンサルタントと宣言すれば、コンサルタントだと
いうことですね。

先日ある交流会に参加し、各々が自己紹介をする場面がありましたが、
ある方は「環境コンサルタント」と紹介されていたし、
ある方は「ITコンサルタント」とおっしゃってました。

私も同じく自称?コンサルタントですが、どうやら見ているところや、
進め方、経験してきたことは違うのだなと感じました。

2.コンサルティング業界の分類

コンサルタントといっても、建設コンサルタントや不動産コンサルタント、
キャリアコンサルタントにビジネスコンサルタントなど様々な呼び名が
あります。

私が対象としているビジネス領域でも、戦略系コンサルタント、
業務系コンサルタント、業務系の中にも基幹業務を対象とした営業系
や生産系、物流系コンサルタント、間接業務を対象とした人事系コンサル
タントなどがあります。

書店に並んでいるコンサルティング業界に関する本や私の経験から
みると大きく5つに分けられるようです。


1.戦略系コンサルティング

   主に経営層を対象として事業戦略やマーケティング戦略などの
   立案支援を行う。これまでは欧米系コンサルティングファームの
   独占状態。


2.財務・会計系コンサルティング

   監査という法的根拠を武器に企業の財務や税制対応を支援。
   この領域も欧米系コンサルティングファームの独占状態。
   最近では日本版SOX法への対応などがあります。


3.業務系コンサルティング

   国内系コンサルティングの主力分野。
   日本の製造業が世界を席巻する基礎となったのが業務改善。


4.IT系コンサルティング

  以前はコンサルティング対象を情報システム構築に限定。
  CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー:情報担当役員)など
  の言葉に代表されるようにITを戦略に活用するという顧客ニーズ
  から上流領域に進出した企業が多い。


5.人事系コンサルティング

  国内系コンサルティング会社が人事制度、研修、教育などを中心に
  事業を展開。現在では人事を戦略視点から再構築するというスタンス


3.コンサルティングとは

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の定義

 コンサルティング (consulting) とは、業務または業種に関する専門
 知識を持って、主に企業(まれに行政など公共機関)に対して外部
 から客観的に現状業務を観察して現象を認識、問題点を指摘し、
 原因を分析し、対策案を示して企業の発展を助ける業務を行うこと
 である。