私はだいぶ前から「気づく」という事をぼんやりと意識し始めました。 なぜ「気づく」ことが大切なのかは、 現時点で明快に伝えることができないのですが、 今後は、これまでの経験やたくさんの方の知見を基に 体系化していきたいと考えています。 ここでは、現時点で私が解っている「気づく」ためのポイントと、 慶応義塾大学大学院の教授である高橋俊介氏の「気づき」に 対するインタビューの抜粋、および「ジョハリの窓」、「KY:空気読めない」 との関連を考察してみます。 |
1.現時点で私が考えている「気づき」の3つのポイント |
@批判・指摘に対していきなり否定するのではなく、 事実として受け止める A相手を鏡にして自分に置き換える Bこれまでに経験していない未知の領域に入る |
2.習慣化が導く最高水準の成長とは |
慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授 ピープル・ファクター・コンサルティング代表 高橋俊介氏のインタビュー(Harvard Business Review 2009年3月号) 1)「ハイパフォーマー」と「そうでない人」の違いは「習慣の違い」 2)習慣の領域(3つの習慣) @仕事での習慣 A人間関係についての習慣 B自己学習の習慣 3)仕事に対する「ハイパフォーマー」と「そうでない人」の例 @眼前に並ぶ「やるべくこと」を機械的に次々に片付ける人 ⇒「そうでない人」 A持論やこだわりを持って「これよりもこっちのほうが大切ではないか」、 「ここは、むしろこう進めたほうがいいのでは」 などと考えながら仕事をする人⇒「ハイパフォーマー」 4)「ハイパフォーマー」の特徴 @経験値を確実に成長に結びつけるうえで重視すべきは「気づき」 Aハイパフォーマーやその予備軍は、自己の強みだけでなく弱みも知っている。 優れた人材は、こうした強みと弱みの共存を冷静に理解し気づいているもの。 B「気づき」を伴う「経験」を重んじる「習慣」こそが、高水準なパフォーマーを育てる。 C真のハイパフォーマーは「適切に他者を巻き込んでいく」ことが可能。 5)「気づき」とは? @「気づき」=「習慣化された感受性の発動」 A他者が望み、期待している本質部分に気づき、それに応えていく感受性 6)「ハイパフォーマー」を育成するには @ハイパフォーマー育成に必要なのは、習慣化支援の環境だと考える。 例えば、 ・高度な知識を学ぶための研修 ・日々の仕事ではなかなか得られない経験の提供 ・客観的な多面評価システムの構築 等 すべては「気づき」を提供する機会として機能しなければならない。 7)「習慣化」に至るステップ @意識無能から意識有能への移行 A行動を継続し続けた時に、意識有能段階から無意識有能段階にステップアップ 上記を私なりの解釈をすれば、 他人の長所や短所(特に短所)はよく気づきますが、 自分の事は意外と解ってないもの。 人に言われて、初めて自分にはそういう特徴や欠点、能力が あるのかと気づかされる事がよくあります。 これが意識無能から意識有能への移行だと理解しています。 また私はヨットを教えてもらっていますが、 「頭で考えてもダメだよ、体で覚えなきゃ」や「風に戯れなきゃ」と 指摘された事がありました。 これが、意識有能から無意識有能への移行にあたるのだと思います。 |
3.「ジョハリの窓」との関連 |
当ホームページでも引用させてもらっている「ジョハリの窓」の 視点から考えてみる。 1)ジョハリの窓は ジョハリの窓は、縦・横軸に「自分」と「相手」、および各々 「知っている」「知らない」をプロットし4分割のポートフォリオにした表です。 2)「気づき」にあてはめる これを「気づき」にあてはめてみると、 自分は知らなくて、相手が知っている窓「Hidden Window」が「気づき」の 対象だと思います。ということは、少しでも自分が知らなくて、 相手が知っている領域を引き出す問いかけや傾聴の仕方がが重要に なってくるのではないでしょうか。 また自分が知らなくて、相手も知らない窓「Dark Window」は お互い気づきようがないので、2人ではなく3人になれば自分は知らなくて、 相手は知っている領域に移行する可能性がありえるということになります。 |
4.「KY:空気読めない」との関連 |
一時「KY:空気読めない」という言葉が流行りましたが(今も流行っている?)、 KYとは何かを考えてみると「気づき」との関連がおぼろげながらに見えてきます。 これを高橋俊介氏の言葉に置き換えてみると、 「他者が望み、期待している本質部分に気づき、それに応えていく感受性」 にあてはまりそうな気がします。 お笑い芸人が、ネタで滑った時に 「シーンとするな!」や「今、俺滑っているじゃん!」 みたいなコメントを聞きますが、他者の望みを意識しているからでてくる コメントだと思います。 |